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十話

「同士よ…」


俺は今上半身裸の変態に肩を掴まれている。

俺の肩を掴んでいる変態はムキムキの筋肉を最大限に使っており、俺の筋肉ではどう足掻いても脱出することはできないだろう。


「あの、離してくれないですかね……」


「うおおおおおお、同士よ!今日は語り明かそうぞ!」


「あれ、これ聞こえてます!?っ!?あたたたたたたたたたた…痛い痛いギブギブ折れる!」


そろそろ俺の体が壊れそうになり、危機を感じて変態の腕をタップしても彼は聞こえていないのか叫びつつ俺の体をさらに圧迫してくる。


ーーあ、これはやばい。意識が遠のいていく……いい人生だった。


「うおおおおおおお!……む?同士、おい大丈夫か、同士いいいいいいいいいい!」


今気づいたのかよ…


変態が築いた時には遅く、俺は意識を手放した。


ーーー

ーー


遡ること一時間前、授業も終わり家に帰ろうとした時にーー


「二年生の新田悠二さん、直ちに生徒会室に直行してください」


「おい、悠二…お前生徒会に何か関係あったか?」


「いや、多分ないけど、なんだろうな」


俺はなぜかは知らないが生徒会に呼び出された。とりあえずこのまま帰るわけにはいかないので生徒会室にいく。


ちなみにこの学校自体は普通の進学校なので最近のラノベのようにすごい権力があるとか、生徒会関連のイベントがあるだとかは一切ない。


「すみません、生徒会室ってどこにありますか?」


一回も行ったことがなかったため、案の定軽く探しても見つからなかったから、そこらへんにいた若い女性の先生に聞くことにした。ぐへへ、隅から隅へと聞き込んでやるぜ……


聞きました。


聞いたところ、すぐ近くにあると言うことで案内してくれた。


「じゃあ、生徒会室はここにあるから……頑張ってね、先生は応援してるよ!」


そう言って先生はサムズアップして蜘蛛の子を散らすかのように退散していった。


ええ、何か怖くなってきたんだけど…よく見てみたら生徒会室の扉が重々しく感じた。


俺はね、やだなぁ、怖いなぁって思いながら恐る恐る扉を開けたんですよ……

ぎいっと嫌な音のする扉を開けたらね…そこにいたんですよ。何がって?

それは人型のシルエットですよ…ふんふんって声を上げながら何かを持ち上げていてんですよ。一眼見た時に思いましたね、この世のものじゃないって。


俺が少し後ずさったら()()はこっちに気が付いたんですよ。ちょうど暗かった部屋に夕日が差してきたんです。


そして出てきたのはなんと上らの変態だったんです。


「出たあああああああああああああああああああああああああ!!変態だああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


「!?」


俺はいきなり出てきた情報を処理できなくなってしばらく半狂乱になった。


「落ち着いたか?新田」


「はい、すみません。ご迷惑をおかけしました。……あれ、なんで俺の名前を知っているんですか?」


「そりゃあ俺が呼んだからな」


なんだと!?こんな人が生徒会に入ってていいのかよ。

大丈夫かよ、この学校。


「おい聞こえてるぞ」


「あれ、このストラップ…まさかあのゲームをやっているのですか!?」


俺は変態が持っていたストラップを見て戦慄した。

この世界でトップクラスのクソゲーと言われるゲームのストラップを持っていたからだ。

このストラップは何をとち狂ったのか知らないが、制作会社が大金をかけて大量に製作したものだ。当然、ゲームとグッズ共にほとんど誰も買わずに爆死し、制作会社の上役が社員を残して全員蒸発したという負の遺産だ。


「む!?このストラップを知っていると言うことはお前もやっているのか!?」


「え、い、いや」


「おお、新田……いや同士よ」


ーーー

ーー


ここまでがここまでの回想だ。


「う、うう〜ん……ここは」


「あっ、新田くん。気がついたんだ、よかった〜」


目を覚ましたら大村さんがいた。ああ、あの変態はいなかったんだ…夢だったんだ、よかった。


「お、気がついたのか」


俺が安堵していると、それをぶち壊すように変態の顔面がドアップで見てきた。


俺はまた意識を失った。




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