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H125

「ぐあ……ああああ」


 最初はアンティケイドからなにかが入ってくる……程度に感じてた。でも今は頭がズキズキとする。


「「「ボス!!」」」


 俺を心配する仲間達。だが俺は手を上げてそれを抑える。これはきっと必要な事なんだろう。だからこれを止められると困る。それにこれは俺以外に出来そうにない。なにせ他の奴らにはこんな角はないんだから。だからこれば俺が甘んじて受けるしかない苦痛だろう。それに必要だからやってる筈。


 事実、俺は今様々な情報を受け取っている。今から一から調べるとなると、とても大変な情報。それは事前にこのオウラムへと侵入してたアンティケイドだからもってる物だ。てか……よくこいつ追い出されなかったな。まあたぶん何かの種だと思われたんだろうが……なにせこの世界、様々な種がいる。


 それを全て把握してる奴なんていないだろう。一人でここにいたようだし、普通に考えれば、今の世界の動乱の中、同族を無くして途方に暮れてる種とみられてもおかしくなんてない。そうやってオウラムの情報を集めてたみたいだ。


「ぐあ!」


 頭痛いなか、更に考えると頭の痛さがましていく。なるべく、自然とこの時は受け入れた方いい。なるべく頭を空っぽにして脳の空き容量を作る感じ……


「こいつら!!」


 でも一つの映像で思わず声を出した。それはパウジーフラワーたちだ。本当ならオウラムに逃げられる前に仕留めたかった。だが、あいつらの頭の花をピンポイントに狙うってのはなかなかに難しかった。視界が悪い森の中だと、仕留めたとおもっても、いつの間にか寄生先を変えてたりしてやがる。それにあいつら自由に体を組み替えられるし……それで色々と体を無茶な使い方出来るみたいだった。具体的には自分の体に穴を開けて、そこからブースターの様に何やら発射して勢いをつけたりだ。どうやらこっちの装備とか道具を模す位の知恵もある。


 そして奴らは結局はその体はただの寄生先だから、いかようにも出来る。壊れたらまた別の何かに寄生する。それだけなんだ。だからあいつらにとって体なんてのは使い捨て。だからこそ、本体である花を潰さない限り意味は無い。それが難しい。


 そして結局オウラムに逃げ込まれてしまったわけだ。どうやらこのアンティケイドはパウジーフラワーがオウラムに来たのを確認してこっちに来たみたいだな。奴らに見られるのは不味い? そんな事を想ってると、パウジーフラワーに囲まれてる映像がなんか見えた。


(今のは? このアンティケイドの映像じゃないよな?)


 そんな気がする。まさか別の? そうか、パウジーフラワーはアンティケイドを知ってる。アンティケイドで人種の先兵としってるかはわからないが、アンティケイドの姿を一度パウジーフラワーたちは見てる。そして寄生してた。


 アンティケイドは奴らに録っては格別な寄生先だったみたいだし、ここで見つけたら、狙われるし正体がばれる可能性もある。だからそうそうとこっちに来たのか。色々と頭の中に入ってくる情報でわかる。あの橋へのルートもそうだ。

 でも決して楽な道じゃない。なにせオウラムは全てが敵。あそこにいる全員、全種が敵なんだ。アンティケイドは全ての記憶を俺に渡したのか、ようやく離れる。頭の中で情報を咀嚼する必要がある。初めての感覚だから、変な感じだ。

 俺はそれでも、やるべき事見据える。

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