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9-6

 月曜日、夢のことが気になり、授業中はもちろん、夕海との会話も上の空だった。


「今日の彩名、何か変やで……」


 雪崩に巻き込まれて以来、これまで以上に彼女は彩名のことを気にかけるようになっている。


「こないだの小テストも点悪かったやろ」

「数学は一年のときからあんなもんだよ。気にしすぎだって」


 口にこそ出さなかったが、一度死んだことの後遺症ではないか、その原因が自分にあるのではないかと、不安に感じているのは間違いない。


「そやけど……。三段リーグ、いきなり連敗脱出したやん」

「ひどいっ。わたしが勝ったのは異常事態だってこと?」

「冗談抜きで、何か気になってることあるんやったら言うてほしいわ」


 夕海は人生で一番の親友だ。


 もし彼女が信じてくれなければ、きっと誰に話しても無理だろう。


 他人の客観的な意見を知りたいと思っていたところだった。


 彩名に反応がなかったからか、彼女は不安そうに目を覗き込んだ。


「おーい、聞いてる?」

「聞いてる。少し考え事をしていただけだから」

「えっ。何、その上官キャラ。どういうこと?」


 無意識に出た言い様に、彩名自身が驚いた。


「ごめん、そういうわけじゃなくて。えっと。あの、今日、部活終わったら家に来てくれない?ちょっと話したいことがあるの」


 親友が挙動不審だったからか、彼女は狼狽した。


「いったいどないしたん……。話って、ええ話、悪い話?どっち?」

「良し悪し?そうだな、少なくとも悪くはない、と思う」



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