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H168

「さあ、次はどう出る?」


 私が空中に出てる映像をエンターテイメント的に鑑賞してると、別の窓から通信が入った。


「何? 今いいところなんだけど?」

『例の巫女が自分も連れて行け――と申してますよ? 何か吹き込みましたか?』

「ああそれね」


 どうやらスナフキンの巫女は動いてくれるらしい。いや、わかってたけどね。わざわざ蛇が連絡くれるとは、そこまでの案件と思われてるのね。まあかなりの出不精……というか、いちおう彼女特別な立ち位置だしね。そもそもがエデンから出して大丈夫なのかって心配もあるんだろうね。下手にオウラムとか、それこそアクトパラスやゼンマイ種に付かれたらこっちの脅威になるしね。そもそも彼女、こっちの味方に成ったわけでもないし。でも大丈夫だと思うけどね。今は。

 だってあいつが今心を許してる奴は一人しか居ないし……まあだからって完璧な保証にはならないね。もしかしたら、全てに絶望してる感情の方が大きくて、全てを終わらせたいって思ってても、あいつの場合はおかしくない。わかんないけどね。


「大丈夫だよ。連れて行って上げて。きっと約に立ってくれるよ」

「貴女がそう言うなら、従いましょう」


 蛇はそう言って理解してくれた。流石は蛇は理解が速くて助かる。もっと「なんで? なんで?」って聞いてくる奴とか即降格だからね。どんな理不尽だって思われるかもだけど、ここでの正義は私なのだ。私が気に食わないやつをそばに置いておくわけがない。そんな自分が我慢する様な事は私はしない。そもそもが、そんな事をしなくてもいいように偉いんだよ? 雑事は全て任せて、やりたいことをやる……それが私の心情だからね。

 まあ仕事もさせられてるんだけど……でもそれは私にしか出来ないことだからね。それはまあ仕方ない。


 とりあえず巫女ちゃんもいくし、私はここで高みの見物だ。いざとなったら……


「あれは出来るよね?」


 私は誰も居ないところに向かってそういうよ。一応メイドの人たちが控えてるが、彼女たちは反応しない。彼女たちも、自分たちに言ったんじゃないとわかってるからだ。そして私の耳には返答が届く。


「うん、なら準備だけはしておこうかな」


 オウラムはアルス・パレスしかないが、ここにはエデンの全てがある。だからやれることだって圧倒的に違う。数千年前に科学でこの世界に君臨してたエデンの力を見せてあげよう。いざとなったら……だけどね。

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