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シングルママ愛子 vol.114. 楽天的な彼女。
そんな恵美子と友恵の会話がちょっと気になって、
ちらちらと恵美子の顔に目を走らせたのが、
部署で一番若輩の姿麻衣子である。
同期の男性社員である大森道也との会話に区切りを付けて、
2人の会話に向かい席の方から割って入る。
「先輩たち…どうか…しました???」
そんな麻衣子に友恵が…、
「例の話、クリア~しちゃったわよ…。」
と、にっこりとして…。
「例の話~~???」
と、不思議そうな顔をする麻衣子。
そんな顔を見ながら恵美子が、
「麻衣子…、あなた…。」
…と、そう言いだして、思わず恵美子がニッコリと…。
「やだ…麻衣子…あなた…。」
そうなのだ、姿麻衣子、この女性…、どちらかと言うと、天然…。
物事をあまり深刻に考える事のない性格で…、
逆にその性格が楽天的で部署の社員には、
そういう意味でも可愛がられているタイプの持ち主なのである。
ただ、若輩ではあるが、容姿は至って粕谷と野崎に引けを取らないほどなのである。
「えっ、どうしたんですか…先輩???」