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78A列車 見た目は普通列車、中身は観光列車

 宮津(みやづ)駅。ここを10時38分に出発する列車に乗り込むため、僕は硬券と乗車整理券を見せて、宮津(みやづ)のホームへと入った。「あかまつ」はすぐに入ってきた。濃い赤色のディーゼルカー。アレが「あかまつ2号」に充当される専用車両「丹後あかまつ」だ。外観こそ他の京都丹後鉄道(きょうとたんごてつどう)のディーゼルカーと同じだが・・・。

「ご乗車ありがとうございます。乗車整理券はお持ちでしょうか。」

後ろの扉から女性アテンダントが出てきてそう聞く。僕は乗車整理券を提示する。

「はい、ありがとうございます。お座席は決まっておりませんので、お好きな席へどうぞ。」

そう言われ、車内に入った。車内は多くの所に木が遣われている。アテンダントの入るカウンター、机、椅子の背もたれ、本棚。あらゆる装飾に木材が遣われている。

 僕は車内に入って最も近いところにある進行方向左側の座席に腰掛けた。

「ご乗車ありがとうございます。当列車ではドリンクサービスを行っております。そちらのメニューからお選びください。」

ドリンクサービスかぁ・・・。乗車整理券の裏側にはそういうことが書いてあったなぁ・・・。お茶、ジュース・・・。うーん。どれにしようかな。」

「この緑茶を・・・。」

「申し訳ありません。ただいま緑茶は切らしておりまして・・・。」

「ああ、そうですか。じゃあ・・・。オレンジジュースで。」

「かしこまりました。」

すぐにオレンジジュースが出てきた。

 その間も「あかまつ」は歩みを進める。他の列車が悠々と走るところを「あかまつ」は時折ゆっくり走ったり、止まったり、沿線案内を交えながら、先へ進んでいく。特別車両で運用されながらも停車駅は天橋立(あまのはしだて)西舞鶴(にしまいづる)の各駅に止まる。

「まもなく丹後由良(たんごゆら)丹後由良(たんごゆら)です。次の丹後由良(たんごゆら)では30分ほど停車します。なお、丹後由良(たんごゆら)では駅から徒歩5分の所にあります、北前船記念館へお越しいただけます。北前船の展示や足湯をどうぞお楽しみください。」

「30分・・・。」

僕も行ってみるか・・・。

 丹後由良(たんごゆら)から列車を降りて、駅からまっすぐ歩いたところに北前船記念館はある。記念館の案内人であるおじいさんのお話を聞いたり出来るので、興味のある方はどうぞ。

 30分の停車の後、「あかまつ」は丹後由良(たんごゆら)を出発。出発後すぐに「あかまつ」はガータ橋を渡り始める。車両の下をのぞき込むとそこは川だ。どこにでもある橋だが、この橋「由良川橋梁」は開業当時からこのままで、京都府内では最も長い橋になるという。ただ500メートルくらいと聞いて、短いと思うのは近くに1000メートルクラスの長さがかかる天竜川近くに住んでいたからだろう。

 12時49分、西舞鶴(にしまいづる)に到着する。僕の見ていた時刻表(2017年8月)では「あかまつ2号」の西舞鶴(にしまいづる)到着は12時19分だったため、丹後由良(たんごゆら)での30分停車がそのまま西舞鶴(にしまいづる)の到着時間に響いていると言うことだ。

 さて、30分西舞鶴(にしまいづる)に付くのが遅れたことで、西舞鶴(にしまいづる)の滞在時間は残り40分ほどになった。その間にお弁当を買い、それを西舞鶴(にしまいづる)のホームで食べ、13時31分発の東舞鶴行きの快速に乗り込む。東舞鶴からは2両編成の電車に乗る。約2時間後この列車は敦賀(つるが)に到着する。


「丹後あかまつ」

運行区間:西舞鶴(にしまいづる)天橋立(あまのはしだて)

運行日:毎週火曜・水曜運休(その他運休日有り)

乗車:乗車券+乗車整理券(540円)


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