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シングルママ愛子  作者: THMISmama
31/176

シングルママ愛子  vol.31.  いつ出れるかな…ここ…???

「あんまり線香の匂いじゃちょっと雰囲気的に変かな…って、思ってね、家に戻って着替えてきたんだ…けど…。」

「…ん…けど…???」


「さすがは奥様、線香の匂い、見抜いちゃいましたね~!」


そう言いながら基子の鼻を摘んで、頬を撫でる。

そして基子の髪を触って、

「モコ~いつ出れるかな…ここ…???」

「う~ん???そうだな~!明日!」


「本当か…。良し、明日だな!」

「嘘嘘嘘――――ッ!ベ――――だ!」


「こら、嘘つき!」


そんな風に、基子に拳を見せて、基子は布団を被る。

少し、間を空けて…。


「モコ~!」

「ん~???」


「愛子さんと琴ちゃん、モコに宜しくって。」

「あ~ん琴ちゃんに会いたい~!」


「そうだな、早く会おう。」

「早く、早く~!」


「そう焦るなよ…。」

「何でよ…早く早く~!」


「今はちょっと…だめなんだ。」

「何でよ、どうしてよ~!」


駄々っ子みたいに川岸に問い掛ける基子に、

「今、愛子さんも琴ちゃんも悲しい状態なんだ…。」

「えっ…???どうして…、何かあったの…???」


「実は、2日前の事なんだけど…、突然の事故があって、その事故で栄さん、亡くなったんだ。」

「えっ…???」




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