執行者たち
「もう全部RRネキ1人でいいんじゃないかな?」
「ボスを1人で討伐しとる」
「五感を奪われてボコられ続けるキングサハギンかわいそう」
「解除不能の状態異常コンボがエグすぎる」
「お仕置き……処刑……」
「うーん……(じょばぁぁぁ)」
「うっ、頭が……」
「お前らもうネキを見るのやめとけw」
「あのサハギンって人属性あったっけ?」
「ある」
「ノーマルサハギンと違って半減もしない」
「マジか」
「納得の超ダメージ」
「対人だけならヴァニキクラスの火力出るもんな」
「やることねーな」
「雑魚モンスターもついでに巻き込まれて排除されてるし」
「とりあえず天使でも拝んでおくか?」
「うむ」
「実に名案だ」
「最重要護衛対象だからね。ガード固めないとね。ふひっ」
「背後からさりげなく近づいて……ぐひひ」
「ハァハァじゅるる……むぎょぉ!」
別の場所からイカのモンスターが飛んできた。
周りにいた人たちをなぎ倒していく。
「おいたしちゃダメよ?」
鳥ハツ芋焼酎さんがやってくる。
あれ?
最初に会ったときと比べると、槍の色が変わっているような……?
「あ、殺戮モードの芋さんだ」
「今日も禍々しい色になってますな」
「どれだけ血を吸っているのか……」
「笑顔が怖い」
「森の中……赤黒く光る槍……」
「持ち替えスタン……」
「うーん……(ちょろろろろ)」
「だからなんで同じ連盟なのにトラウマになってんだよw」
「戦闘訓練と称した公開処刑があるからね」
「ここ最近は毎日あるな」
「一般人に迷惑かけないと開かれないはずなんですけどねぇ……」
「あれって逃げたらどうするの?」
「おぱんつ全員からハブられる」
「マジで?」
「姐さんたちの味方をして俺達を敵にするのと、俺達をかばって姐さんたちを敵に回すのどっちが怖い?」
「あ、はい」
「選択の余地はなかった」
「お前ら味方にしてもいいことなんて一つもないからな」
「おっさんがハグしてくれるよ!」
「いらねぇw」
「同罪にされるのが怖いからみんなで密告しまくるの草」
「姐さんたち! 今、こいつが天使ちゃんを……」
「何言ってんだよ! ペロペロしようとしてたのはお前だろ!」
「うなじに吸い付きたいって言ってたじゃん」
「お前だって足の爪食べたいって言ってたくせに!」
「さっそくやってるしw」
「ご覧の通り醜い争いである」
鳥ハツ芋焼酎さんの登場でざわついていた。
あの槍が目立つようだ。
「いい子にしててね」
ボクの頭をなでると、笑顔を浮かべたまま槍を構える。
シュゴォオオオオ!
一気に加速し、キングサハギンの体を貫く。
国家戦でもあった槍の突進スキル。
でも、移動距離と速度が全然違う。
一筋の閃光となって、四方八方からボスに突進していく。
「えっぐ」
「サハギンさんボッコボコ」
「RRネキと芋さんに襲われるとか我々の業界でも拷問です」
「マジでやることないわ」
「2人が夢中になっている今がチャンスなのでは?」
「!?」
「今なら天使ちゃんを堪能し放題!」
「右ワキはもらった!」
「左腰骨ハァハァ!」
「ぐへへへへ……メギャッ!」
投げ飛ばされたキングサハギンが、周りにいた人たちを跳ね飛ばしていく。
ボス属性でも投げが効くタイプらしい。
攻撃を合わせるタイミングが難しそうだけど、2人とも見事に連携してダメージを与え続けていた。
同じギルドだし普段からパーティーを組んでいるのかも。
やがてキングサハギンが完全に動かなくなり、空に手を伸ばしながら消えていった。
「おい! 股間を押し付けんな!」
「ケツが! おっさんおケツが!」
「なんかぬるぬるしてる!」
「吐息が……あぁ」
何人か甲板に空いた穴に落ちていた。
助けようと近づく。
「そいつらは放っておけ」
「?」
R.Rさんに止められる。
助けなくてもいいのかな?
穴の中にいたほうがモンスターの攻撃を避けやすいとか?
「SENRIちゃん、移動するからはぐれないでね」
「わかりました」
2人のあとについていき、各種支援スキルを使っていく。
モンスター以外もしっかり排除。




