本について
自分の本を読むきっかけを考えると小学一年生の時、母の同僚に「ハリーポッターと賢者の石」をいただいたことであると思う。それ以来小学生の間(おもに児童書であったが)いろいろな小説を読んだ。記憶に強くあるものとしては「ずっこけ三人組」「パーシージャクソンとオリンポスの神々」「僕らの七日間戦争」といったシリーズだろうか。そのほかにも記憶を探れば「シャーロックホームズ」などを読んだ記憶がある。中学に上がるころになると司馬遼太郎先生の作品にはまった。最初は「坂の上の雲」であった。それから一年ほどはくらいだろうか、司馬遼太郎先生の本を祖母にお願いし購入していた。しかしそれだけでは足りず図書館に毎日のように通い、先生の本を借りて読むようになった。最後に何冊か、ここで先生の本を紹介させていただき終わりとする。
・「馬上少年過ぐ」 この話は短編であり、主人公が伊達政宗とあり、比較的読みやすく気軽に手を出せるので司馬遼太郎作品初心者という方にはおすすめである。
・「峠」 幕末の長岡藩の家老、河合 継之助を主人公にした話。この話は短編「英雄児」を長編化したものだ。話の内容ももちろん文章の良さから生み出される没入感がたまらなく心地よい。
・「アメリカ素描」 このエッセイは先生がアメリカを旅をしたときに書かれたものだ。膨大な知識とその観察力、そして読者を忘れないその文章によってアメリカの姿を丁寧に描写されている。この本が書かれた時期は20年以上前であるがそれでもアメリカ合衆国という国の姿や本質の変わっていない部分を書き出していると思う。
・「兜率天の巡礼」 幻術小説。先生本人は直木賞を受賞した「梟の城」以前の本はあまり評価していないが司馬遼太郎作品に慣れた読者であればぜひ読んでほしい本である。少し、読みにくくはあるが作家としての力量を思う存分に発揮された作品だと思う。文集文庫「ペルシャの幻術士」という短編集に収録。