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26 麻薬

 「どっかで腕試しがしたいッスね」

 「焦らなくても魔物は襲ってくるだろ」

 「今ならドラゴンだって倒せそうッスよ」

 「ドラゴンなんて頻繁に出て来るもんじゃないだろ」

 「この一年で溜まった素材をギルドへとどけたいから、とりあえずどっか人間の町へ行きたいッス」

 「兄貴達はどこか行きたい所は有るんッスか」

 「特に宛が有るわけじゃないから付き合ってやる」

 「近くには無いがこの森を抜けた所に町が有るようだな」

 「2月ってところッスかね」

 「ドーガは森の中でも裸でいられるんだな、最初の頃は植物にかぶれたり、虫に刺されたりで大騒ぎだったのにな」

 「耐性も付いたし解毒と回復の魔法も貰ったんで平気っすよ、なによりスライムの宝輪を装備してますからね、マッパの方が安全ッス」

 「ノラ人間?」

 「原始人だな」

 「もともと裸の二人に言われたくないッスね」

 「全員がスライムの宝輪を装備してるからかばう必要が無くて良いな」

 「俺、槍術、無茶苦茶上達したんっすよ、この槍術と旦那に作ってもらった槍が有ればかなり強いと思うんッスよね」

 「もう一人で冒険者出来るんじゃないのか」

 「なんでそうなるんッスか」

 「人間の仲間を見つけるのも有りだよな」

 「ギガなんてどうだ」

 「良い奴だと思うけど、兄貴達と一緒が良いッス」

 「俺達といた方が楽だからじゃないのか」

 「まぁそれもないとは言いませんけど、人間同士だと裸でいれないじゃないッスか」

 「そうなのか」

 「普通はそうだな」

 「この解放感を味わっちゃうと服なんて煩わしくて、それにスライムの宝輪の効果が無効になっちゃうし」

 「町に着いたらどうするんだ」

 「町では仕方ないっすけど、兄貴はオークだから良いっすよね、俺もオークになって…」

 「オークじゃギルドに入れないだろ」

 「そうッスね」

 「まぁ、着いてみてからのお楽しみだな」

 「一年間ボブやトビーとも会わなかったけど元気かな」

 オーガの里へは招待されたもの以外は立ち入りできない、場所も秘密なので会うことが出来なかったのだ

 魔法の地図で俺達が里を出た事が分かれば向こうから接触してくるだろう


 数日間森を彷徨う

 「あれって俺が作った岩の壁じゃないッスか」

 「一昨日野営したところだな」

 「道に迷った?」

 「太陽の位置を確認しながら進んだんだ、多少ズレても戻ってしまうなんてことは無いはずだぞ」

 「なんかの魔法なら俺が気が付くはずだ、幻覚作用の状態異常か?」

 「状態異常なら癒しの指輪で無効化されてるしな」

 「どういう事だ??」

 「とにかく、もう一度慎重に進んでみるか」

 3人で周囲を確認しながら歩を進める

 しばらく行くと見た事の有る場所へ出た

 「なるほどなぁ」

 「なんかわかったんッスか」

 「お前、少しは自分の頭で考えてみろ」

 「あれだな」とカイが正面の大木に剣を振り下ろす

 真っ二つになったはずの木はそのまま立っている

 「何で切れなかったんッスか」

 「見てなかったのか、避けたんだよこいつが」と大木を指さす

 「木が避ける??」

 「トレント族か」

 「こいつらが動いて誘導してたんだ」

 「でも、太陽を見ながら進んでたじゃないッスか」

 「光を屈折する魔法で見える位置を変えてたんだろう」

 「直接俺に魔法をかけているわけではないから無効にはならない」

 そう言って空へ特大のファイアーボウルを放つ

 「太陽の位置が変わったッス」

 「水魔法で光を屈折させてたんだろう、炎で蒸発させた」

 「流石兄貴ッス」

 「どうする、見ての通り俺は炎の魔法が使える、これ以上邪魔をするならこの森を灰にするぞ」

 木立に向かって話しかける

 木立の中を風が吹き抜け奥から老人が現れた

 「これは失礼いたしました、あなた方は木の精霊様の加護を得ておられますな、そんなあなたがたにお願いがございます」

 「道に迷わせた挙句にお願いとか、意味わかんないな」

 「申し訳ございません、あなた方の力量を見させていただきました」

 「お願いとはなんだ、俺達への見返りは?」

 「おい、受ける気か」

 「内容次第だな、ちょっと面白そうだろ」

 「まぁ、急ぐ旅ではないが」

 「この先に幻覚作用の強いキノコの魔物が大量発生しておりまして、それを目当てに人間が森へ入り木を伐り開発を始めたのです」

 「幻覚作用の強いキノコの魔物を取ってどうするんッスか」

 「麻薬を作るんだ麻薬ってのは吸うと天国に行っちまうくらい気持ち良くなって、それなしでは生きていけなくなるんだ、何もする気が起きなくなって最後は死ぬ」

 「何に使用するのかは我々のあずかり知らぬところですが、木を切り倒しそれを苗床にして魔物を増やしているのです」

 「これだけ大きな森なんだ多少木を切られても問題ないんじゃないのか」

 「それがトレント族の棲みかに近いので我々にも少なからず被害が出ています」

 「森の奥に避難すれば良いじゃないか」

 「我々とてそれは考えました、しかし昔から住んでいる土地を易々と明け渡すのは耐え難いのです」

 「しかし麻薬なんか吸ってればいずれ人間は滅びるだろ、放っておけばいんじゃないのか」

 「それを待つには時間がかかる、なんとかしていただけないでしょうか」

 「兄貴、人間が滅ぶのはチョット困るっす、なんとか出来ないっすか」

 「自業自得だよなぁ」

 「まぁトレントの気持ちもわからなくはない、とりあえず人間の村を調査してみるか」 

 「良かったッス」

 「正直、前の町での奴隷事件にしても今回の麻薬にしても人間同士でバカやってるとしか思わないんだよな」

 「同じ種族の中でなんでそんな事するのか全く理解できん」

 「金の為っすよ、金持ちになって優越感に浸りたいんッスよ」

 「なんで」

 「なんでッスかね」

 「美味いもの食って、良い装備を揃えたらそれ以上の金なんか必要ないだろ」

 「金を沢山持ってるだけで優越感に浸れるなんて人間っていうのは変な動物だな」

 「承認欲求っていうのかな他者から認められたいっていうの無いッスか」

 「無いな、出来れば他者と関わり合いたくない」

 「認められると良い事あるのか」

 「価値観は人それぞれッス」

 もともと人間の町へ行くつもりだったのでついでに麻薬の事を調査する事にした

 途中ボブ達と合流し街を目指す

 最初に目指していた街とは違う、小規模な村といったところだ

 「麻薬かいな、そりゃ面倒な事に首を突っ込みましたなぁ」

 「麻薬っていうのは人間の町で売ってるのか」

 「基本、麻薬は違法や、表立っては売ってないけど、裏では結構流通してるんや、とにかく儲かるからなぁ」

 「中毒性が高いから薬欲しさになんでも言う事をきくようになるんや、最後は廃人になって死んで行く」

 「気分の悪い話だな」

 「あそこに村が有るようッスよ」

 少し先に建物がいくつか並んで立っている

 近づいて行くと畑らしきものが広がっているが手入れがされていないようで雑草に覆われている

 「家、ボロボロっすね」

 「おまえとトビーの住んでいたところも似たようなもんだったけどな」

 「確かに」

 数件並んでいる家の一つから子供の泣く声が聞こえてきた

 扉を開けると男が二人、一人が女を犯していてもう一人が子供をいたぶっていた

 「何だお前達は」

 「お前こそ何をしている」

 「見ればわかるだろ、お楽しみの最中だ」

 「用が無いならあっちへ行ってろ」

 男達がどなる

 「子供をいたぶるのは良くないな」

 「なんか文句でも有るのか」

 男はいきなり剣を取り襲ってきた

 ドーガはひらりとかわし腕を捻り上げる

 もう一人の男も易々と捕まえ縛り上げる

 家の中は暗く腐臭が漂っている

 家族なのだろうか隅の方に男が寝転がっている

 女は痩せこけて涎を垂らし虚ろな目をしている

 生きてはいるようだがほとんど反応が無い

 子供も痩せこけていて虚ろな目をしているが時々正気になるようで泣いている

 他の家も似たようなもので中には既に腐っている者もいた

 「酷いっすね」

 「おい、お前ら、こんな事してタダで済むと思うなよ」

 縛られているにもかかわらず威勢のいい男

 「どうなると言うんだ」

 「仲間が来てお前らなんか皆殺しだ」

 「それは嫌だな」

 「だったらさっさと縄をほどきやがれ」

 「この村は何なんだ、お前らは何をやってるんだ」

 「うるせぇ!」

 「優しく聞いている内に答えた方が身のためだぞ」

 「どうします、腕でも切り落としますか」

 「そうだな、とりあえず逃げられないように足の方を落としておくか」そう言って大きな斧を男に見せつける」

 「ひゃーっ、まて、待ってくれ」

 男達はすぐに口を割る

 この先の村にこいつらの仲間がいて麻薬を作っている

 ひとをさらってきては、この村に監禁し麻薬のテストをしているのだという

 薬漬けにした女は犯し放題で入れ替わりで遊びに来るのだという

 薬で逃げれなくなった者は自由にさせていて比較的最近捕まえた者は地下の牢屋に監禁されている

 地下牢へ入ってみると男が二人と女が一人捕まっていた

 「あれっ、太一、太一じゃないのか」

 カイが大声を上げる牢屋の隅で大きい体を小さく丸めうずくまっている

 牢を開け3人を外に出す、みんな憔悴しきっていて口もきけない

 とりあえず水と食料を渡すと一心不乱に口へ詰め込んだ

 「太一、何が有ったんだ」太一はボーッとしていて返事もしない

 回復魔法と毒消し魔法をかけてやるとだいぶ良くなった様だった

 カイの顔をじーっと見つめ ハッとしたかと思うと泣き始めた

 ひとしきり泣いた後、ぽつりぽつりと話し出した

 太一のいた村に盗賊が大挙して押し寄せ村人をさらって行った

 太一はのんきに寝ているところを大作に起こされ逃げたのだが途中で見つかり大作は殺されてしまったという事だ

 ここにとらえられていた連中を出来るだけ回復してやり本拠地になっている先の村へ進む

 「ドーガ、俺は奴らを許さないぞ、皆殺しだ、お前は同じ人間として嫌だったらここに残ってろ」カイ

 「いゃッスねー、一緒にしないでほしいッス、あいつらは俺と同じ人間じゃないッスよ、俺だって怒ってるッス、皆殺しッス」

 「おいおい、おまえら、腹が立つのはわかるが慎重にな、被害者まで殺したら本末転倒だぞ、悪い奴だけ皆殺しだ」

 「了解っす!!」

 「了解だ!!」

 村の入り口は暗く薄汚い

 周囲を壁で囲い大仰な門まである

 透明マントで身を隠し、通りかかった荷馬車に乗り込みそのまま中へ潜入

 村の中にはそれなりに人はいるがどいつもガラの悪い連中ばかりだ

 「麻薬の製造工場を探すぞ」

 さほど広くもない村で、よそ者も入ってこないのでチンピラどもは油断している

 「よぉ、今日休みだろ、一発やりに行こうぜ」

 「あそこの村は遠いしクセーから嫌なんだよな」

 「作業させてる奴隷どもから良さげなのを連れてくればいいだろ」

 男達はゲスな笑い声を上げている

 家は15件ほどあり、ひときは汚い家が奴隷たちの宿舎の様だ、逃げられないように外から閂がかけられるようになっている

 作業場は大きめの家で20人ほどが働いていた

 みんな虚ろな目をしていて幽霊の様だ、監視は5人

 俺とカイは変化の指輪を使い奴らの仲間に化け、ドーガを縄で縛って連れて行く

 「オイなんだそいつは」

 「この辺りをうろついてたんで捕まえた」

 「そうか、何が目的なのか尋問して牢に入れとけ」

 「おう」

 ドーガを連れて牢へ移動、牢には誰も入っていない、牢番が一人いる

 「誰も入ってないのか」

 「昨日、全部始末した、使えない奴を生かしておいても無駄だからな」

 「そうか」すれ違いざまにくびを刎ねる

 ドーガの縄をほどき透明マントを装備させて仲間の所へ戻る

 「おう、早かったな」チンピラが5人ほどたむろしている

 「金玉潰してやったら泣いて教えたぜ」

 「えげつねぇーな」

 「かわいそうだから薬を嗅がせてやるか、一気に天国行きだぜ」がっははは

 「お頭に報告したいんだが」

 「お頭なんて言うとぶん殴られるぞ、領主様って呼べて言われてるだろ」

 「お頭がこの町を乗っ取るとか言い出した時はビックリしたが、意外と何とかなるもんだな」

 「抵抗した奴らは薬の実験とかで全員ぶっ殺しちまうんだからヒデーよな」

 「女は犯し放題で楽しかったがな」

 「ちげーねぇーや」

 「いまは作業してる奴ら以外は残ってねぇーよな」

 「何言ってるんだ、領主様の所に奴隷として二人残ってるだろ」

 「お頭は今日はどこにいるんだっけ」

 「お前はホントに馬鹿だな、丘の上の家に決まってるだろ」

 「そうかわかった」

 「ドーガ、こいつら殺していいか、不愉快だ」

 「俺も今そう思ってた所ッス」

 「ファイアーボウル」

 「ホーリーシャイン」

 当たり一面光と炎に包まれ一瞬でそこにいた人間は蒸発する

 「作業場と奴隷宿舎、上の館を残して町すべて殲滅で良いな」

 「俺はロックウォールで残す場所を囲う、二人は作戦通り悪魔に変身して殲滅してくれ」

 「了解ッス、思いっきり暴れるッスよ」

 村を火で焼き、逃げ惑うものを端から殲滅、最後は岩の壁で跡形もなくすり潰し村があった事すらわからなくする

 「こんなに思いっきり魔法を使ったの初めてッス」

 「この姿なら万が一生き残りが居ても悪魔の仕業って事になるだろう」

 「最後の仕上げに行くぞ」

 「ウッス」

 みんなで館へ向かう

 中を覗くと全裸の人間が3人いる

 太った男は四つん這いになり、その上に男がふんずりかえっていてその男の股間を女が口で奉仕しているようだ

 俺達は正面から男へ近づく、男は脅えたように震えながら立ち上がった女はよろめき脇へ倒れる

 椅子になっていた男は微動だにしない

 お頭は近くの剣を取って素早く俺に突き刺した

 剣は俺の胸を深々と貫くお頭は俺の顔を仰ぎ見て不敵な笑みをこぼす

 俺は笑い返してお頭を抱きしめ背中へ出力を絞ったファイアーボールを食らわす

 悲鳴を上げ悶絶するお頭、続けてファイアーボール発射、背中は炭化し黒焦げになる

 お頭を突き放し剣を抜き取り投げ捨てる

 お頭は何かをわめきながらもだえ苦しんでいる

 既に内臓も焦げているので死ぬのは時間の問題だ、一思いに殺してやるほど優しくない

 投げ捨てた剣を女が拾いこちらに向かってくる

 目は虚ろで何を考えているかわからない

 お頭の脇までくると剣を振り上げお頭を突き刺す、何度も何度も、お頭が動かなくなっても突き続ける

 ドーガが女を抱き締め剣を取り上げる

 屋敷も潰し平地にした後、奴隷として使われていた二人を治療、男は去勢され体中に傷が有った

 女も傷だらけで二人とも精神が崩壊しているようだった

 作業要員たちも回復してやったが精神が崩壊してしまって回復できない者もいた

 体を基に戻し服を着せ、今まで行った町の中で一番安全そうだった町へ置いて来る

 「あの人達、大丈夫ッスかね」

 「わからんが、あのまま殺してしまうわけにもいかんし、ずっと面倒見るわけにもいかん、人間の事は人間に任せるさ」

 俺達はトレント族のもとへ戻り麻薬を作るキノコなどを焼き払い整地してやった

 「村は消しておいたからもうここへ来る人間はいないと思う」

 「変なキノコが自生しないように管理すれば同じことは起きないだろう」

 「有難うございました」

 トレント族にはとても感謝された

 当初の目的である人間の町へ行って収集物を冒険者ギルドへ持って行くという目的はまだ達成できていない

 太一は情緒不安定で泣いたり暴れたりしていたのでしばらく同行させる事にした

 太一は一物に付けた回復効果があるリングを付けていた事でダメージか少なかった様だ

 「ドーガは同族の人間の村を滅ぼしたわけだが、ぶっちゃけどう思ってるんだ」

 「あいつらは人間じゃないッスよ、同じ人間と思いたくないッス、けど、麻薬組織の撲滅という手柄は流石に報告できないッスね」

 「お前、俺達と一緒にい過ぎて感覚がおかしくなってきてるんじゃないのか」

 「そうかもしれないッスね、良いっす、俺も兄貴みたいに人間だけど人間じゃない的な感じで生きて行こうと思うッス」

 「そうだな、ドーガは人間にしてはブツが小さすぎるもんな」

 「そこッスか」

 「太一のは立派だもんな」

 太一はニコニコして歩いているだいぶ落ち着いてきている

 次の町まではしばらくかかりそうだ、気長に回復を待つ事にしよう

 魔物と戦い、料理して食べる、夜になれば乱交が始まる

 しばらくはボーッとして反応しなかった太一だが体の方は反応していて扱いてやると嬉しそうにする

 やがて一緒になって乱交に参加し始めるとみるみる回復し以前の陽気な太一に戻った

 「太一は村へ戻りたいのか」

 「あの村の生活には満足してたんだ、村長が変わって報酬も良くなったし、あんたたちが魔物除けをしてくれて魔物も出なくなったし」

 「そうか、戻るなら送っていくぞ」

 「でも、もうみんないなくなっちまっただ」と泣き始める

 「オラ、強くなりてぇ」

 「よし分かった、しばらくは一緒に旅をしよう、俺が剣を教えてやる」

 「本当か、よろしく頼む、もう二度とあんな目に会いたくねぇだ」

 カイは太一に手取り足取り剣を教え更に回復魔法も教えた

 「思ったんだけど、カイって面倒見が良いんだな、俺の時もそうだったけど」

 「そうッスね、カイの旦那は優しいッスよね」

 「俺は優しくないみたいじゃねぇーか」

 「兄貴は合理的ッスよね」

 「そうかぁ、合理的に考えたらお前なんか追い出してるだろ」

 「何言ってるんッスか、俺の飯に食いついたくせに」

 「確かに、美味い飯が食えるのはお前を連れて行く動機にはなったな」

 「太一さんはなんでOKなんっすか、特に役に立たないけど」

 「お前、容赦ないな、なんで太一さんって呼ぶんだ」

 「年上だからッスよ」

 「大して違わないだろ」

 「はっきりはわからないっすけど結構年上ッスよ」

 「この中じゃ俺が一番年下なんだな、よくわからんが」

 「兄貴っていくつなんっすか」

 「だからよくわからんって言ってるだろ」

 「お前、最近デカくなったよな、ほとんど成獣だな」

 「そうなんッスか、いつもと変わらないッスよね、っていうか一時期より縮んでます?」

 「変化の指輪で小さくなってるんだ」

 「いつからっすか」

 「だいぶ前からだぞ、デカいと目立つからな」

 「カイの旦那は知ってたんッスか」

 「お前は、注意力が足らんな、もっと修業した方が良いな、なんならオーガの里へ戻るか」

 オーガの里と聞いた途端に股間が反応し顔を赤くするドーガ

 「すっかりお嬢に調教されちまったよな」

 「お嬢は元気ッスかね」

 「まだ何か月も経ってないだろ」

 「それはそうと、兄貴の本当の姿を見せてほしいッス」

 「なんでだよ、どうでも良いだろ」

 「良くないッスよ、滅茶苦茶気になる」

 「オラも見てみたいだな」

 仕方がないので変化の指輪を外して見せる

 「これはまた、立派なオークだぁ」

 「兄貴、カッコいいっす普通のオークと違ってめっちゃマッチョっすね」

 「そのままでいればいいのに」

 「森の中では小さい方が歩きやすいし、デカい体に慣れてないから調子狂うんだよな」

 「そういうもんッスかね」

 「本当はオラよりデカいんだなぁ」

 「実はデカいダイ用の武器も作って有ったりするんだ」とカイが特大の両手剣を差し出す

 差し出された剣を受け取り振り回して見せる

 オーガの里では斧以外の武器の扱いも一通り勉強した

 「兄貴、カッコいいッス」

 「すげー迫力だぁ」

 「良いんじゃないか」

 「まぁ、チビ斧で勝てなかったら、これも有かもな」そう言って元の姿に戻る


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