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シングルママ愛子  作者: THMISmama
55/176

シングルママ愛子  vol.55.  お~ば~ちゃん。

翌日の午後、学校に寄り琴美を車に乗せて、

そのまま基子が入院している病院へ。


病室のドアを開き、琴美がすぐに、

「お~ば~ちゃん。」

と、基子に声を掛けると、その声にすぐに反応して、


「わあ~琴ちゃ~ん、それに愛姉ぇ~!来てくれたんだ~ありがとう~!」

「おばちゃ~んこれ~!」

と、琴美には重そうな果物の籠を基子に見せ、


「一緒に食べよう。」

「そうね、ありがとう、食べよう、食べよう。」


愛子も基子の顔を見て、変わりない顔色に安心してか…。

「モコ…、元気そうじゃない…。」


近くの花屋から買ってきた花束を基子に見せながら。

そんな愛子に基子は…。

「うん、何とかね…。」


そう言葉にした瞬間、少しだけうつむき加減に…、

「トシから聞いた…。…栄さん…。」

「うん、事故… でね。もう…一週間になる。…川ちゃんから電話で、その事を聞いた瞬間…もう…パニクッてたわ…、さすがに私も…。」


花束の花を見ながら、丁度、萎れる一歩手前の花瓶の花を交換する旨、

基子に目配せして、


「花…活けてくるね。」




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