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シングルママ愛子  作者: THMISmama
67/176

シングルママ愛子  vol.67.  わたし…すっごく嬉しい。

「えっ、ほんと!すっご~い。おめでとうトシ~!…コホッ、コホッ。」

「おい、モコ…大丈夫か~???」


先だって、愛子と琴美が見舞に訪れ、

そして帰った後から基子の咳が目立っていた。


そして、少し倦怠感も生じていた。


「…ん…、大丈夫、これくらい…。」

「何だか…この前見た時より、顔色が…???」


「だ~いじょうぶよ~!トシったら~心配性なんだから~!それより…。」


そう言いながら、両腕を広げて川岸を招き入れる。

そんな基子を抱き締めて川岸は、

「まさかな…、俺が栄さんの跡を引き継ぐなんてな…。」


夫のぬくもりを感じながら、

「…今、わたし…すっごく嬉しい。」


そう言いながら、夫の背中に回した右手で、

夫の背中をパンパンと叩いて、

「トシならやれるよ。わたし…信じてるから…。」

「そうか~俺…大丈夫かな~???」


「大丈夫、大丈夫、わたしがついてるよ。」

「…だな…。…ん…???あっ、花…!」


基子の肩越しに花瓶に飾られている花を見て、

「綺麗だ~!」

「うん、愛姉ぇから…。」



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