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異世界最強のキャンセラー~レアなキャンセルスキルで無双する~  作者: 空地 大乃
第二章 王都活躍編

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第一六話 ネクロスのダンジョン

「やったなセイラ! 完璧だよ!」


「……ご、ご主人様……嬉しい――」


 ヴァンパイアロードを倒し、戻ってきたセイラを激励すると、無表情ながらも俯きかげんに返してくる。


 なんか、むしろこの無表情なのに照れてる感じがぐっと来るな。

 

「それにしてもほんますごかったで。レベルの差とかあっても勝てるもんなんやな」


「いや、てかその武器ってもしかして相当凄くないか?」

「……凄いなんてもんじゃないわね。よく見たら神槍じゃない。神属性の武器なんて初めてみたわよ」


 そうなのか? 俺あと何本かもってるんだけどな。


「……ご主人様から頂いた……宝物」


 クンニエロスをぎゅっ! と抱きしめながらセイラが応えた。

 そういって貰えると嬉しいな。あげたかいがあるってものさ。


「まぁなにはともあれ、これでメインの依頼をこなせるで! さぁ次はダンジョンや!」


「て! お前らこの上ダンジョンまで攻略する気なのかよ!」


「え? この上ってか、場所一緒なんだから普通はついでにやっちゃわない?」


「……なんか根本的な考え方が私達と違うわね……普通ヴァンパイア退治のついでにダンジョンもなんて考えないわよ。ただのヴァンパイアでも手強い相手だってのに」


 ふ~んそういうもんかね。


「いうても、うちは全く疲れてへんしな」


 突っ込みしかしてないもんなカラーナ。


「それで、ふたりは行く気はないの?」


「やめておく。自信を失いそうだ」

「……そうね、それについていけるとも思えないし、普通な私達はおとなしく帰るわよ」


 なんか半眼で呆れたように言われてるけど、てか俺達が普通じゃないみたいじゃん!


 まぁそんなわけで、先に来ていた冒険者とは別れて、三人でダンジョンの入口を目指す。

 場所は判ってるしたいして距離もないので歩いて行く。


 そしたら一〇分ぐらいで入り口についた。  

 なんか墓の一つが入り口になっていて、警告を読んで納得したら手を置けって書いてるから適当に眺めてから手を置いた。


 そしたらゴゴッて墓が横にずれて地下に向かう階段が姿を見せる。

 ちなみに警告は死んでも自己責任だと。

 判ってるよそんなの。


「さて入るか」

「いよいよやな」

「……ダンジョン……挑む」

「おっぱい」


 ……ん? あれ? 何かおかしかったぞ。

 とりあえずもう一回。


「さていよいよダンジョンだな」

「そうやなヒット」

「……ダンジョン」

「おっぱい」


「なんでお前がいるんだよ!」

 

 まじでびっくりだよ! さっきあのふたりと帰ったんじゃないのかよ!


「……そこにおっぱいがあるからさ――」


「ふっ、て、なんか格好つけてるけど全然かっこよくないぞ」


 てかなんだこの見た目ショタ。


「どないすんのこれ?」

「どうするいわれてもな~」

「……私嫌い」


 セイラ胸の事を根に持ってるのかな?


「ちっぱいもおっぱい!」

「……え?」


 なんかショタが、セイラの絶壁を指さして語りだしたぞ!


「いいちっぱい! おっぱいは全てにおいて! びょう! どう!」


「……前言撤回」


 で、なんかがっちり握手してるし!

 なんで友情みたいのが芽生えてんだ!


「いや、で、あんたも、もしかしたて一緒に来るきなん?」

「おっぱい!」


 いや拳を握りしめて、勿論みたいにおっぱいを使うなよ。


「だっていうとるけど、結局どうする気やねんヒット?」

「……悪いやつじゃない」


 セイラ意見変わりすぎだろ。


「う~ん、まぁいいか。さっきのふたりも来るならそれでも良かったし」

「ヒットがそういうならうちもえぇわ」

「……もんだいない」

「おっぱ! おっぱーー!」


 いや、だから、やったーやったーみたいにおっぱ……まぁいいかもう。


 そんなわけで俺達はダンジョンへの階段を下りた。

 事前のカラーナの話もあったから、キャンセル移動でいきなり移動はせずに、カラーナの宝を見つける鼻を頼りに移動する。


 で、当然敵も出てくるけど、墓地だけあってアンデッド系が多いな。

 とりあえずスケルトンが数多く出てきた。

 まぁまだ一階だから弱っちいけどな。


「オッパイボムアロー!」

 

 て! なんかおっぱい言ってる奴が技使いやがった。てか何その技名!


 で、矢がスケルトンに当たると結構大きな爆発が起きるんだけど、その爆炎の形がまぁそのなんだ巨乳だった。


「オッパイボムアローは、直前にみたカップで威力が異なる。今のはGカップ」


 突然説明始めたなおい。てかなにそれ? 直前にみたカップ……

 

「……な、なんやねん!」


 カラーナが胸を隠すようにして身を捩らせた。

 そうか……Gなのか――


「……やっぱりこいつ嫌い」


 あぁセイラがなんか無表情だけど拗ねてる!


「大丈夫! おっぱいに無駄はない!」


 もはや言っている意味が判らないが、とりあえず先に進む。

 そしたら今度は前方からゾンビドッグが走ってきた。

 いや、まぁ雑魚だけど。


「出番! Aカップフリーズ!」


 なんかまた妙な技を……で、おっぱい野郎が射った矢が地面に刺さりそこから床が凍てついて、まぁ胸の形のアイスバーンになったわけだが。


「キャイン!」


 で、ゾンビドッグがそれに足を取られてコケた。

 おっぱい野郎は更に矢を射ってゾンビドッグにとどめを刺す。


「この技は近くにAカップがいないと発動できない。Aカップがいたから使えた。Aカップでも十分使い道はある!」


「……凄い」


 凄いか!? てか今ので普通にセイラがAだってバレてしまったわけだが……


「なんかうち頭痛くなってきたわ……」


 わからないでもない。

 とにかくおっぱい野郎の技は理解したし、とっとと一階の宝は回収!

 それから五〇階までカラーナの鼻を頼りに宝を回収していく。

 このへんまでくるとそこそこ強いのも現れるようになるみたいだな。


 でもまぁ俺からしたら雑魚だけど。

 とりあえずこの階にボス系の魔物がいるはずだけどな。


「なんや、おかげで結構レベルがあがったわ。レベル55になったで」

  

 嬉しそうに言ってるな。まぁ俺が出るとすぐ片付くから、黙ってみててな、とか言われたから基本俺みてばっかだったしな。

 その分レベルがあがったのかも。

 本当はキャンセル移動だと、その辺勝手にバランスとって成長させてくれるから楽なんだけどな。


「ふふん、これが最後の宝箱~何が出るかな、何が出るかな~」


 カラーナごきげんだな。今は大きめの部屋でカラーナが宝箱に手をかけている。

 盗賊だから、トラップがあっても解除可能なんだよなカラーナ。

 

 ちなみに俺からしたら、大したこと無いんだけど、彼女からしたら結構おいしいものが手に入ったようだな。


――ガチッ!


 て、ん? なんだいつもと音が違うような?


「……えへっ! ごめんヒット、失敗しちゃった」


 なんかコツンと自分の頭を小突いて可愛らしく言ってるけどな……周囲に魔法陣が大量に現れて、これって確かモンスターハウスってトラップだったよな?


「……ドジ」

「しゃ、しゃ~ないやろ! 猿も木からおちるいうやろが!」


 こっちにもあるんだなそのことわざ。


 まぁそうはいってもでてきたの一〇〇体ってとこか。

 ゾンビ系上位のグーラにオーガゾンビ、デュラハンなんかも混じってるな。


「チェインオッパイアロー!」


 で、またおっぱいが新技披露したな。


「……これは」

「おっぱいが、連鎖しとる……」


 うん、まさに連鎖だな。しかもAカップから順にカップが上がるようにして爆発が連鎖していく。

 で、魔物は結局Jカップで全滅したな。


 ……てかこいつ結構強くね?


「よっしゃ! 最後のお宝ゲットやで!」


 カラーナはちゃっかり宝手に入れちゃってるしな。

 まぁ別にいいけど。


 ちなみにカラーナは、盗賊の袋というのを持っていて、それにはアイテムボックスみたいに大量のアイテムを保存しておける。

 まぁアイテムボックスほど容量は大きくないけどね。


 さて、それじゃあいよいよ! てことで、ボスの部屋の前まで辿り着いた。

 今回は結構時間掛かった気がするな。


「……ここからすげぇおっぱ気を感じんぞ!」


「なんやねんおっぱ気って」


 う~んカラーナのつっこみが適当過ぎる。

 でも意味わかんないもんなおっぱ気って。


 そう思いつつ、俺はボス部屋の扉を開け、そこに脚を踏み入れるけど。


「ほう、こんな時間に妾に会いに来る連中がいるとは珍しいのう」


 ……あぁなるほどこれか。うん、つまりボスが巨乳だった。

おっぱいは正義です

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