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異世界の森の中ってこんなにヤバいの!?

エピローグが終わり、1話目の投稿です。

—————ハァ—————ハァ—————ハァ


俺は走って、走って、走りまくった。


「あの女一体何なんだよ!いくら異世界って言ったって強すぎんだろ!」


そう呟きながら、走り続ける。

そして、限界まで走ったところで、木を背もたれにして、座った。


「………ふぅ………にしても随分と走ったな、我ながら感心だな」


小学校から高校まで部活でひたすら走らされたことをおもいだし、今初めて感謝の念を抱いた。

そして、今自分の置かれている状況を、頭の中で、整理してみることにした。


『予備校に向かう途中、血だらけの男を見つけ、助けようとしたら、その男に何かをされ、気を失った。で、気が付いたら、少女とビッグな熊さんが戦う草原にいた。熊さんを一撃で倒してしまうほどの少女が味方かどうか分からない以上、危険と判断し、森へ逃げ、今に至る………と』


思った以上に簡単にまとまった…………

俺の約20年の人生上前代未聞の出来事であるにも関わらずだ。


「にしても、ここが本当に異世界だったとして、迂闊に人と接触して、死に直面するのだけは避けたいな」


「さて、先ずはどこへ向かおうか?」


独り言を呟きながら、俺は、これから先のことを思案する。


「んーと、先ずは町へ行って、この世界の情報を集めに行くか……」


「それから、一番安全そうな所へ住み着き、アルバイトでもしながら、安全で快適な異世界生活を満喫しよーかな?」


『どんなアルバイトがいいか?』と考えていると、ふと、遠くの方から、狼の様な鳴き声が聞こえてきた。

落ち着いて考えてみて初めて、俺は自身の犯した判断ミスに気が付いた。


「にしても、いくらとっさの判断とは言え、森に逃げ込んだのは失敗だったか?」


「ここが、あの巨大な赤いクマの様な化け物のいる異世界だってこと、全く考えてなかったな………」


そこで、一か所に長く留まっているのは危険と判断し、歩きながら施行することに決めた俺は、走りつかれた体を起こし、さっき見たことを思い出しながら、一歩ずつ歩き始める。


「さっきの剣に炎を纏わせる魔法、すごかったなぁ」


「魔法の存在する世界ということは、俺にも何か魔法が使えるのかな?」


安易な考えにたどり着いた俺は、本当に魔法が使えるのか試してみることにした。

足を肩幅に開いて立ち、右手を前に肩の高さまで上げ、目を瞑って、さっき見た炎を念じてみた。


………………………………。


すると、体の中心から、右手の先まで、何かが移動していく奇妙な感覚に苛まれた。

『できたか?』そう思い、目を開けてみると………………


「何もねぇじゃんか!」


そこには何も、小さな火の種すら無かった。


「確かに、何かが体の中を動いているのは感じ取れたんだけどな」


手応えはあったのに魔法を使えなかったことに、疑問と不満を少しずつ抱きながらも、俺は再び歩き出すことにした。


—————————————————————————————————————


ひたすら歩きながら、あれこれと思案している内に、俺は、15m近い大きさの入り口を持つ、洞窟の前に出た。

洞窟は奥が深いらしく、真っ暗で、外からでは何も見えなかった。


「やっちまった………大抵ああいう洞窟って、この辺のボスとかの住処だったりするんだよな………」


などと呟いていると、洞窟中から音が響いてきた。


—————ドスンッ—————ドスンッ—————ドスンッ


音と共に中から姿を現したのは、亀だった…………。

ただ、少し大きかった…………。いや、かなり、大きかった…………。

10m程あるであろう黄土色をした巨体を4つの足で支えて洞窟から出てきたのだ。


「うわぁー、でけぇ………」


突如目の前に現れたそいつを見て、俺は、思わず呆けた声を発してしまった。


———————————————ギャイーーーーーーンッッッ!!!!!!


そいつの鳴き声で我に返った俺は、叫び声を上げながら、一目散に、元来た道を全力で逃げ始めた。


「………ハッ!!!うわぁぁぁぁーーーー!!!!」


その巨体のせいか、ソイツは思った以上に動きが遅かった。

少しずつではあるが、引き離してもいる。

とは言っても、俺が、森の木々が密集している場所を選んで、逃げているにも関わらず、そいつは、俺の通った後を、すべての木々をなぎ倒しながら、付いてきている。


—————————————————————————————————————


どれ位の時間走ったことか………

なんとか巨大カメを撒くことができた。


「………あんな化け物みたいなのもいんのかよ」


「あんなのに潰されたら跡形もなくなっちまう!」


先ほどのカメを思い出して、再び、恐怖に震える。

それから、一つ決めたことを口に出す。


「一刻も早く、どうにかして森から出よう」


そして、歩き出そうとしたその時、俺はあることに気が付いた。


——————ガサガサッ————————ヴゥゥゥ————————ガサガサッ————————


そう、俺は何かに周りを囲まれていた………。


次回、もっとピンチに陥ります!?ww

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