女神候補は天女様
眩しさもおさまり目を開けるとここは何かの建物の屋上みたいだ
「ここはどこなんだ?理事長は人が多いところと言っていたな」
とりあえず降りてみるか・・・
階段を降りると長い廊下に同じような部屋がいくつもある
「ここは学校か?にしても人はどこだ?」
少し歩くと大きな建物が見え、入り口のあたりと中に人がいるのが見えた
「あそこに人が集まっているんだな」
近づき、中を覗こうとするハクアに気づいた生徒達がざわめき始めた
「ちょっと、めちゃイケメンなんですけど!!」
「ねぇそれうちの制服じゃないよね?転校生?」
「ってかハーフ?クォーター?」
みるみるハクアは取り囲まれ、建物の中へ中へと流されていった
「ちょっ、おい、なんなんだ!やめ・・・」
ピカッー!!
うっ、眩しい…
「大丈夫ですか?」
目を開けるとステージの上から差し出された手があり、その手を掴むとステージに引き上げられた
とりあえず助かった…、そう思い掴んだ手の先をみると、なんとそこには美しい白と桃色の着物を羽織り透き通るような羽衣を纏った美しい女性が立っていた
「・・・天女?」
そう呟くと彼女はニコッと微笑んだ
――天女、たしか本で見たことがあるぞ、神に近い存在なんじゃないか?だとしたら…
やった!女神様を見つけたぞ!!
「あなた様を探しておりました、こんなにすぐに見つかるなんて、さあ手をお出し下さい」
カチャッ
「なんです?これは?」
「あぁ、申し訳ございません、嬉しさのあまり先走ってしまいました。詳しくお話しさせていただきたいのですがここでは何ですのでもう少し静かなところへ行きましょう」