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シングルママ愛子 vol.166. 退院お祝い。
「退院おめでとう―――ッ!」
「ありがとう~!こ~んなにしてもらって…良いのかな…私…???」
「大丈夫、大丈夫、そのためにみんな、集まったんだから~!」
と、恵美子。
「あっ、川岸君、良いってば、今日はあんたはじっとしてて、私たちだって、勝手知ったる新谷家なんですからね!」
女性からそう言われれば、まず黙っていた方が良さそうだと、
照れながら椅子に腰掛ける川岸。
既に台所では友恵や麻衣子、
更には琴美の同級生の近所のママ友も加わり、
愛子の退院祝いの料理が準備されていた。
今回ばかりは参加しないと部下に何か言われそうな面持ちで、
こちらも照れながらも立花も参加していた。
早くも男性陣はビールで練習しながらも、
愛子の今までの事について、いろいろと労わっていた。
そんな中で立花が…、
「琴ちゃん、良かったね~ママ退院出来て、本当に良かった。ハハ…。」
琴美も満面の笑顔で、
「うん、ありがと。」
そう言いながら、何と琴美が立花の口にお菓子を上げると言うハプニングも…。
古川が、
「あっ、部長、それ―――ッ!」