私、恋を経験して少しだけ成長してます!
夏休みが終わり、始業式。
クラスメイトは皆、更に真っ黒に焼けている。
私もそれなりに焼けてるはずだけど、この中では白い方だ。
「その男子」はいなかった…。
先生が、夏休み中に引っ越して行ったとの話。
「その男子」は、転校していった。
私は、初めての恋と初めての失恋を体験した。
私の事を知っている友達が、気遣ってくれるけど、「大丈夫だから」と笑顔を向ける。
本当に何もないし、何も感じない。
学校の始業式も早い目に終わり、帰り道。
ひとりで歩く道の途中に、大きな木があった。
私はその木に抱きついて、あの雨の日の事を思い出す。
「凄い雨だったな…」
傘を持たなかった2人の事を思い出にして心にしまった。
いつもは、晩ごはんの前にお風呂なんだけど、今日に限っては食事の後に入ってと、ママが言った。
今日の晩ごはんは「激辛料理」。
色んなメニューが、真っ赤に染まってる。
ゆめはそんなに辛くないのをと、別に作ってくれた物を、ひとくち食べる。
舌が痛い!汗が止まらない!
慌てて氷水を流し込む。あれ?水って、こんなに甘かったっけ?
だから、お風呂は後でってママが言ったんだと悟る。
それでも、頑張って全部食べる私の前で、パパが顔を真っ赤にして悲鳴をあげていたのは、面白かった。
激辛料理を食べた後に庭に行ってみる。夜風が涼しい。
お風呂の中で・・・
今日の学校は、どうだった?いつものパパの質問。
「その男子」の事を思い出すけど、「いつも通りだよ。」と言った。
そして、私の部屋…。
いつもはベッドへダイブ!なんだけど、今日は、そんな気分になれない…。
椅子に腰かけ、机に顔を伏せた。
「机が冷たくて、気持ちいい…。」
頭を上げると、視界には古びた「御伽噺」の本。
久しぶりに読んでみるかと、左手を出す。
私の左手から光が放出され、本に吸い込まれて行く。
・・・・・
・・・・
・・・
目が覚めた。私は草原の真ん中で、大の字になって、寝ていたようだ。青い空は高く、そよ風に乗った緑の匂いが心地いい。
私はここが、何処なのかを知っている。
あの絵本「桃太郎」の御伽噺の中だ…。
起き上がり、周りを見渡すと、見慣れた家があった。
「お爺さんとお婆さん」が暮らす家。
少し離れた所に川が流れている。
私は、その家に向かう道中で、ひとりの「武士」と出会う。桃太郎だ。
桃太郎は、私の顔を見て、
「お、お主…!」
桃太郎の体が分裂をし始めた!
その瞬間、「場面転換」。
見慣れた場所は「何も無い空間」。
「悪戯はいかんと、言ったじゃろ?」
懐かしい声が聞こえた。
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私、恋を経験して少しだけ成長してます!




