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シングルママ愛子 vol.126. まだ理由があるの…。
「あっ、な~るほど~!それで…か~!」
愛子も、「そういう事…。」と言う風に合点した表情で…。
そして琴美が続ける。
「ねっ、可愛い名前でしょ。でもね、まだ理由があるの…、モカくん。」
「えっ、もっとあるの…???」
「うん。この…モカくんは…。」
そう言いながら琴美は、
後部座席に顔を向けている川岸の顔に少しずつ近づいて…、
「川じぃ…教えて欲しい…???」
ある意味では…子供ながら大人をからかうかのように…、
目を流し目にして…、笑いながら…。
「えっ…えっ…何よそれ…琴ちゃん…。何…???」
琴美は自分の口に右手を当てながら…「クク…。」と、笑いながら…。
そんな様子を脇で愛子も…可笑しそうな表情で…。
「何…何…、どうしたのよ2人共~」
と、川岸…。
「実はね…。」
と、真正面に川岸に向かい、笑顔で琴美。
「モカくんのモは、これ…モコおばちゃんのモ…。そして、モカのカは…、これ…川じぃのカなんだって。」
そこで初めて愛子が口を出す。
「しかも…そのぬいぐるみの色自体が薄茶色…、つまりはモカブラウンでしょ。だから…尚更ね…。」
「な~るほど~!」