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H38

「「「ぎゃぎゃぎゃぎゃ!!」」」

「「「ぐがっ! ぐががががが! ぐぎゃあああああああああ!!」」」

「衝撃に備えろ!!」


 二度目の大きな光。それに合わせて魔物共が何やらとても歓喜に満ちてるような……そんな声を出してる。そして光が落ちると同時に大地が揺れる。その激しさはさっきの比じゃない。ちょっと前にも同じようことがあった。多分……リリアが何かとバトルってるんだろう。彼女が負ける……なんて事は想像も出来ないが……この振動……それに俺の眼帯の奥の瞳がうずく。さっきから角もぱりぱりと何やら反応を示してるかのように淡く光ってる。


(ふっ、とてもいい。かっちょいいぜ)


 とか思ってる場合ではないが、思わずにはいられないくらいになかなかに気に入ってる。この任務が終わったらこの角、どうなるんだろうか? 取り上げられるのだろうか? それは勘弁して頂きたい。


「不味い!!」


 運転をしてた奴がそんなことを言ってブレーキを踏む。俺はその衝撃でフロントガラスをぶち破って外に転がった。


「ボス!!」


 そんな声が聞こえるが、その腕は間に合わない。俺は外に投げ出された。なんでこの状況でブレーキなんて……絶対に進み続けろって言い続けてたのに――と思いながら顔を上げて悟った。


「なるほど」


 思わずそう呟くほどに納得出来る。なにせ大地がめくれて迫って来てた。これはブレーキ踏むわー、マジあり得ない。多分この衝撃の原因がこれを成してる。大地をめくるほどのエネルギーを持った奴がいる……それの相手をリリアがしてる。あいつがいて本当に良かった。でもこのままじゃ。


「くっ! 我一人では足らん! サポ!!」

『分かってます』


 ダンプの前にバンセンさんも出てきた。そしてサポがその力を押し上げる。どうやらサポはサポートに徹してる種族らしい。


「サポ、全体に頼む! 後ろはダンプに残った奴らで対処しろ! 俺とバンセンさんで活路を開く!!」

「出来るのか? 人種に?」


 バンセンさんがそんな挑戦的なことを言ってくる。確かに普通は大地がめくれたら人種にはやりようなんて無い。為す術がないと言っていい。でも……俺は角持ちだ。そこらの人種と一緒にするなよ。俺は銃を組み合わせて一つの大きめの銃にして、更にカードを入れる。中腰になり、しっかりと支え、更に銃自身からも支えとなる棒が地面に刺さる。照準には狙うべき部分が……


「弱点なんて無いか」


 なにせ迫って来てるのは大地だ。この照準じゃどこを狙えば良いのか分からない。


『左側、九時の方向をお願いします。角度は七十度です』


 角度上過ぎないか? とか思ったが、文句を言う時間は無かった。サポが言うのなら、何かあるんだろう。俺とバンセンさんはその部分に攻撃をする。

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