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6 第三王子様が来ました

学校の昼休みに伯爵令嬢わたくしが教室の机に座っていると第三王子様が訪ねてきました


そして言いました


「ちょっと付き合え」



かくして空き部屋にドナドナされました





一体なんの用事でしょう?


歩きながら思いましたが子爵令嬢とその取り巻きの件しかないですよね


裏庭に呼び出された件は子爵令嬢の勝ちで有耶無耶でしょうか?


それとも王族の威信を傷つけたとして断罪でしょうか?



ワクワクドキドキですね




え?


不謹慎?


まあ所詮は他人事ですからね


子爵令嬢とその取り巻きのがどうなっても伯爵令嬢わたくしには全然関係がありません




勝手にやってくれ、っていうところです





空き部屋に連れ込まれ


「そこに座れ」


と椅子に座らせられました





結構真剣な顔をしてる第三王子様


一体何を言うのでしょう?




こちらも一応真剣な顔をしておきました




「子爵令嬢達は学校を自主退学していった」


第三王子様が厳かに言いました




罰が大きいことに驚きました


前回と同様に口頭注意で終わらせると思っていましたから




黙っていると第三王子様が訥々と喋り出しました


一度は大目に見たのだが全然反省の色が見えない


それだけならまだしも、加害者くせに被害者に土下座を強要した


王家が調べたことに真っ向から反抗しているとしか思えない


学校内のトラブルではなく国としての威信をかけた案件として処理された


それでも成人前の子供ということもあり『自主退学』という形で穏便に終わらせた


だそうです





「何か言う事はあるか?」


と第三王子様に尋ねられたので


伯爵令嬢わたくしの悔しさやもどかしさは全然解消されていませんね」


と正直に答えました





だって


ドレスにジュースを掛けられるは


父親から殴られるは


食事抜きにされるは


土下座させられそうになるは


と大変だったのに被害者である伯爵令嬢わたくしには何もないのですから当然です




「迷惑を掛けられただけで終わってやられ損です!」


そう言うと第三王子様は目が点になっていました




どうやら被害者のことは全然頭になかったようです(怒)

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