使者と議長
事実を知ってしまった以上…
議長に無理をさせるわけにはいかない
使者という立場で皆をまとめる私に出来ること…
それはただひとつ
『議長を死へ返す』こと
この工場を破壊して、議長を殺す
私の、使者としての命も尽きるが…議長を助けられるのであれば、こんな身なぞ惜しくはない…
「…議長、すみません……」
私は呟く…
そして、意を決した私は議長のもとへと行く
議長は勘づいていたようだった
私が来ると、
「殺しに来たか…待ってたぞ」と、微笑む
そんな議長を私は…殺せるのだろうか
私はもう一度呟く…
「…議長、すみません……」
懐からナイフを出す…議長めがけて一直線に走って…
…………!!
急停止した…
議長が別人のように言い放った
「私を簡単に殺せると思うなよ?議長の体は頂いた…ミス・タッチの完全復活……」
議長がのっとられた…?!
なら話は早い
さっさと殺せる…
もう一度ナイフを構える
姿勢を落として…そして
「議長……イヤ、ミス・タッチ!お前はまた死ぬんだよ!!!」
そう言って、ナイフを握って駆け出す…
が、前に進めていない
ミス・タッチに…止められていた……
「お前の力はその程度か…乏し………」?!
明らかに様子がおかしい
どうしたのかと思った
「使者!聞けっっっ!!今、止めている間に私を刺すんだ!!は…やくしろ…っ」
落ちたナイフを拾う
議長めがけて突き刺す…
気持ち悪いほどに伝わってくる
肉を引き裂く感覚…
議長の叫び声…
もう、聞きたくはなかった…が
なんども…なんども…
突き刺す
血が飛び散る…
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気がつくと私は、議長とまた
製造所を運営していた
議長は…死んでいないんだ!
良かった……良かった…
…
……
………
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部下達「使者さん…頭がいかれたんだな……」
「まさか、自分も一緒に死ぬなんて…」
「俺達も…やっと解放されるんだ…この、奴隷生活から……」
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誰も知らない、雲の上の製造所
今は…
生きた者達逃げ出して
ミイラが二つ……
黄泉の国でも、製造所をやっているのか…
それも誰にもわからなぃ…
あなたも…訪れるかもしれません……ね




