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シングルママ愛子 vol.110. 愛子の左の耳に…。
「…そりゃ…まぁ…そう…かも…知れないけど…、さぁ。」
困ったように、辺りを見回す愛子。
「いきなり…こんなところで、そう言われても…。どう応えんのよ…恵美ちゃん!」
溜息張りに恵美子にそう言いながら…。
左手を弄びながら振り回す愛子。
「ねぇ~どうしよう…???今のま~んまなのかな~???」
自分から愛子に迫っておきながら、結構のほほんな恵美子。
「…って、言い掛けたの恵美ちゃんでしょ。」
「…そう…私…。」
「そう…私っ…て…おいおい恵美ちゃん…。」
「でね…、こ~んなとこで、こんな事、言うのも…なんなんだけど…。」
そう言いながら、愛子の左の耳に、
「…………。」
その恵美子の言葉を聞いた瞬間に、
愛子が、「!!!!」
そして、その次に愛子に行動させたのが…、
恵美子の口を右手で塞ぐ事だった。
そして、言葉を殺したように…愛子は、
「恵美ちゃん!」
愛子の右隣にいる香苗はそんな2人には気付かなかったようだが…、
さすがに、少し離れた席で恵美子の動きを観察していた後輩であり、
中堅の野崎友恵は、恵美子の動きに気付いた。
「あら…恵美子さん…???」




