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幽霊少女の涙

始まります!

俺の名は柊優人。

この屑霧市に住む高校1年生だ。


俺には霊が見える。



それは俺がまだ幼稚園の頃だ。


俺は三輪車で遊んでいた時に車に跳ねられて三日も眠っていた。


そして目が覚めて俺は友達と遊んだときに目に見えない筈の人に声を掛けた。

それが俺の変わった生活の始まりだった。



ー優人ー



俺は駄菓子屋で菓子を食べながら空を見ていた。



「オーイ!柊!」

後ろを振り向くと月速健太だった。


「よう、どうしたんだ?」


俺はうまか棒を食べながら健太を見た。



「ああ、今から病院に行くんだがお前も来ないか?」


そう健太は聞いてきた。


「ああ、暇だから行くよ」


そう俺は言った。


「なら、行くか!」

そう健太は言った。


俺と健太は昔から仲がよく遊ぶことが多かった。



~中野区病院~



俺と健太は病院に着いて一緒に友達の見舞いに向かった。




~202号室~



俺と健太は女友達の中津真由に会いに来た。

「久しぶりだね、優人に健太元気そうだね」

そう真由は言った。

「お前は元気そうだがな」


そう健太は言った。

「ふふ、そう見える?」

そう真由は言った。

「ああ、見えるぞ!」

そう俺は言った。

「もう!でも来月には手術があるけどいつでも来てね」


そう真由は言った。



~15分後~



「んじゃあ、またな!」

そう俺と健太は外に出た。



真由は今から5年前に俺と健太と遊んでいた時に病になっていきなり倒れた。


「そういや、真由が入院して4年も経つな」

そう健太は言った。


「ああ、そうだな」

俺はそう言って空を見ていた。


俺達は3人でザリガニ釣りやクワガタ虫を捕まえたり栗拾いをしたりしていた。


「しっかしあいつが笑顔で笑うのは俺は好きだな」


そう健太は言った。


「ああ、そうだな」

俺はそう言って歩き始めた。



~日曜の早朝~



俺は朝目が覚めてジョギングをしていた。


「しっかし、疲れたな」

そう言って俺はペットボトルの水を飲みながら空を見ていた。



「ねぇ、何をしてるの?」


そう誰かが俺に話し掛けてきた。



前を見ると長髪の水色の髪の女子が立っていた。


「ああ、ジョギングだよ」


そう俺は片手にペットボトルを置いて女子を見ていた。



優しそうな容姿に可愛い顔の女子は俺に近づいた。

「ねぇ、名前は何て言うの?」



そう女子は聞いてきた。


「柊優人だ、お前の名前は?」


そう俺は聞いた。


「私の名前は鈴果よ」


そう鈴果は言った。



「鈴果は何でこんな朝早くにここに居るんだ?」


そう俺は鈴果に聞いた。


「よくこの場所で貴方を見掛けるから話をしてみたくて待っていたんだ」


そう鈴果は言った。


「へぇ~」

俺はタオルを腕から外して汗を拭いた。


「そろそろ俺帰るわ」


そう言って俺は走り出した。



「うん、またね」


そう言って鈴果は手を振った。




~柊家~



俺は家に帰宅して朝飯を作り始めた。



俺の両親は俺が小さい頃に亡くなった。


俺は婆ちゃんと暮らしていたが婆ちゃんは一昨年他界した。


優しくて暖かい人だった。


俺はパンに目玉焼きを挟んでそれを食べていた。




~病院~



俺は健太と一緒に真由の見舞いに向かった。


「あら、健太君に優人君」


そう俺達の名前を言ったのは真由の母親だった。


「ちーっす!」

そう健太は挨拶した。

「こんにちわ」

俺はそう言った。

「二人が来てくれて真由も嬉しいわよ」


そう真由の母さんは言った。



「真由に会いたいんですけど開けてもいいですか?」


そう健太は言った。

「今着替えてるから無理かな」


そう真由の母親は言った。


「わかりました、終わるまで待ちます」


そう俺は言った。



~8分後~



俺は片手にペットボトルに入った炭酸飲料を飲みながら外の景色を見ていた。



「なぁ、優人」

健太はココアを飲みながら俺を呼んだ。


「ん?なんだ?」

俺は健太の方を見た。

「あいつが本当に笑わなくなったのに気付いてたか?」


そう健太はいきなり聞いてきた。


「ああ、昔はよく笑ってたけど今のあいつからは偽物の笑顔しか見てないな」


そう俺は健太に言った。


「あいつの病気は未知の病だったよな」


そう健太は聞いてきた。


「ああ、誰も病になったことがない病気だからな 」


そう言って俺は片手に空になったペットボトルをゴミ箱に投げた。


ガコン



あいつの病気は始めは白血病かと思ったが全然違っていた。


俺はその病気のことはあまり詳しくないがある学者からは死の病に近いと言われている。



誰よりも優しい真由が何で死ぬのか俺と健太は悔しかった。


家族のいない俺に病気がくればいいのにと考えた時が何度かあったが今はそんなことはどうでもよかった。



今はあいつが1日でも長く生きてほしいと俺達は願っていた。



~真由の病室~



俺と健太は病室に入って真由の近くに置いていたパイプ椅子に座った。



「ねぇ、二人とも私が死んでも絶対に泣かないでね」


そう真由は言った。

「えっ!?」

健太はその言葉に驚いていた。


「お前は死なない!絶対生き続ける!」


そう健太は真由の細い指を握って言った。


「ああ、俺達が毎日神様に頼んでやるよ!だから悲しいこと言うなよ!」


そう俺は久しぶりに大声で言った。



「うん、ぐす」

真由が初めて泣いた。

俺達はよく真由が笑うのは見ていたが泣くのは初めて見た。


「優人、そろそろ帰るぞ」


そう健太は言った。


「ああ、またな!真由」

そう言って俺達は見舞の品を置いて病室から出ていった。




~次の日~



俺は学校に向かっていた。


「よう、優人」

そう言って来たのは健太だった。


俺と健太はゆっくり歩きながら学校に向かっていた。


「ここに真由が居たらいつものメンバーなのにな」


そう健太は悲しそうな顔で言った。



「来週には真由は手術をするんだよな」


そう健太は言った。

「ああ、あいつが決めた事だからな」


そう言って俺は願った。


真由の手術が成功することを。




~昼休み~



俺と健太は教室でパンを食べながらクラスの連中と話をしたりしていた。

「なぁ、知ってるか?」

一人の男子がイスからいきなり立ち上がった。

「何がよ?」

そう女子が聞いてきた。


「中津の奴手術するらしいぜ!」


そう男子が言った。


「へぇ~中津さん手術するんだ」


そう女子は言った。

「ああ、大金払って助かりたいんだろうな」


そう男子は言った。

俺はそれを聞いて立ち上がろうとした。


ガタタッ

いきなり健太が立ち上がって男子の肩を掴んで力一杯殴った。


バキィ


「ゴベバ」

男子がぶっ飛んで健太は泣きながらこう言った。


「一生懸命生きようとしてる奴を笑うなんざ最低な奴がする事だぜ!あいつの笑顔を見てないやつにはわからないかもしれないがあいつは俺の大切な友人だ!笑うんじゃねえ!」

そう健太が怒った。


健太が怒るところを俺は二回しか見ていない。

1度目は俺がいじめを受けていた時だ。


2度目は知り合いが真由の選んだ服にけちをつけた時だ。



今回で3回目だ。



~放課後~



俺は神社で賽銭箱に100円入れて真由が元気になることを願った。



「優人!」

いきなり誰かが俺に抱き付いてきた。


背中から何か柔らかい感触があった。


「鈴果か!」

俺はそう言った。

「えへへ、バレた?」

そう鈴果は笑いながら言った。



「何やってんだよお前は」


俺は鈴果に聞いた。


「暇だから優人に抱き付いたんだよ」


そう鈴果は笑顔で言った。


「あのな、普通しないだろ」


そう俺は言った。

「え~、楽しいからいいじゃない」


そう鈴果は笑顔で言った。



「よくないわ!」

そう俺は鈴果に言った。


「所で何をお願いしたの?」


そう鈴果は聞いてきた。


「ああ、幼馴染みが病気で入院してるから早く良くなるように願ったんだよ」


そう俺は言った。



「へぇ~」

鈴果は俺の顔を見て少し寂しそうな顔をしていた。



「それよりお前は何でここに居るんだ?」

俺はカバンから昼に買っていたクリームパンとあんパンを出した。


「うん、優人の姿が見えたからかな」


そう鈴果は笑顔で言った。


「なぁ、明日俺と一緒に友達の見舞いに行かないか?」


そう俺は鈴果に言った。


「別に構わないけど」


そう鈴果は下を見て言った。



「なら、明日この場所で待ってるからな」

そう俺は鈴果に言った。




ー鈴果ー



本当のことを言った方がいいのかな。


私が普通の人間じゃないことを。


あれから何年の夏が来ただろう。



私があの少年を助けるために庇って長い眠りに入っていた。


その少年は今は大きくなって優しい青年になった。



「変わらないでほしいな」


そう私は呟いた。



ー優人ー



俺は学校が四時間で終わって私服に着替えて神社に向かった。



~神社~



「あ、優人!」

鈴果は片手を振りながら木から下りた。


「ああ、すぐに健太が来るから待っていてくれ」


そう俺は言った。


「了解!」

そう鈴果は敬礼をした。




~5分後~



俺は片手にリンゴが入ったかごを持ちながら空を見ていた。




「よう、お待たせ!」

そう健太は黒いズボンに白い服を着ていた。


「ああ、あんまり待ってないぜ」


そう俺は片手にリンゴが入ったかごを持ちながら言った。


「お前一人か?」

そう健太は聞いてきた。


「えっ?」

俺は鈴果を見た。


「ごめんね、私は人じゃなくて霊なんだ」

そう鈴果は言った。

「そういうことか」

俺はそう言って鈴果に近づいた。



「ごめんね」

そう鈴果は泣いていた。


「いや、別に構わないぜ、お前が人じゃなくても俺は気にしないぜ」

そう俺は言った。

「えっ!?」

そう鈴果は俺を見た。


「オーイ!優人!いくぞ」


そう健太は言った。

「ああ、わかった」


そう俺は言った。

「いくぞ!」

そう俺は鈴果に手を差し出した。


「うん!」

鈴果は涙目になりながら手を取った。



~201号室~



俺は病室に入ると真由は本を読んでいた。


「よう!真由」

そう俺は言った。

「あれ?健太に優人」

真由は笑顔で笑っていた。


「今日は何を持って来たの?」


そう真由は聞いてきた。


「ああ、りんごだよ」

そう俺は片手にりんごを持ちながら言った。

「大好物だったよな」

そう健太は言った。

「うん!」

そう真由は頷いた。


「んじゃあウサギと亀の形にするか」


そう言って俺は片手に果物ナイフでウサギと亀の形に切った。


「んじゃあ、いただきます!」


そう真由と健太はりんごを食べた。


俺はりんごを食べながら亀を鈴果に食べさせた。





~17時50分~



俺と健太と鈴果と一緒に帰っていた。


「なぁ、優人」

健太は俺の名前を呼んだ。


「何だ?」

俺は片手に真由から借りた本を持ちながら健太を見た。



「真由が手術が成功する可能性は10%も無いらしい」


そう健太は言った。

「えっ!?」

俺はその一言に少し固まった。


「願うしかないな」

そう健太は涙目になりながら言った。



「絶対に助かるさ」

そう俺は手を強く握った。




~2週間後~



今日は真由の手術の日だ。


俺は雨が降る中神社で真由が手術が成功することを願った。


「ねぇ、優人」

後ろを振り向くと鈴果が立っていた。


「よう、どうしたんだ?」


そう俺は鈴果に聞いた。


「あんたは自分の幼馴染みの側に居なくていいの?」


そう鈴果は聞いてきた。


「えっ?」

俺はタオルを片手に持ちながら鈴果を見た。


「優人が側に居ないと真由さんも悲しいよ」


そう鈴果は言った。


「ん、わかった!ありがとう!鈴果!」

そう言って俺は走り出した。




ー鈴果ー



私はもうこの場所には居られなくなっていた。


私がこの神社の霊になって10年近くの時が流れていた。




私は光になって姿が消えていた。


もうこの場所から消えてしまうんだ。


「さよなら優人」

そう言って私はこの世界から消えた。




ー優人ー



俺はずぶ濡れになって手術室の前に立った。


「はぁはぁ!」

俺は息を荒くした。

「優人、やっと来たか」

そう健太は言った。

「ああ、あいつが生きるか死ぬか気になるからな」


そう俺は言った。



「必ず生きてほしいよな」


そう健太は言った。


「ああ、あいつが居ない生活は嫌だよな」


そう俺は言った。



~3時間後~



俺は片手に昔真由から貰ったブローチを強く握った。



ガラララー

手術室から先生が出てきた。



「先生!真由は?」

そう健太は先生に近づいた。


「ああ、無事成功したよ」


そう先生は言った。

「よかった!」

そう健太は言った。

俺は少し涙を流しながら天井を見ていた。



~2年後~



俺はあの日以来鈴果には出会っていない。


「なぁ、知ってるか」

いきなり健太は俺に話しかけてきた。


「何を?」

真由はあの日から元気になった。


「この神社には七不思議の一つがあるんだ」


そう健太は片手にカツサンドを食べながら話した。



「実はなこの木の下で少女が眠っているらしい」


そう健太は言った。

「その少女の名前って鈴果って名前じゃないか?」


そう俺は健太に聞いた。


「ああ、お前を助けた少女と同じ名前だ」


そう健太は言った。

「そうか」

俺は忘れていた一つの記憶を思い出した。

昔助けてくれた中学生のお姉さんの事を。



俺はあの霊がなぜ現れたのかわからなかったが今やっとわかった。


俺の事が心配だったのだろうと。



駄作ですみません!

時間がなかったので。



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