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迷宮攻略開始★

※実験場兼遊び場と化してるため挿絵の塗りやカラーorモノクロなどコロコロ描き方が変わります

 厳正なるクジ引きの結果、迷宮攻略の役割分担は敵探索や罠感知のための盗賊役をユミが、回復役を聖子、そして前衛が幸恵……となるはずだったのだが、この度の前衛は少々変則的なものとなった。


 それはショップにて一億ゴールドで売っていた【ゴーレムマスター】というジョブを見つけたことに起因する。


 これはデスゲームなのだ。そして一番敵の攻撃に晒されるのは前衛……その前衛をゴーレムに任せられたなら安全性は飛躍的に上がるのは想像に難くない。たとえ高額であろうとも安全性には代えられない、と満場一致で幸恵がこのジョブを買うことに決まった。






 先頭にウッドゴーレム二体……レベル1ではこれが限界だった。続いてゴーレムを操る幸恵、そのあとに弓を構えたユミが、最後尾に金属バッドにしか見えないメイスにナース服のヤンキー……回復役の聖子が控える。



 「……な、何が出るのかな?」



 いくら装備を整えたと言っても所詮は低レベル用、不安が募るのは仕方ないことだろう。何より人間を簡単に殺してしまう生き物がいるのは確かなのだ。おっかなびっくり渡り廊下に出た三人はそこで硬直した。



 「な……」



 「なんです、これが迷宮?」



 「おいおい……洞窟とかじゃなくガッコーのままか」


挿絵(By みてみん)



 そこには幾重にも分岐しながら伸びる学校の廊下。まさに学校がそのまま迷宮化したような様相である。そして廊下の真ん中にはぷるぷると震える緑色のゼリー状をした生き物が一体佇んでいた。



 「スライム……だよね?」



 「……物理無効じゃないことを祈りましょう」



 生憎、まだ魔法職がパーティーにはいない。ユミが意を決してスライムにファーストアタックとなる矢を放つ。中心の丸い核を矢尻が掠めるとスライムがぶるりと震えた。



 「幸恵ちゃん!」



 スライムが怯んだ隙に幸恵がウッドゴーレムの拳を降り下ろす。グシャリと核が潰れ、初めての戦闘は呆気なく幕を閉じた。



 「オレの出番がねーな」



 聖子がメイスという名の金属バッドを振り回しながら嘆く。



 「まぁまぁ、まだ第一層ってやつですから」



 スライムの死体が煙となって消えると【グリーンスライムの核】と【食券・日替わり定食A】が落ちていた。



 「核はともかく……食券?」



【食券・日替わり定食A】


日替わり定食A一個と引き換えられる券。何が出るかは引き換えてみるまでわからない。



 「学食かよッ!」



 緊張感の無い説明文に聖子が思わず突っ込みを入れる。




 「学食ならプリンの券もあるかなー?私プリンが食べたい」



 ショップで買えるものは栄養バー以外は主に食材ばかりで調理器具や調理スペースを確保しなくては役に立たないものが多い、そのためこの食券は有難いと言えよう。緊張感をとことん削ぐことが難点だが……。



 「素材らしきものがドロップしたということはこの先、生産職も重要になってくるかもしれません」



 スライムの核を手のひらで転がしながらユミが考えを述べる。



 「そういえば生産スキルはジョブに関係なくそれぞれ取得出来るみたいだったね」



 「とりあえず帰ったら必要そうなものをピックアップして分担だな……チッ、こうなってくるともう少し人数が欲しいな」



 一応、聖子の高額ジョブ【白衣の天使】には回復薬などを作れる薬学スキルがついていたが如何せんまだ初日なのでまったく育てていない。


 とりあえず生産スキルのことは脇によけておき、三人は探索を再開した。今日はまだ情報不足なこともあり、軽く周囲を確認したらすぐに戻るつもりだ。








それから二時間……三人はかなりの量になったドロップアイテムを見て曖昧な笑みを浮かべたいた。



 「……ドロップ率が凄まじいな、オイ」



 「これは……幸恵ちゃんの極運ステータスのせい、でしょうね。多分」



 第一層の序盤はどうやらスライムばかりのようで高額ジョブとそこそこの装備を付けた三人はまったく苦戦せずに済んだ。どちらかと言うといつ何が出てくるかわからない気疲れとの戦いが主になっている。



 スライムの核と日替わり定食Aがアイテムボックスに各30前後、アイテムボックスに容量が無いらしいのが救いであった。そして、二時間の戦闘で一枚だけドロップした【ガチャ券】



【ガチャ券】


ガチャガチャを引ける券。一枚につき一回。



 「誰が引く?」



 聖子の言葉にユミは何を今更という顔で幸恵を指差した。



 「ここは幸恵ちゃんの極運ステータスにお任せしましょう」



 「ぅえ!?いや、だって一枚しかないのにそんな責任重大な……」



 オロオロする幸恵に向かって聖子が物理的にプレッシャーを感じてしまいそうな据わった目を向けて言い放つ。




 「構わん、引け」




 逆らえないオーラを出されて幸恵は渋々ガチャ券を受け取ってアイテムボックスからタップすると、ずんぐりと丸いガチャガチャの機械が現れポンッと一つカプセルを吐き出す。そのカプセルが割れるとテロップが流れた。



 【ギルドハウス/空き教室/レア度4】



 「ギルドハウス……ってことはギルドが作れるの?」



 「第一層だってのにこうも簡単にギルドが作れていいのか?」



 その答えは体育館に帰ると判明することとなる。



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