81A列車 超特急「狂」乗換芸
6時30分。「みずほ601号」は姫路を出発する。本線に戻ると列車はぐんぐんスピードを上げていく。
「今日も新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございます。この列車は「みずほ601号」鹿児島中央行きです。次は岡山です。」
自動放送が次の停車駅を告げる。そして、岡山は僕がこの列車を降りる駅でもある。目的地には最速で到着できるのに、それをかなぐり捨てる。普通の思考をすれば全く訳の分からない行為であろう。しかも、それを3回もやるというのだから、僕の変人具合を知らしめるには絶好の機会だろう。
目的地である熊本に向かう列車は早い順に「みずほ601号」、「さくら541号」、「さくら543号」と続く。僕はこれのどれにも乗車できるし、乗車もする。しかし、これのどれでも熊本には行かない。僕が熊本に到着するのは「みずほ601号」よりも1時間28分遅く、「さくら543号」よりも21分遅い到着である。
「まもなく、岡山です。山陽線、瀬戸大橋線、宇野線、伯備線、赤穂線、吉備線はお乗り換えです。今日も新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございました。岡山の次は広島に止まります。」
20分だけの乗車というのは本当に短いな・・・。
岡山で降車する客とともに、岡山のホームへ降りる。反対側の24番線には700系「ひかりRailStar」で運行する「こだま725号」が止まっているが、これにはまだ乗車しない。次に乗車するのは7時03分発「ひかり441号」博多行き。それの出発までラチ内で待つ。
6時51分「みずほ601号」が発車。続いて6時54分「こだま725号」が岡山を発つ。
「今日も新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございます。まもなく24番乗り場に「ひかり441号」博多行きが到着いたします。安全柵の内側まで下がってお待ちください。」
「ひかり441号」は山陽新幹線ではめっきりと減った「ひかり号」である。停車駅はとても多く、停車駅の数よりも通過駅の数を数えた方がいいほど止まる。使用車両は700系16両編成なので、「こだま号」の8両編成では足りない輸送力を倍以上に増やす上で、利用の少ない駅だけを通過するというスタイルだと推測できる。現在の新大阪発博多行きの「ひかり441号」は確か8両編成の500系で運行された岡山発広島行きの「ひかり441号」が始まりだったはずだ。間違いでなければ、大きい飛躍を遂げた列車と言える。
7時02分。黄色っぽいライトを付けて700系が入線する。先頭部側面にはJR700のロゴが入る。このロゴの入った700系新幹線は西日本旅客鉄道所属と言うことを示している。
7時03分。岡山を出発。「ひかり441号」は各駅停車ならぬ隔駅停車をしながら、三原に到着。そして、僕は三原で下車する。
7時31分「ひかり441号」三原出発。三原のホームではすぐに到着アナウンスがかかる。
「まもなく6番乗り場に7時36分発「こだま725号」広島行きが到着します。列車は短い8両編成でホームの中程に停車します。」
そのアナウンスが流れてから、先程岡山で出発を見送った700系「RailStar」が入線する。この列車は「ひかり441号」が新尾道で抜いたものだ。
「こだま725号」に乗車し、終点広島に向かう。僕の乗った5号車は僕ともう一人乗客がいるくらいだ。広島に急ぐ場合は収容力の大きい「ひかり441号」を使うんだろう。
8時01分。「こだま725号」は定刻で広島に到着する。反対側のホームにはさっきまで乗っていた「ひかり441号」が停車している。時刻表を確認して分かったことだが、「441号」は7時50分に広島に到着すると8時03分まで13分間停車しているのだ。それは「725号」の東広島からの旅客をこの先へ輸送するために待っていたのだろう。
8時03分。「ひかり441号」広島出発。僕は8時22分「さくら543号」で博多へ向かう。