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パンティーをかぶった紳士

「総員退避ー!」

「どこに逃げろっていうんだよ!?」

「波に乗れば……」

「波じゃなくてただの壁だよ! 100メートルくらいあるじゃねぇか!」

「とにかく何かにつかまれ!」

「わかった!」

「おい! 俺のパンツをつかむな! ポロリしちゃうだろ!」

「あっ……そこは……」

「もっと優しくしてくれないと……あんっ♪」

「らめぇ! 敏感な部分を責めないで!」

「お前らナニつかんでんだよwww」


 まさに壁のような大波がやってきた。

 周りにいた女性プレイヤーと一緒にマストのところまで移動する。

 みんなで手をつないで大波に備える。

 やり過ごせる自信はないけど、流されないように踏ん張るしかない。


「これがウワサの天使ちゃんか……」

「肌つるっつるしてる」

「ぷりぷりやん。ゆで卵みたいにぷりっぷりやん」

「髪の毛も凄いよこれ。さらっさらや」

「ちょっと、あたしにも触らせて」

「これはこれは……じゅる」

「近くで見ると確かにヤバいかも」

「あーカワイイ! 持ち帰りたい!」

「ねぇ、うちの子にならない?」

「いいニオイしそう……」

「食べちゃってもいいかな?」


 ついに大波がやってきた。

 手をぎゅっとつかんで備える。


「っ!」


 すぐに手が離れてしまい、濁流に押し流される。

 周りの人たちが受け止めてくれたけど、荒れ狂う大波の中では踏ん張ることさえできない。

 一緒になって流されていく。

 されるがままに流されて、何か柔らかい物に当たって止まった。

 運よく何かに引っかかったらしい。

 その何かにつかまったまま、ひたすら大波が収まるのを待った。


「……」


 辺りが静かになる。

 目を開くと、目の前に肌色の塊があった。

 ところどころに毛が生えている。


「危ないところだったな」

「?」


 頭上から声がした。

 見上げると、B.Caimanさんの顔があった。

 柔らかく感じたのは、B.Caimanさんの太ももだったようだ。

 大波にも負けず、どっしりと立っていた。


「ありがとうございます。流されずに済みました」

「いいってことよ」


 あらためて周囲を見ると、被害の大きさがあきらかになっていた。

 マストが何本も折れ曲がり、甲板に大きな穴がいくつも空いている。

 あれだけ多かった人たちの姿も消え、打ち上がった魚がビチビチしていた。


「あっ」


 お父さんたちは……!?

 慌てて探す。


「わっ」


 はがれていた床板にスカートのはしが引っかかり、空いている穴に落ちそうになる。


「よっ!」


 B.Caimanさんが走ってきて、ボクを抱きかかえる。

 軽やかに穴を飛び越えて、ドスッと甲板に着地した。


「お友達が気になるのはわかるが、足元にも注意しないとな」

「何度もご迷惑をかけて申し訳ありません」


 足元が悪くなっているんだし気をつけないと。


「カ、カイマンパイセンがSENRIちゃんに襲いかかってるぅー!?」


 穴の中にいた人が叫んだ。

 がれきの下にいる人も何人かいるようだ。


『悲報、どさくさに紛れて天使が汚される』

『!?』

『何があったんだ!?』

『完全におっぱい触ってる』

『!!?!?!』

『何がどうなった!?』

『パイセンが事案やらかした』

『パイセェエエエエエン!』

『触ったの!?』

『うん。しかも生で直接タッチ』

『おいおいおいおい!?』

『さすが俺達のパイセン』

『いつかやると思っていました』

『動画で頼む!』

『早く通報しないと赤ちゃんできちゃう!』

『ママァアアアアアア!』

『オギャァアアアアアア!』

『とりあえず通報すればいいんだな?』

『オッケー』

『把握』

『運営さん早くきてくれー!』


 エリアチャットが再開される。

 海の上を見ると、周りにいた船の数も半分以下に減っていた。

 相当な被害が出ている。


「あれ?」


 甲板に視線を戻すと、B.Caimanさんの姿がなくなっていた。

 生き残っている人を探しに行ったのかな?

 ボクもお父さんたちを探そう。


『あれ?』

『パイセン消えた』

『ん?』

『カイマンパイセンがお仕置きされたwwwww』

『マジかよwww』

『パーティー表示が特別な場所ってなってる』

『監獄行き確定www』

『ガチお仕置きなやつwwwwww』

『ホントだ消えてるwww』

『またかよw』

『どんだけ通報されてんだよwww』

『いや、待ってwwwww普通に助けていただけだよwwwww』

『おっぱい触ってたらなら当然の処置』

『許せねぇよな』

『詳細をはよ』

『転びそうになったSENRIちゃんを抱きかかえただけなのにw』

『アウトじゃね?』

『うん、アウト』

『アウトだな』

『納得の通報』

『お前らよくやった』

『酷いwww』

『同じ連盟内から通報されまくるパイセン』

『普段の行いがアレだからしゃーない』

『まぁね』

『存在自体が18禁だもん』

『パイセンの体はセクシーすぎる』

『常時ぬるぬるしてるしな』

『俺だって夜道で会ったら通報するもん』

『昼間でも十分通報対象だよwww』

『草』

 ブリーフ姿でパンティーかぶっているパイセンのいったいナニがいけないのか。

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