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釣りのお誘い

「ちぃ! 釣りしようぜ!」


 休日の朝。

 お布団を干していると、お父さんがやってきた。


「今から出かけるの?」

「現実のほうじゃなくて、ゲーム内イベントのほう」


 ゲーム内の話だった。

 そういえば、夏イベントの1つに『釣り』があったはず。

 釣った魚のサイズや、釣った数に応じて報酬がもらえる。

 他のイベントを先に進めていたので、まだ手をつけていなかった。


「これが終わってからでいい?」

「オッケー。りょうくんも誘おうぜ!」

「連絡してみるね」


 りょーちゃん起きてるかな?

 今回のイベントをがんばっているみたいだから、夜遅くまでやっているかもしれない。

 無理をしてないといいんだけど。




「おー、こっちこっち!」


 待ち合わせ場所に行くと、すでにお父さんが待っていた。

 釣りざおに、長靴に、ライフジャケットを装備。

 装備オプションで『釣りやすさがアップ』の効果があったはず。

 イベント準備万端になっている。


「りょうくんも今日の朝ぶり!」


 隣にいたりょーちゃんに声をかける。

 今日の朝まで一緒にいたようだ。


「……?」


 朝まで……?


「りょーちゃん、今日は何時に寝たの?」

「6時」

「ほとんど寝てないよ!」


 まだ10時過ぎたところだよ!


「お父さんも無理したらダメだよ」

「いやー、ついハマっちゃって」

「もう……」


 つい続けたくなる気持ちはわかるけど、もっと体を大事にしてほしい。

 2人とも大丈夫かな?

 見た感じは元気そうだけど。


たむお(パパのキャラ名)さん、娘さんに叱られてるんですね」


 お父さんの後ろから誰か出てきた。

 ふくよかな体型の優しそうなおじさん。

 お父さんのフレンドかな?


「あー、うちの会社の同僚。りょうくんとはもう会ってるけど」

「どうも、yagenです」

「こんにちは、SENRIです」


 あいさつをする。

 yagenさんも釣り装備になっている。


「娘さん、写真で見るより可愛いね」

「だろう? うちの自慢のお姫様さ……ブフッ」


 お父さんを見ると、顔を背けて笑いをこらえていた。

 娘……?


「お父さん? ボクのことをどう説明しているの?」

「俺の可愛い子供」

「息子だって言ってないの?」

「普通に写真見せたらわかるだろ? わざわざ息子だと言わなくても」

「それはそうだけど……」


 だったら、なんで娘と間違えられているんだろう……。

 どんな写真を見せているのか気になる。

 お母さんが撮った変な写真じゃないよね?


「今日はよろしく!」

「はい、よろしくお願いします」


 yagenさんと握手する。


「いやー、一緒にゲームしてくれる娘さんがいるなんて、羨ましいですな」

「すぐ寝ちゃうからあんまり一緒にやれないけどな」

「たむおさんは夜型ですからね」

「うちのギルドはみんなそうそうだよな?」

「いつの間にかそうなっていましたね」


 お父さんが入っているギルドは社会人が多いらしい。

 メインの活動時間が21時以降だから、ボクの活動時間とまず被らない。

 自分の子供はみな可愛いからパパの説明の仕方もやむなし。

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