11 砂漠横断
山脈を抜けると今度は砂漠だ
「暑いなぁ、ってか砂漠?、こんなにすぐ砂漠なんだな」
見渡す限りの砂漠、その先が見えない
「先は長そうだな」
砂漠へと歩き出すがこれが予想以上にきつい、足を取られ疲労が蓄積される
「きついなぁ、暑いし、歩きにくい」
「森や山なら適当に休憩出来るけど、砂漠は日陰もないし身を隠せるところもないから辛いな」
朦朧として歩いていると足を滑らせて、すり鉢状の中へ落ちてしまった
登ろうとしても砂が崩れて登れない
これって蟻地獄的な奴かも、すり鉢の中心部で何かが動いている。ロックウォールで中心部へ蓋をしてみたが砂の中へ飲み込まれてしまった。
《ヤバイぞ、食われる》ロックウォール!!
今度はさっきよりもデカイ物を出した
今度は砂にのみ込まれない
何とか岩の上に立って辺りを見渡す
どうやって登ろうかな
「ダイ、大丈夫か」とカイが上から叫んでいる。
突然足元が揺れ蟻地獄が岩の上に出てきた
デカイ、5メートルくらいは有りそうだ
周りは砂の壁でまるで闘技場の様だ
攻撃をかいくぐり斧で攻撃を繰り返す
何度か弾き飛ばされたが特殊な攻撃はなさそうなので問題ない
足を2本切断したところで砂の中へ逃げて行った
ロックウォールで階段を作って無事生還
「だいぶMPを消費したよ」
砂漠にはサソリや蜘蛛、蟻地獄などの昆虫系の魔物が多い、時々鳥が空を横切る
ロックウォールとアイスウォールを駆使して箱を作りその中で休憩するようにして旅を続ける
「ダイ、氷出してくれよ」
「こう頻繁じゃ魔力が底をつくぞ」
「夜のねぐらが作れないとやばいよな」
砂漠に入ってからひと月は過ぎたと思うが歩きにくさも有って進みが遅く先が見えない
「魔力回復のアイテムが欲しいな」
「ボブがそろそろ来る頃だよな」
休憩所を作って休憩をする
「暑くてたまらんな」
「裸で歩くと余計に体力が削られるんだぞ」
「しかし、フルアーマーはつらいなぁ」
「魔物もいつ出て来るかわからないし仕方ないよ」
「お待たせしました」とボブが現れた
「やっと来たな」
「すんまへんな、色々と面倒事が有ったんや」
「早速だが、魔力回復のアイテムは有るか」
「有りまっせ」
「沢山ほしいんだけど、いくつ持ってる」
「今は10個」
「10日分」
「毎日使うんでっか」
「暑いからな、水やら氷やらが必要なんだよ」
「そういえばここは砂漠なんや、山脈越えは意外と早く終わったんちゃいますか」
ボブは壁にかこまれて外の様子がわからないのだ
「あっそうそう、洞窟の中って意外と歩きやすくて、捗ったんだ」
「土の妖精に会ったんだよ」
「そうなんでっか、ワイも契約したかったわー」
「もっと頻繁に来ないとダメだぞ」
「がっかりやわ、あっちの山までは無いと思ってたんやけど、洞窟に入った時点で怪しいと思うべきやったんや」
「あとは日と金だな」
「本当に全部の精霊に祝福されそうやな」
ボブは砂漠を歩くのに必要なマントと靴を調達すべく一度町へ戻って行った
2日後、再び合流
頭からすっぽりとかぶるマントは日差しを絶ってとても涼しく感じられる
俺は装備をすべて外しマントだけを装備してみたが、物理攻撃無効も魔法無効も発動し無くなってしまった
仕方なくケツの部分と股間の部分を切り抜いて装備
カイはフルアーマーの上からマントを装備、それでもだいぶ楽になったようだ
砂漠用の靴を履くと埋まる量が少なくなって、だいぶ歩きやすくなった
「オーク用の靴なんてよくあったな」
「オークは荷物運びとして旅に連れて行くことが多いさかい
装備もそこそこ市場に出てるんや、普通に売っているのは人間用とオーク用くらいでっせ」
装備のおかげで昼間の移動がかなり楽になった
ここまでくる間に魔法を使いまくったせいで俺も回復魔法と状態異常回復の魔法が向上した
これで当初の目的は果たされたがここまでくると全精霊と会う事が目的になっている
当初の目的と言えばオークの群れに合うというものが有ったがすっかり忘れている
「しかし、全精霊の加護をもらったら大魔法使いも夢じゃあらへんなぁ」
「加護をもらった時点で大魔法使いじゃないの」
「修行せんと魔法は極められへん、加護をもらっても一つか二つの魔法しか覚えられへんやろ、その後修行して沢山の魔法を覚えるんや」
「そうだな使ってるうちに増えるもんな」
「何年くらい修行すればいいんだ」
「7つの精霊全てをある程度使えるようになるには100年位かかるんじゃないでっしゃろか」
「100年って、かかりすぎだろ」
「人間にはできない芸当やけど魔物や亜人は寿命が長いさかい行けるやろ」
「飽きるな、たぶん」
「同感だ」
「もったいない、普通なら大喜びするとこやで
そもそもドワーフって里で物作りや炭鉱掘って一生暮らすもんやろ
旅をして魔物を狩ってる奴なんて聞いたことあらへん
オークに至っては喋るとこから非常識やのに妙に知恵が回るし武器も使いこなす魔法だってすぐに使いこなしてる
そんな二人が連れだって旅してるホンマおかしいわ
「ボブだって人間に化けて100年以上も商売してるんだろ、旅だってしているし、相当な変人いや変狸だよな」
「確かにそうやね、変わりもんはお互いさまや、変わりもんは現状に満足できんのかもしれへんな」
「全精霊の加護をもらった後はどうするつもりなんだ」
「そうだな、世界中を旅してまわろうかな、人間や他の種族に化ける魔法が覚えられたら良いな、行動範囲が広がって」
「良いな、世界を回って歩く、見聞を広げて面白い事したいなぁ」
「カイは子供ほしかったりしないのか」
「いるぞ、俺の子供」
「そうなの」
「たぶん3人はいると思うぞ、子育ては女がするし、少し大きくなったら里の中で適当に育つんだ」
「ダイも仕込んでおけよ」
「俺が産むのか」
「オークの場合はどっちも有りだけどな、お前はまだ子供だから産むのは無理だ」
「そうか、まだ排卵が始まってないもんな」
「お前が排卵するようになったら旅の途中で旨い卵が食えるな」
「カイの子供って事は無いのか」
「有り得ないだろ、ドワーフや人間は昔からオークを飼っているが混血が生まれたという話は聞いたことがない」
「それはすぐに食べちゃうからじゃないのか」
「そう言われると否定はできないが」
「自分で産んだ卵を自分で食べるのってチョット複雑だよな、産むときは痛いのかな」
「気持ちいいんだと思うぞ、うちのオークはチンコ勃起させてたし、たまに射精する事も有ったからな」
「そうなんだ」
「オークはどうやって増やすんだ」
「森にはオークの群れがいたからな、はぐれた奴を見つけたら捕まえて来るんだ、大体はぐれるのは子供だから捕まえやすい」
「なるほど、沢山捕まえて食べたりしないのか」
「野生のは硬くてまずい、飼ってる奴は食費がかかって食べるのはもったいない」
「人間も食べるなら猪や牛やな、普通の人間は獣人を食べるのはちょっと抵抗有るようやで。でも、旅人なんかは獣人も食べるさかい気を付けた方がええよ」
「人間の旅人って多いのか、会った事ないけど」
「集団で商売しながら移動するのと、あんたらみたいに自由に気ままな旅をするものがおる」
「後は狩人や冒険者やな、狩人は町の近くの森や山を縄張りにしとる」
「あんさんみたいな子供は特に注意が必要屋で、食べられなくても捕まえて町へ連れて行けば高く売れるさかい」
「人間の町に入る時はフルメイルを付けるし、カイと一緒なら大丈夫だろ」
「そうやとええけど、人間の中にはドワーフを下に見てる奴もおるからカイも人間の振りをしていた方がええよ」
「人間なんか捻ってやるぜ」
「奴らは集団で来るし、ズルいから、かなわんよ」
「でも、しばらくは人間には会いそうもないな、砂漠だから」
「砂漠を渡る人間は大体ラクダを連れている」
「ボブは仲間より人間の方が好きなの」
「難しい事を聞きまんな、人間の方が面白い、色んな奴がいるし駆け引きしよるから、仲間も悪くわないんやけど物足りないんや」
「そうなんだね」
3人で砂漠をトボトボと歩く、ボブはカイに錬金をさせて売り物を貯めていく
何日か経った頃
「そろそろ売りもんも揃ったんで、あっちへ行ってきます」
「次に来るときは何か旨いもの持ってきてくれよ、砂漠は食べ物が不味くてつまらん」
「サボテンもあまり美味しくないよな、サソリは中身がスカスカだし」
「サソリなんか食べよると毒にあたりまっせ、ほんじゃまた」
そう言ってボブは去って行った。
砂漠の旅にも慣れ、順調に距離を稼ぐ
「あっちの方が暗いなぁ、雨か」
「いや、あれは砂嵐だろ、こっちに近づいてくるぞ」
「どうする、逃げ場なんかないぞ」
「仕方ない、ここにシェルターを作ろう」
ロックウォールで床や壁を作りその中にもう一つ部屋を作り2重構造にする
完全に密閉すると窒息するので空気の穴を作る
ゴォーという音ともに部屋が揺れる、地中にも杭を入れたので吹き飛ばされる心配は無いと思うが心配ではある
中ではやる事もない、そうなるとカイは俺の尻尾を握ってくる
シッポを握られるとその時の気分などお構いなしに淫乱モード移行してしまう
多分どこぞのスクランブル交差点の真ん中であっても勃起を振ってケツを広げてしまうだろう
背後から抱きしめられガンガン腰を振られ触れてもいないモノからビュウビュウと精子を撒き散らす俺
「ブ、ブヒーーー」
「可愛いぜ、ダイ」
背後からの時は尻尾をいじりながら、正面の時はモノ扱きながら腰を振るカイ、どちらも気持ちが良く射精が止まらない
狭い密閉空間で砂嵐の最中、そんなシチュエーションがいつもより興奮させるのか延々と犯される、尻を突かれチンコとシッポ両方同時に刺激されると気持ち良さの限界を超えて気が遠くなる
ふと目を覚ましたとき体の半分ほどが砂に埋まっていた
空気穴から砂が流れ込んでいるのだ
部屋の中は静かで何も聞こえない
カイを起こし対策を考える
空気穴から砂が入っているという事は多分部屋全体が砂に埋もれている
このまま魔法を解除すれば二人とも砂に生き埋めになってしまう
「どうしようか」
「壁をロックウォールで縦に延ばして天井を持ち上げたらどうだ」
「いいね、やってみよう」
魔力を込めると少しずつ天井が持ち上がっていく
「おりゃー」さらに力を込めると一気に天井が吹き飛んだ、辺りに砂埃が舞う
「ゲホゲホ」
「凄な、10メートルくらい埋まってたんだ」
ロックウォールで階段を作り地表へと昇る
太陽が眩しい。
「もう少し気付くのが遅かったら窒息死だったな」
砂漠はいつものように晴天で日差しが強い
更に数か月、砂漠をさまよう
「このまま砂漠の民になってしまいそうだな」
「砂漠の民って居るのかな、これだけ長い間さまよっているのに誰とも会わないよね」
「そうだな、しかし、これだけ広いと出会うのも奇跡なんじゃないか」
「確かにな、砂漠も飽きたので早く涼しい所へたどり着きたいなぁ」
「現在位置がわからんから先が見えんな」




