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H126

「皆聞いてくれ」


 そう言ってブリーフィングを開始する。オウラムの地理はきちんとアンティケイドが調べてくれていた。それによるとやっぱり火山に続く道はあの橋しかないらしい。それにあのマグマは全てあの山を支配してる存在によって支配されてるらしい。

 下手にあの橋以外で飛び越える事が出来たとしても、その存在にはわかるのだとか。まあ実際、あの橋を通ったとしてもわかりそうな気はするが。出来る事なら、どうにかして誰にもバレずにミッションを行いたい。だが、それは難しい。オウラムにも様々な種が居て、それらが守ってる。目だけでも、耳だけでも、花だけでも、感覚だけでも……どれかを欺いても足りない。でも俺達には全てを欺く術はない。

 沢山の種が居れば、それだけ穴を埋める事が出来る。実際、こっちだってそうしてる。更にこっちは種の特性だけじゃなく、機械を導入して人的ミスって奴を補ってるシステムだ。だから多分子こっちの方が進んでる。てもオウラムも今の俺達には充分厄介だ。どうしようもないしな。


 それに橋は建物内から伸びてるから、建物に侵入しないといけないハードルもある。そうなると感知する手段は幾らでもある。こそこそしてるだけでは……どうにもできない。


「やはりここは派手にオウラムを誘導する側と、潜入側にわけるしかないか……」

「だけど、ここには逃げてきた種が沢山いるんだ。そいつらが一斉に襲ってきたら……どのくらいもつか……」


 確かに。俺達はこの世界で尤も脆弱な人種だ。装備の力があったとしても、それで全てを覆せるわけじゃない。それにダンプとかももうないし……ならこの脚でやるしかないわけで……別の種には普通に俺達の走るスピードよりも速い奴らなんていっぱいだろう。派手に動くいて誘導するってのは現実的ではないかもしれない。


「一応、戦闘を積極的にするのはオウラムがきちんと統率してる奴らだけ……みたいだが……」


 全ての種族が一気に襲ってくる……なんて事は多分ない。でも、それなりに多くの混合種族なのは間違いない。エデンでぶつかった時も沢山の種の混成軍だったらしいし。


「でもどこかにオウラムの意識を向けるのは必要だ」

「そうっすね」

「断続的に火薬で爆破するとか?」

「少しは気は散らせる……か……」


 色々と意見は出る。だがどれも成功率を考えると……な。どれも弱い。人種なら爆発なんて起きたら大事だ。みんなわーきゃーするだろう。だが、ここの奴らがそうなのか、正直わからない。それに爆破ってどこをって感じでもある。


 なにせオウラムの近代的な部分は中央の一部だけだ。その周りはほぼ掘っ立て小屋……というか小屋とも喚ばない土塊みたいなのも多い。多分種の力で作ってるであろう物もあるし、ああいうのは爆弾で吹き飛ぶかも謎だ。


 考えれば考えれる程に、このミッションの難易度が高いのがわかる。

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