18 冒険者試験
そのダンジョンは町はずれに有り入場料を取って一般人を入れているらしい
一人10万、中で拾ったアイテムはそのまま拾った者が貰っていいらしい
入場料を払うと「戻り砂」と「ランタン」が貰える
中での怪我や死んでも責任は持たないという事らしい
10万も取っておいてひどい話だ
基本は順路通りに歩き適当に宝を拾い、危険なくなったら「戻り砂」で戻ってこれるらしい
順路を外れた場合どんな危険が有るか知れたものではない
「一人と一匹ご案内」ほとんど見世物小屋だ
流石に値段が高いので大繁盛とは言えないが、そこそこ客はいる
中に入ると順路が壁に貼ってあるが俺達はそんなものには従わない、どんどん奥へと進み下へ進む階段を発見
さらに奥へ進み、もう一つ下へ行く階段を降りると魔物が襲ってきた
戦闘は出来るだけドーガに任せレベル上げを狙う
「ひぃーひぃ」疲れたっす
「しょうがないなぁ、そんなんじゃレベルアップできないぞ」
「厳しいッスねぇ」
時々宝箱が有り回復薬などが手に入る。
「もう一つ下の階層が有るっす」
「魔物も強力になってきたな、そろそろ戻るか」
「ここまで来たらラスボスやっつけてアイテムゲットするッス」
「お前、疲れ切ってるだろ、ラスボスと戦えるのか」
「大丈夫ッス、多分」
「仕方ないなぁ、これを使え」
カイから預かっていた新装備の槍を渡してやる
「スゲーッ、なんか光ってるッス」
「切れ味がいいから取扱注意だぞ」
いよいよラストステージだ、大きな扉を開けると蜘蛛の魔物が襲い掛かってきた
ドーガが突進していくとケツから糸を噴射、ドーガは身動きが取れなくなってしまった
「兄貴ぃ、助けてー」
炎の魔法で糸を燃やし、水魔法で消火、回復魔法で火傷を回復
「あちぃ、つめてぇー」
「いちいちうるさいぞ」
蜘蛛めがけてファイヤーアロー、ひるんだ隙に斧で足を切断
「ドーガ、頭を貫け」
ドーガが突進して蜘蛛の頭を貫く、断末魔の声を上げ蜘蛛が消え宝箱が現れる
「お疲れ」
「やったぁー、俺がとどめを刺したッス」
「選んでいいぞ」
「どっちにしようかなぁ」
今まで経験上どっちを選んでも変わらない
「こっち」選んだ中身は
「真槍のリング」
「何々、「槍を装備しているときに限り攻撃力1.1倍」」
「1.1倍って微妙っすね「睾丸の根元に装備、重複装備可」」
「良かったなチ〇コだったら装備できなかったよな」と笑う
「こういうアイテムって女だったらどうするつもりなんっすかね、兄貴のは何ですか」
「俺のは「魔力のピアス」だって魔法効果1.1倍、重複装備可、だって」
俺達はさっそく装備してみる
ドガ―の小ぶりの玉の根元にリングが嵌る「金玉が重いッス」
俺の垂れた耳にピアスを取り付ける
「兄貴、意外と似合いますね」
「お前のは裸にならないと見えないからつまらないな」
帰りも「戻り砂」は使わず魔物を退治しながら出口に向かう
ドーガのレベルアップだ
新しい武器の効果が大きく今までよりも楽に魔物を倒せるようになったのでアイテムの効果はよくわからない
ホテルに戻るとボブ達が戻っていた
俺達はダンジョンの中で3日を過ごしていた
「3日で攻略できるなんて初級者向けのダンジョンだな」
「そうだね、ボスも大したことなかったよね」
「そうッスか、俺は糸で拘束されて火で焼かれて水かけられて、ひどい目にあったッス」
「とどめをさせたから良いじゃない」
「俺、もっと強くなりたいッス」
「頑張ってね」
「他人事みたいに言わないでほしいッス」
「ボブの商売はどうなったの」
「カイはんの直しが大好評で売れ行き好調なんや」
「それでな、工房を借りられる算段が付いたんだ」
「そこでお前の斧を作ろうと思ってるんだ、竜の鱗を使ったスゲー奴が出来るぞ」
「そうすると、しばらく時間がかかるよね」
「下地は出来てるから1か月も有ればできる」
「その間にワイは他の町へ行ってここで仕入れたものを売ったり新しい物の仕入れやらをやりにいきまっせ」
「それでさ、俺もボブさんに付いて行きたいんだ、ボブさんに商売を教えてもらおうと思ってるんだ」
「そうなんだ、ドーガはどうするんだ」
「俺は兄貴達と一緒がいいッス」
「じゃあ俺とドーガは街の外を探検でもするか」
「それやったら、そろそろ冒険者ギルドに登録したらええんやないか」
「それってオークでも良いのか」
「オークやドワーフだけではダメやけど、ドーガが居るやんドーガが冒険者になればパーティって事でダイはんやカイはんも登録できまっせ」
「登録するとどうなるんだ」
「ダンジョンやら仕事やらの情報がもらえる、身分証が出来て町へ入りやすくなる」
「デメリットは無いのか」
「たまにギルドから仕事を依頼されるな、基本断れない」
「そうか、カイ、どうする、俺はどっちでも良いけど」
「ドーガが良いなら登録しろ、ダイや俺は人間じゃないし嫌だったらやめるだけだ」
「俺はなりたいッス、冒険者なんてあこがれッスよ」
「そうなんだ、じゃあ明日にでも行ってみよう」
冒険者ギルドは大きな建物で入ったところにロビーがあり、その先にカウンターがある
テーブルと椅子が並んでいて冒険者達がミーティングをしている
冒険者登録するには試験が有るらしい
カウンターに行き「冒険者になりたいんですけど」とドーガ
「ではこれに必要事項を記入してください」と紙を渡される、事務的だ。
書き終わった紙を渡す
「オークを使うんですね」と少し怪訝な顔をする
「そうです、一緒に戦います」
「では、まず戦闘力の試験をしますのでこちらへ」
案内されたのは地下室、大きな扉の前には2人順番待ちをしている
「名前を呼ばれたら中へ入ってください」
先に並んでいた男が話しかけてくる
ゴツイ鎧を着た40位の髭面の大男だ
「お前が冒険者になるのか」
「そうだ」ドーガは舐められないようにと精一杯胸を張り男らしく返事をする
「そっちのペットが仲間なのか、お家で冒険者ごっこでもしてた方が良いんじゃないのか」
「あんたは試験管じゃないだろ」
「何だこらぁ」
「うるさいぞ」と言ったのは軽装の剣士、20代の若者だが精悍な顔つきに鋭い目をしている
立ち上がりにらみ合っていると、大男が呼ばれ中へ入って行った
「ありがとう」
「別に助けたわけではない」とそっけない
「座ろうか」ダイと二人で並んで椅子に座る
「そのオーク、言葉がわかるのか」
「分るよ、だから変なこと言って怒らせない方が良いよ」
「そいつが暴れたら止められるのか」
「無理だね」
「危ないのではないか」
「人間と同じさ、強い奴が暴れたら止められないだろ」
「お前は金持ちなのだな、オークの子供を連れて質の良い武器を持っている」
「俺は貧乏だよ、こいつは野生で旅の途中で知り合った、武器は借り物」
「次、入れ」
男が立ち上がり入って行った
「あのおっさんもう終わったんだ」
「終わっても出てこないんッスね」
「中で魔物に食べられてたりして」
「兄貴が居れば大丈夫ッスよね」
「…」
「…」
「長いな」
「どっちが良いのかな長いのと短いの」
「長い方が良いんじゃないか、お前は短くて物理攻撃無効が装備できないだろ」
「何の話をしてるんっすか」
「チ〇コ」
その時、扉が開き
試験化が
「… トイレか?」と怪訝な顔をする
「いや」
「じゃあ中に入れ」
中は広く天井も高い
「この中での戦闘内容は秘密にされるのでどんな攻撃でも隠すことなく使ってよろしい」
ランクはAからFまである
初めての場合Fからの受験となる
武器は好きなものを使用、魔法も使用可、防具やアイテムも使用可
要するに何でもありで試験をクリアすればいいらしい
F~Dはここで試験を実施、Cより上は後日改めてという事になるらしい
「まずはFランクだ」
猪型の魔物が突進してくる
「えっ、俺?、ドーガじゃないのか」
魔物は真っすぐに俺に向かってくる
真正面からぶつかり、受け止め放り投げると魔物は目を回して落ちてくる
「止めを刺すのか」とドーガが槍を振り上げる
「嫌それには及ばない」
「Eランク」
今度はゴーレムだ3メートルほどなのでそれほど巨大ではない
「また俺なの?」
ゴーレムはノッシノッシと俺に近寄ってくる。
鎖斧を取り出し縦に真っ二つにする
「Dランク」
体長2メートルほどの鳥型の魔物が3頭一斉に放たれた
頭上を旋回していたかと思うと急降下で襲ってくる
ドーガが槍で串刺しにして1頭、俺が旋回中の二匹を鎖斧をブーメランの要領で投げ頭を落とす
「Dランク合格」
入ったのとは別の扉に案内され「ここで待て」
中にはさっきの青年とおっさんがが居た、おっさんは体中に怪我をしていた
「お前達はFだけか」とおっさん
「えっDみたいだよ」
「随分早かったな」
「まあね」
「おっさんはD取れたのか」
「いや、Eだ」
「俺はDだ」
「この後はどうするんッスか」
「Dランクの依頼を3つこなした後Cランクの試験だな」
「Cランクの試験はどこでやるんだ」
「町はずれのダンジョンの最下層のモンスターを倒す」
「ああっ、あの蜘蛛か」
「なぜ知っているんだ、試験内容は口外禁止のはずだぞ」
「この前、行ってきたから」
「倒したのか」
「まあね」
その会話を聞いていた係員が
「あれはお前達だったのか」という事になり
その後、日にちやら倒した状況やらを説明させられCランクのライセンスを貰った
ただし、Dランクの依頼3つはこなすことが条件だ
冒険者になると町の出入りが自由になるのが便利だ
依頼1 猪型の魔物の捕獲(生け捕り)
依頼2 戻り砂の原料の砂の採取
依頼3 回復薬のもとになる薬草の採取
「あまり面白くないクエストだな」
「いちどに全部こなしても良いんだよな」
二人で街の外に出る、依頼にはそれぞれ地図が付いていてどこへ行けば有るのかがわかるため簡単だが途中で魔物に襲われたりするので、それなりの力は必要だ
途中で一緒に試験を受けていた若者に出会った
「こんにちは、あなたも依頼ですか
「ああ、お前らか」
「なんか困ってる?」
「魔物の生け捕りなのだが、どうにも手加減が難しくてな、みんな届ける前に死んでしまうのだ」
「なるほど」
見ると荷車には猪型の魔物の死体が3体乗っている
「こいつはまだ息が有るな、こいつを縛って」
しっかり拘束した後、彼には見えないようにしてダイが治癒魔法で傷を治してやる
「お前、治癒魔法が使えるのか」
「まあね」
「助かった、この借りはいつか返す」
そう言って荷車を引いて町へと向かっていった
「台車、持ってこなかったッスね」
「担いでいけばいいだろ」
全てを採取し猪を担いで町へと戻る
「兄貴ぃ、重いッス、疲れたッス」
「仕方ないなぁ、今日はここいらで寝るか」
「そういえばカイから変化の指輪を借りてきてるだろ、あれで力持ちに化けられないのか」
「そうか、その手が有ったッス、オークに化ければ力が3倍っすよね」
「オークより力が有る魔物の方が良いんじゃないのか」
「オークで良いっすよ、兄貴とお揃いで」
その晩、オークに化けたドーガはオーク同士の交尾を楽しんだ
町のすぐ近くまでくると指輪を外し元に戻って猪を担ぎ、やっとの思いでギルドへ納品した
「おう、ご苦労様、こいつはみんな苦労するんだ、討伐なら良いが生け捕りって言うのは思いのほか大変なんだ」
「確かに納品したぜ、これでCランクの依頼が受けられるんだな」
「そうだ、ここいらには上位の冒険者が少ないんでCでも助かるよ、沢山依頼を受けてくれ」
依頼の掲示版を眺めていると
「そのオークは字も読めるのか」と近くに居た冒険者がからかう
無視して依頼を選ぶ
「何か良いの有ったッスか」とドーガ
依頼の一枚を指さす俺
「えーと、魔物の討伐っすか、森の北側、良いんじゃないっすか」
「おいおい、マジで字が読めるのかよ」
驚く冒険者を無視し依頼を受付カウンターへ持って行く
「ワイバーンの討伐ですけど大丈夫ですか」と受付嬢
「何か問題でも」
「飛行系の魔物なので飛び道具が必要かと」
「ああそういう事か、大丈夫、問題ない」
「そうですか、では、よろしくお願いします」
ギルドを後にして街の外へ向かう
「オイ、チョット待ってくれ」
追いかけてきたのは一緒に試験を受けた剣士だ
「もう討伐に行くのか」
「まだ日が高いからな」
「タフだな、一晩休んで明日の朝出発でもいいのに」
「何だよ、俺達の勝手だろ」
「いや、済まない、ケチをつけるつもりはないんだ」
「自己紹介が未だだったな、俺はギガ」
「俺はドーガ、こっちはダイ」
「よろしく、ドーガ、ダイ」
と手を差し伸べ握手をした
「オーク、いやダイは人間みたいだな、普通に握手もするんだ、ホントに字も読めるのか」
「言葉もわかる」
「どの程度?」
「すべて解る」
「ホントに?」
「そんな事はどうでも良いだろ、何か用が有るのか」
「ワイバーンの討伐を受けていただろ、俺は弓も使える、協力しようと思ってな、猪の礼もあるのでな」
「別に必要ないっすよ、俺達だけで十分だし、猪の件も気まぐれでしたことだから恩を感じなくていいッス」
「そうは行かん、借りは返す」
「正直、足手まといと言うか、面倒くさいッス」
「そう言わないでくれ、君の実力は認めているんだよ、若いのに大したものだ」
「どうします」
「…」
「オークに相談しないでくれよ」
俺は首を振り「仕方ない、自分の身は自分で守れよ」
「…」
「しゃべった?」
「俺の腹話術だ、上手いだろ」とドーガ
「マジ、ビビッタ」
町の近くという事も有り森の中の魔物はそれほど強くない。ドーガとギガに任せ俺は周辺警戒に当たる。
「ダイはあまり働かないな」
「弱い魔物は俺担当なんッスよ、もっと腕を上げたいから」
「食事の支度もしないし」
「料理は誰にも譲らないっすよ、美味いもんが食いたいから」
「どっちが主人かわからないな」
「あっちが主人に決まってるじゃないッスか」
冗談と思ったのだろう愉快そうに笑っている
森も奥に進むにつれ強い魔物が増えてくる
体長5メートルくらいの大きな狼が10頭、群れで襲い掛かってきたときは少し危なかった
俺一人で有れば全く問題ないのだが二人を守りながらの戦闘は大変だ
「ドーガは防御に専念してギガが剣で敵をけん制しろ、致命傷さえ受けなければ後で治癒できる」
「了解っす」
面倒なので二人をロックウォールで守り、ルナティクアロー乱れ打ちで敵の出足を止め、鎖斧で首をはねる
5頭ほど仕留めると残りは逃げて行った
「兄貴ぃ、助かったッス」
「怪我はどうだ」
「俺は鎧が有るんでほとんど問題ないッス」
ギガの方は爪で腕の肉を削ぎ落されかなりの重傷だ
すぐに治癒魔法で傷をふさいでやる
「ありがとう、しかし、何から聞いて良いのやら」
「聞かないでくれ」
「本当にオークなのか」
「面倒だな、そういう質問は」
「すまん、チョット混乱している」
「兄貴は元々旅人で、ずーっと遠くから砂漠を歩いて渡り、山脈や密林を渡ってきたんっすよ、途中で魔法も覚えたって、俺なんかより頭は良いし、滅茶苦茶強いッス」
「主人がダイさんって言うのも冗談ではなかったんですね」
「面倒だから俺の事は普通のオークという事にしておいてくれ」
「わかりました、しかし、その斧は凄いですね」
「カッコいいだろ」巨大な斧が二つゴツイ鎖でつながっている
造形も美しいが、何よりもその切れ味が凄まじい
今の戦闘で周囲の木々はなぎ倒され辺り一帯が更地になっている
「兄貴の斧は岩でも真っ二つにするからな」
「お前の持っている槍もかなりいい物だな」
「凄い切れ味ッスよ、自分が強くなった気がする位に」
「その斧、触っても良いか」
「良いぞ」斧をギガの前に置く
柄を持って持ち上げようとする
「重!!」
「滅茶苦茶扱いが難しいからな、下手に使おうとしたらケガするだけだ」
「重くて扱えないですよ」
「重いほうが威力は増すんだがな、もう少し軽いほうが扱いやすいな」
「これをあんな風に振り回して使うなんて腕力もそうだが体力も半端ないな」
「魔法も使えるのか」
「俺も全部は知らないっすけど、治癒、火、水、土? も使えるッスよね」
「それって上級魔導士レベルじゃないのか」
「ドーガも魔法が使えるのか」
「俺は使えないッス」
「オークと言うのはそういうものなのか」
「そんなわけないでしょ」
「そうだよな」
「もういいだろ」
「これはどうするのです」と退治したオオカミをさす
「そんなに食べられないだろ」
「毛皮とか牙などは高く売れますよ、それにクエスト対象になっていれば牙などが証拠になります」
「面倒だな、お前に任せる」
「時間はとらせない」
「待っている間に飯を作るッス」
オオカミのバーベキュー、オオカミ汁を作り
「ギガさん、一休みしましょう」
「これは、独特な味だな」
「肉食獣は臭みが強いんで香草でにおいを消してみたッス」
「臭みは有るが嫌な味ではないな、肉も堅くて歯ごたえがあっていい」
「兄貴、骨まで食ってますよね」
「オーク、顎強すぎ」とギガが大笑いする
「人間には硬すぎてきついっすね、煮込んだ方はそれなりに柔らかくなってますから汁の方を食べてください」
「アイテム回収の進捗はどうだ」
「もうすぐ終わります、荷物が多くなってしまいますね」
「アイテムボックスへ入れれば良いんじゃないのか」
「そんなもの持ってきていませんよ」
「自前の奴が有るだろ」
「こんなにたくさん入りませんよ、もしかしてダイさんのには入るんですか」
「入るぞ」
「凄いですね」
「凄いのか」
「誰でも持っているスキルではあるんですけど、人によってサイズは違います」
「一説には魔力の強い人は大きいと言います」
「そもそも、魔法を使えるものが少ないから、魔力が強いか弱いかなんてわからないもんな」
「魔法を覚えて、使い続ければ大きくなるだろ」
「そもそも、魔法を手に入れる方法がないのです」
「人間は魔法使いから分けてもらうんだろ」
「ダイさんってなんで魔法が使えるんですか」
「精霊にもらった」
「…」ギガ
「…」ドーガ
「いつ、どこで、どうやって!!」
「ドーガも知らなかったのか」
「生まれつきかと思ってたッス、色々と普通じゃないから」
「まぁ、色々苦労の末だな」
「凄い人ですね」
「そうなのか」
「そう簡単に会えるものではないはずです、どこで会ったんですか」
「世界中に散らばっているみたいだぞ、俺が会ったのは砂漠を超えてずーと向こうの山やら森やらだな」
「どうやって…」
「うるさいなぁ、そういうのを自分で探すのが冒険者じゃないのか」
「そうですけど、実際に精霊にあった事が有る人の話なんて、おとぎ話に出て来る大魔導士だけですよ」
「どんなおとぎ話なんだ」
「男女二人の冒険者が7つの精霊の地をめぐる物語です」
「なるほど、事実に基づいたおとぎ話の様だな、それを詳しく研究すればヒントになるはずだ」
「なんか、やる気が出てきた」ギガ
「チョットだけヒントをやろう、一人では会えない精霊がいる」
「そうなんですね、おとぎ話で言う男女のパーティという事ですね」
その後、魔法も隠さなくてよくなったため、進みが早くなり、目的地にたどり着いた
「ワイバーンの討伐って言うけど何匹位いるんだろうな」
「あっちの崖の方から匂いがするぞ」
「ワイバーンの巣が有るのかもしれないな」
そっと近づいて様子を見る
無数のワイバーンが壁に巣を作り飛び交っている
「あれを全部狩れって事か」
「重労働だな」
「出来ますか」
「一斉にかかってこられると厄介だな」
「この間の様に壁を作ってやるからお前らはそこから攻撃しろ」
ワイバーンの巣の方へ歩いて行くとこちらに気付き一斉に襲い掛かってくる
慌ててドーガ達の場所まで後退し、襲ってくる端から迎撃していく
二人は弓と投げやりでワイバーンを打ち落として行く
俺は前に進むと急降下で攻撃してくる奴を斧を振り回して切り刻む
しばらくすると近づくと危険だという事を学んだようで攻めてこなくなった
「兄貴、矢と槍が無くなっちゃたッス」
「どうする、奴らは降参の様だが、全滅させるのか」
「既に30以上は退治してますから良いのではないですか」
「次回からは何匹か聞いておいた方が良いな」
街へ帰り結果を報告する
「ワイパーン30匹ですか、頑張りましたね」
「何匹倒せばよかったんだ」
「何匹でもOKです、今回の依頼では1匹に付き1万の褒賞となっていますから」
「それとこれ、買い取ってもらえるか」
「これはウルフの牙、このサイズだとビッグウルフですね」
「ビッグウルフはクエストにもなっていたはずですよ、1~4匹でCランク、5匹以上でBランクのクエストですよ」
「俺達はDだけどマズかったのか」
「不味くは無いですが危険なので推奨はしません」
「丁度5匹だからBランクのクエストだな」
「1匹10万で5匹倒すとクエスト達成報酬30万が加算されます」
「やったなぁ、大儲けだ」
「ギガには60でいいか」
「俺は、いらん、色々勉強させてもらったし、そもそも借りを返しただけだ」
「そう言わずに、ビッグウルフに関してはキガさんが居なれりゃもらえなかったんだし、遠慮しないでいいッスよ」
「口止め料も込みな」と耳打ちする
「そうか、なら頂こう」




