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H48

 銃にカードをスキャンして、銃弾を変質させる。銃口の先を地面に押し当てて引き金を引けば、バズ! ってな音共に魔法で作られた杭が打ち込まれた。そしてロープは銃口から出てる。これは最大三キロくらいまでは伸びる。強度を考えなければ……だが。それで人一人を支えるくらいなら、一キロ伸ばしても大丈夫だろう。とりあえずそれぞれ一メートルくらい感覚を離して準備を整える。


 俺達第555遊撃独立部隊の面々は新装備があるから全員問題ないが、一人、バンセンさんをどうするか……サポは俺が連れて行ける。なにせサポは拳大の大きさしかないし、マントの中にかくまうのも簡単だ。けどバンセンさんはそうも行かない。なにせ横にも縦にもデカい。最初に一緒に行くことは不味い。隠す術がないからな。まあやりようがないわけじゃない。でも元からバンセンさんとサポはあくまでも助力、サポーターだ。ならその時まで待機して貰っても良いのではないのだろうか? あくまで保険が彼等では? それに今は保険過剰なリリアがいる。だいたいこいつがいるなら、既にバンセンさんとサポの存在価値が疑わしい。

 それだけリリアという存在は反則だ。味方ならこれほど頼もしい存在はいないだろう。見た目は本当にまだ少女なんだがな。さすがにそろそろ少女とか行ってると怒ってくる年齢かもしれないが、俺達の用な奴らからしたら見た目だけならまだまだガキくさい。


「よし、準備はいいか。新装備だ、抜かるなよ」


 俺は部隊の面々にそう告げる。慣れ親しんだ装備ではない時は、何回だって確かめる必要がある。ポカしてたら俺達の作戦上、命取りになるからな。自分だけに迷惑が掛かるならまだしも、それで部隊全員を危険にさらすなんて事になったら目も当てられない。まあだが、道具に頼るが、道具を過信しすぎないってのも俺達の信念だ。言いはしたが、タダの確認みたいな物。俺達は次々と縦穴を降りていく。崖の端に脚を掛けてしばらくは脚がついて降りていけた。そしてやっぱりだけど、崖の側面にもびっしりと花が咲いている。


(枯れてる花が一つも無いな)


 そういう時期なのか? でも花はいつまでも咲き誇ってるわけじゃない。やっぱりこの花は異常……パウジーフラワーと言う種の特性でもあるのかも知れない。既に頭までフードを被って風景に溶けこむ魔法を発動してる。この魔法の欠点は自分たちでも仲間が見えなく成ることだな。一応通信で繋がってるが、下手に声を出すのも今は憚られる。なにせ人種以外の種は大体人種よりは身体能力って面で優れてる。自分たちが聞こえてないからって相手にはそれを捕らえてるっことは十分にある。


 こうなったら後は、それぞれの行動信じるしか出来ない。何、俺達はここまで生きてきたプロフェッショナル。仲間の行動まで予測して動く事が出来る。途中からは脚がかかる部分がなくなった。そして下に大きな湖が見えた。キラキラとこの縦穴から注がれる光が水面に反射してるそしてその周りにはこの穴と同じに用に一面の花畑。その中にポツポツと建物も見える。やはりここがパウジーフラワーの隠れ家らしい。俺達は静かに奴らの命を狙って動く。

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