闇城の廊下(逆側)
扉を開くと、また暗い廊下へと続いていた。
間取りからすると、わんわんが出てきた場所の逆側なのかな?
基本的には同じ感じだけど、1つ大きく違っていることがある。
突き当たりの正面。
そこに、全身が映るくらいの、大きな鏡があった。
あからさまに何か仕掛けてある感じ。
……と見せかけて、また窓から来るかもしれない。
「……」
辺りを警戒しながら、少しずつ歩いていく。
後ろから来る可能性も考えて、時々振り返る。
もしかしたら、上から来ることだって……。
「……?」
なんだろう?
天井に浮かぶ、無数の赤い光。
明かりにしては小さすぎるし、一部動いているような……。
バサバサバサッ!
何かが飛んできた!
羽音がしているので、鳥っぽい何か!
カァー。
カラスっぽい何か!
カァーカァーカァー。
しかも、たくさん!
わんわんに襲われた時を思い出して、すぐにアイテムメニューを開く。
何かエサになるものを与えれば、おとなしくなるかも。
『黒いもこもこ』を取り出して、見えるようにかざす。
バサバサバサバサバサバサッ!
すごい勢いで迫ってきた!
つつかれるダメージで、HPがもりもり減っていく。
「こいつらにエサやると、一斉に襲いかかってくるぞ」
「早く言ってほしかった!」
もこもこを放り出して逃げるけど、数が多くて逃げ切れない。
ノックバックで押し出され、奥へ奥へと運ばれていく。
途中でHPが尽きそう。
クェー!
りょーちゃんが切り払う。
少しだけ動ける余裕ができたので、ポーションを飲みつつさらに逃げる。
バサバサバサバサバサバサッ!
まだまだいっぱいいる!
パッと見ただけでも、10羽以上はいそう。
突き当たりの鏡を背にして、1羽ずつ対処していく。
1回あたりのダメージは少ないけど、こうも数が多いと凶悪。
ちゃんとのけぞりも発生するので、りょーちゃんがいなければ詰んでいた。
「っと」
さばききれない分を、ステップで回避する。
パリーン!
飛び込んできたカラスが突き刺さり、鏡が割れる。
少し破片が飛び散るけど、その分のダメージはなかった。
どさっ。
「?」
何かが肩にのしかかってくる。
ゆっくりと振り返ると、白骨化した、人の死体が、肩の上に、乗っかって……。
「ぴゃぁああ!?」
驚いて飛びのく。
その弾みで尻もちをつくけど、すぐには立ち上がれない。
そこにカラスが飛んできて……。
バサバサバサバサバサバサッ!
隣のガイコツに群がる。
「……?」
どういう状況なんだろう……?
あれだけ飛びかかってきたカラスたちが、すべてガイコツの周りに集まっている。
骨が好物なのかな?
残りHPが10くらいになっていたので助かった。
「立てるか?」
「うん、ありがと」
りょーちゃんに手を貸してもらって立ち上がる。
よく見たら、ガイコツの名前は『スケルトン』と表示されていた。
最初のダンジョンにいた『スケルトン』と同じ種類。
あ。
だんだんバラバラになってきた。
「このマップのお助け要素」
「お助け要素だったら、もう少し普通に登場してくれるとうれしいんだけど……」
いきなり後ろから寄りかかってきたら、びっくりするよ。
見た目がリアルだし。
カァーカァー。
パーツをくわえたカラス……『だーく☆ぱたぱた』が、天井に戻っていく。
他のぱたぱたも同じように、好きな部位を持って飛んでいく。
「放っておいても大丈夫なの?」
「元々死んでるから大丈夫だろ」
カタカタカタ。
「ちょっと動いてる!」
これ、中の人(?)がいるんじゃないかな?
「つつくのに飽きたら元に戻す」
「それなら、安心……かな?」
「下手に手を出すとまた襲ってくるぞ」
放っておくしかないようだ。
「次行くか」
「うん」
小さくなったスケルトンさんに手を合わせてから、次の部屋へ進む。
たーく☆ぱたぱたの元の名前は『ダークネスヘルクロウ』。
襲い掛かる姿。
https://twitter.com/yosagenanamae/status/1149318904944029698




