H218
「あはは! あはははははーははははははは」
私はそんな高笑いをして、堂々とオウラムの街へと足を踏み入れる。あれだけの戦闘があったというのに、案外綺麗なものだったオウラムの街。まあ直接は攻撃受けてなかったしね。なんとか手前で押しとどめてたし――
(けど、それも私が薙ぎ払うんだけどね)
――このままわらわらと来られると……ね。てか案外これヤバイ。これというのは、体内でマナを巡らせて、自身の防御力を飛躍的にアップするこの方法だ。
私は上位種でも及ばないほどのマナを内包してるから、それを放出せずに貯めてうまく回して上げれは、まさにめっちゃ可愛いのに完全無敵ってやつができる。事実、今の私にはどんな攻撃でも効かない。オウラムの奴らもさっきから頑張って攻撃をし続けてるが、私には一切効いてない。
まあすでに私にすっぽんぽんなんだけど……ちゃんと私用に作った戦闘服なら、マナを同じように通せるように工夫してるから、こんなことにはならない。けど今回着てきたのは普通の服だ。そんな特別性ではない。
だからオウラムの奴らの激しい攻撃にさらされて、一切よけずにくらい続けたら……まあこうなるよね。でも私は決して恥ずかしがることはない。なぜなら、私の裸はどこにだしても誇れるものだからだ。種族が違うから大丈夫? 私に至ってはそんな種族の壁を越えられる。事実、裸になったことで、わずかだけど攻撃ができずにいる奴がいる。私に興奮してるんだろう。
まあそのまま押し倒されたら、なす術ないんだけど……一応棒が自分に入ってくるのは外的な攻撃みたいなものだし、入らなくできるけどさ……押し付けられたら、実際どうにもできないよね。
戦闘の興奮やら、性的興奮やらが合わさってオウラムの奴らもおかしくなってるから、私を襲おうとはしてこないが、気づかれるとまずい。
(どこまでこれ……もつかな?)
私は余裕そうでそうでもない。実際このアンティケイドの体にはいま大量のマナがめぐってる。それを放出してないから、別段この体はなんともないように見えるが、実際はなかなかに苦しかった。
いや最初はこれでどうにでもなる――と思ったんだけど、なんかそうでもないみたい。自分の体はいつも大量のマナで満ちてるからわからなかったが、どうやら私と同じような事は風船に空気をいっぱいいっぱい詰め込むのと変わらないことみたい。
まあつまり何が言いたいかというと……
(できるならアクトパラスとゼンマイを巻き込んで自爆したいところだね)
私は余裕ぶっこいてあとはもう自爆しか手がのこってなかった。




