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シングルママ愛子  作者: THMISmama
170/176

シングルママ愛子  vol.170.  「川じぃ、大好き。」

愛子はソファで座りながら、琴美をしっかりと抱き締めた。

そして目頭を熱くして、目を閉じて、目尻から涙が…。

「ありがとう琴…。ママ嬉しい…。ありがとう…。」


琴美も愛子をギュっと抱き締めて…。

「ママ…、ママ…。」


そして会社から帰ってきた川岸に…。

リビングのソファに座っている愛子に、

ただいまを言いながらも琴美が駆け寄ってきて…、

「川じぃ…おかえり。」


そう言いながら川岸に抱き付く琴美。

「…ただいま…琴ちゃ…えっ…???」

「川じぃ…琴…、川じぃ、大好き。」


「えっ…!!!」


琴美のそんな振る舞いを見て、そして愛子を見て、

笑顔のまま頷く愛子の顔…。


「そっか…琴ちゃん…。」

「うん。琴…川じぃ大好きだよ。」


その言葉を聞いた瞬間川岸も、

「そっか~琴ちゃん、そっか~よ~し!川おじちゃんも琴ちゃん、大好きだ―――ッ!ハハ…。ママも大好きだ―――ッ!ハハハ…。」

「うん~ハハハ…。」


そのまま川岸も愛子の隣に座って、琴美を抱きながら、

「愛さん…。」


愛子の肩に右腕を回し、愛子は川岸に静かに凭れる。

「川ちゃん…ありがと。」




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