表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 時雨
2/8

夢だと思っていた事

「美雪〜!!いつまで寝てるの?早くしなさい!!」

お母さんの声で、わたしは夢から現実世界へと戻ってきた。


わたしの名前は槇野美雪。

現在高校1年生で、これといった特技とかはないごくごく普通の高校生のつもりです。

せいぜいテニスをやってて、現在進行形で今もやってることぐらい。


ただ・・・毎日同じ夢を見る。

気が付いたら・・・たぶん覚えてる範囲ではだいたい小学校2年生ぐらいから見るようになって、ここ最近はもう毎日。

授業中居眠りしちゃったときとかまで。


・・・なんでこんなに夢ばっかり見るんだろう・・・。


「コラ美雪〜!!」

「は〜い!!すぐ行くから!!」

急いで服を着替えて台所へ向かった。







急いで身だしなみを整えて、台所に置いてある弁当を袋に包んで、朝ご飯を食べるためにイスに座った。

「いただきます!!」

「そうだ。美雪、お母さん今日用事があるから、帰るのが遅くなりそうなの。だから・・・」

「わかった。晩ご飯わたしがつくっとくから。」

「ありがとう。」

会話がはずんでいるうちに、朝食を食べ終わった。


「ごちそうさま。じゃあ学校行ってくるね♪」

「はいはい。いってらっしゃい。」





まさか・・・これがここでの最後の朝食になるなんて思ってもみなかった・・・。







美雪は家を出て、学校に向かって歩いていた。

だいたい学校は歩いて20分ぐらい。

朝練とかもないからのんびり行ける・・・なんて考えていると、後ろから声をかけられた。

「おっはよ〜美雪♪」

「あ、おはよ〜桜。」

彼女は日里桜。美雪とは中学の時からの親友で、同じクラス同じ部活である。

「ねえねえ、今日暇?よかったら遊びに行かない?」

「少しだけならかまわないよ。」

「じゃあ遊ぼ〜!!」


普段通りの会話をしているうちに学校に着いた。

だいたい予鈴が鳴る5分ぐらい前に。


自分の席に座って、窓の外を眺めた。


(・・・今日の夢・・・あの光はなんだったんだろ・・・)

ふとよぎった今朝の夢。

光の事だけでなく、あの謎の声。

他人事のようには聞こえなかった。

(いったい・・・誰が・・・・・・)

突如、睡魔が襲ってきた。








「・・・・・・・・・・・・・」

あれ・・・?また聞こえる・・・。







「・・さ・・・い・・ま・・・」

でも・・・やっぱり何て言ってるのかわからないよ・・・。







「・・・・・だ・・・ばか・むら・・・」


あれ?馬鹿って聞こえたような・・・?







「何してんだよこの馬鹿侍!!」


!?!?

今の・・・誰!?









「こら起きろ!!授業中だぞ!!槇野!!!!」

「!!!!・・・あれ?・・・・・!?!?」

気が付くと授業中だった。

「あれじゃないだろ!!なに居眠りしてるんだ!!」

「うわあああああす・・すみません!!!!」

周りから笑い声が聞こえてくる。

しまった。また寝ちゃったのか・・・

眠くないのに何で寝ちゃうんだろう・・・・。

「全く・・・しっかり受けないと成績下げるぞ!!」

「・・・ごめんなさい・・・」

さっきの声・・・先生の声だったのかな・・・?でも・・・侍って・・・いったい何なの・・・?



結局、それから午前中の授業は全然集中して取り組めなかった。








「み〜ゆき!!お昼食べに行こうよ♪」

「うん。いいよ。」

そう言って桜と一緒に屋上に向かった。


「ねぇ、今日の美雪おかしくない?突然寝ちゃったりさぁ〜。」

「ええ!?そ・・それはその・・・なんか急に眠くなっちゃって・・・」

「疲れてたの?」

「そ・・そうだと思う!!」

美雪は苦笑いでそう言った。


別に疲れてなんかいないし、眠くもなかった。それなのに眠ってしまった・・・。

それにあの声・・・

やっぱり気になってしまう。



「あ、忘れ物しちゃった!!ごめん美雪、先行っといて!!」

桜はそう言うと、教室に向かって走り出した。

「あ・・ちょっと桜・・・もう・・・。」

美雪はそう言って、すぐに屋上に向かった。






屋上には誰もいなかった。

吹き抜ける風が心地よい。

「この辺でいいか♪」

美雪は隅の方に座り、静かに桜が来るのを待とうとした。


そのとき






「!?!?」

突然周りの様子がおかしくなる。

景色が突然歪み始めた。

「な・・何これ!?どうなってんの!?!?」

そう思わず口にした瞬間、自分の隣の壁がひび割れし始めた。

そのひびはだんだん大きくなって、小さなトンネルのようになった。



そしてそこから・・・




「・・・くそ・・・逃げ切れるか・・・」

そう言いながら誰か出てきた。







出てきたその人は、銀髪のやや髪の長い男の人。

なんだか冷たいオーラを放っているように見える・・・。





そしてなぜかその声は










夢で聞こえた声と同じだった・・・・・






























評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ