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9-9

 それから週末まで、夕海と二人、室町時代のことをあれこれ調べた。


 彼女には部活が、彩名も日課にしている詰め将棋や研究があって、多くの時間は割けなかったが、それでもいくつかのことはわかった。


 最初に水無瀬の家のことだ。


 兄の親氏はその後、兼成と名を変え、現代にも残る水無瀬駒と呼ばれる高級駒の源流となったらしい。


 続いて四辻だ。名前は四辻季遠。権大納言で、文化人として天皇とも交流が深かったとある。


「まあ、間違いではない、かな」


 それからお寺のこと。


 伏見の話していた、僧侶たちの争いも史実だった。


「天文法華の乱、て呼ばれてるんやな。時期もぴったりやし、後奈良天皇からお許しが出たっていうのも合うてるやん」


 ただ、彩名が行ったはずの寺は、現在はもう存在していなかった。


 あのときは確かに再興していたはずなのに。


 最後に、綾を祇園祭に連れ出した松永久秀は、残忍な武将の代表として、現代に語り継がれるほどの悪党だったようだ。


「どれも決め手にかけるなあ。元々知ってたって言われたら反論できんもんな」


 彼女は真剣に彩名の経験を商売にしようと企んでいるようだったが、彩名自身が気になっていたことは、ほとんど一つだけだ。


 綾と伏見のその後について。


 その伏見の父、高倉が半家の公家だったこと、彼女の義理の姉、茂子が後宮にいたことも、聞いた通りだった。


「伏見の本名はわからんのか?」

「そうだね……。大津に母方の実家があることくらいしか」


 もっとも、本名がわかっていても、史料に名は残っていないだろうからあまり意味はない。


 綾についても同様だ。母の広橋とも子は、後奈良天皇の側室に名があったが、系図に子の記録はなかった。



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