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シングルママ愛子 vol.30. もう少し、このまま…。
右手は基子の喉を撫で、そのまま白い肌へと降り、
優しく辿りながら柔らかい膨らみを包み込む。
その瞬間、基子の上半身が僅かに反り上がる。
唇と唇が離れ…、基子が川岸の顔を見て、唇をすぼめる。
そのまま自分の左胸を包んでいる川岸の右手を、
病衣の上から自分の左手で押さえる。
「…もう少し、このまま…、触っていて…。」
そして、今度は基子から川岸の首に自分の右手を伸ばして引き寄せ、
もう一度、川岸の唇に自分の唇を重ねる。
そして川岸の体を抱き寄せ…、静かに、
そのまま数秒間、川岸を抱き締める。
「あったかい…。旦那様…。」
「そりゃ、モコと一緒なんだから、あったかいだろ。」
「ふふ…。…でも、どうかした…???何だか、少し悲しそう…。いつもと違う。それに…いつもと違う…。なに…匂い…???これ…って…、お線香…???どうして…???」
「…ん…、うん。実はね、ある人のお葬式に行ってきたんだ。」
「そう…だったんだ。それで…。」




