キングサハギン
ザパーッ!
目の前に巨大なモンスターが降ってきた。
サハギンを大きくした姿。
名前は『キングサハギン』。
ボス属性。
取り巻きモンスターを召喚しながら襲ってきた。
サクーッ!
長い槍を突き出してくる。
その巨体よりもさらに長い槍で、攻撃速度も速い。
すぐに追い詰められる。
『おい! 天使ちゃんが襲われてるじゃねーか!』
『なんだって!?』
『誰に!?』
『ヴァニキか? 今度はヴァニキがやらかしたか!?』
『ついにやっちまったか……』
『いつかやると思っていたよ』
『やっぱりな』
『早く通報しなきゃ』
『そりゃヴァニキだもん、襲うでしょ』
『オッケー、通報した』
『俺も』
『悪いことする変態はじゃんじゃん処理していきましょう』
『ヴァニキ関係ねぇwww』
『え?』
『元気にイカレタダメージ叩き込んでるよw』
『冤罪すぎるwww』
『やめてあげてw』
『まあ、いっか』
『裸ブリーフの時点で犯罪なので』
『しゃーない』
『引き続き通報してこ』
『草』
『じゃあ、どの変態が手を出したんだ?』
『あとは、おぱんつのあの人とか、おぱんつのあの人とか、おぱんつのあの人とか』
『心当たりが多すぎてわかんねぇ!』
『とりあえず半裸のおっさんを片っ端から通報すりゃいいか』
『そんなことしてたら日が暮れるぞ!』
『プレイヤーじゃなくてサハギンだよw』
『マジかよ、通報しなきゃ』
『まったくとんでもねー野郎だな』
『ぬめぬめした体しやがって』
『おい! 通報ボタンが反応しねーんだが!?』
『また運営のバグか!?』
『運営のお気に入りかよ! ふざけんな!』
『モンスターなんだから倒せwwwww』
『早くしないと天使がぬるぬるまみれになっちゃう!』
『くっ! 助けに行きたいけど体が動かない!』
『ぬるぬるを……ぬるぬるを早く』
『行け! そこだ!』
『ぶっかけろ!』
『ぬるぬる期待して誰も助けにいかねぇwww』
ぴょいーん。
キングサハギンがジャンプ攻撃をしてきた。
チャンスかもしれない。
魔法を詠唱して、落下中の無防備な姿を狙う。
キィン!
「!?」
魔法耐性があった。
影響を受けずにそのまま降ってくる。
逃げたくても魔法の硬直で動けない!
「ったく」
ひょいっ。
真横から誰かがやってきて、ボクを抱えたまま走り抜ける。
その直後にキングサハギンが落下。
周囲に地割れのエフェクトを引き起こす。
巻き込まれないように避けていく。
「その辺に隠れてな」
「ありがとうございます、R.Rさん」
ボクを放り投げると、すぐに方向転換をして硬直中のキングサハギンに斬りかかっていった。
取り巻きの動きに注意しながらR.Rさんの支援をする。
「姫様! 助けに参りました!」
「俺はぬるぬるぶっかけ待ちしてるようなやつらとは違います!」
「お触りしようとする不届きな半魚人はどこだ!?」
「ここでカッコよく助けてフラグを……あれ? なんかすでにボコられてない?」
「あの赤く光る短剣は……」
「ひぇ……」
「……(ちょろちょろちょろ)」
「違います! お近づきになってかかと触ろうとなんてしてません!」
「髪の毛クンカクンカしたいとか思ってません! 信じてください!」
「お許しを……どうかお許しを……!」
「やましい気持ちがあるやつばっかで草」
部位破壊をして確実に戦闘力を奪っていくR.Rさん。
手や足、さらに視界や聴覚も。
ほとんど何もできなくなるキングサハギン。
毒スキルで持続ダメージを与えつつ、取り巻きのサハギンの対処。
1人で完全に制圧していた。
状態異常フルコース。




