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第6話 村人集結

 複数のイノシシ型のスライムが迫ってくる。

 五、六体はいるぞ。しかも、分散して次々に村の建物に突っ込んでいった。


 破壊されていく建物。

 このままでは!


「エイジさん、村が!」

「ああ、このまではマズイ。俺がなんとかする。ファウスティナは村の人たちを助けてやってくれ」

「分かりました!」


 村人のことは任せ、俺はテルフォードをぶっ倒す。


「おい、やめろ!」

「やめろォ!? エイジ、お前のような領地を追放された没落貴族が生意気なんだよ!」


 器用にスライムを操って俺に差し向けてくる。

 突進してくるイノシシスライム。


 だが、俺は賢者の力を使った。



「ウォーターボール!!」



 水属性の塊を複数放つ。

 俺の魔法は自動追尾してにイノシシスライムに命中。一撃で倒していく。



「そんな馬鹿な! お前にこんな力があるなんて……!」



 驚くテルフォード。

 俺は瞬く間にモンスターを撃破。

 早くもテルフォードを追い詰めた。



「観念しろ」

「ク……クソッ!」



 しかも、ファウスティナも戻ってきた。



「エイジさん、村人のみなさんは大丈夫でした! 異変に気づいたアンジェリカさんが避難してくれたみたいです」


「ナイスだ!」



 どうやら村人に負傷者はいない。

 幸いにも建物が被害に遭っただけだ。



「くっ……! ファウスティナ、僕と一緒に来るんだ……」



 焦りながらもテルフォードは、ファウスティナを誘う。

 けれど、ファウスティナの返事はノーだ。



「お断りします。帰ってください」

「な……なぜだ、ファウスティナ!」

「わたしはエイジさんが好きだからです」


「そ、そ、そんな……」



 深いショックを受けるテルフォード。地面ひひざをついて絶望していた。

 そんなに落ち込むとは。



「もうこれ以上、村に酷いことしないでください」

「ファウスティナ、僕と結婚してくれないのか」

「しませんし、怖いです……」


 引き気味のファウスティナは、俺の背後に隠れた。さすがに一方的に結婚してくれは恐怖でしかない。


 ファウスティナは俺が守る。



「テルフォード、これで終わりだ」

「……エイジ、貴様さえいなければ……くおおおおおおおおお!」



 ヤケクソになったのか、テルフォードは立ち上がって短剣を向けてきた。そんなもので悪あがきか。


 だが。


 気づけば村人が集結していた。



「おい、やめろ!」「エイジさんとエルフちゃんから離れろ!」「そうだそうだ!」「この村から出ていけ!」「家を破壊しやがって、許さんぞ!」「こうなったら、みんなでボコっちまうか!」「やるっきゃねえな!」「やっちまえ!!」



 怒り狂った村人たちがテルフォードへ向かっていく。


 こ、これは想定外すぎる!

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