お風呂の話
「じゃあ、NGにならない質問から探して……『体はどこから洗いますか?』って、まだよくわからん質問してきたな」
「お風呂で最初に洗う部位ですよね?」
「そうなんだけど……答えたくないなら別に答えなくてもいいよ?」
「えっと……腕です」
頭の中で動きを再現してから答える。
『ほぅ……』
『なるほど……』
『ありがとうございます。はかどります』
『そこから洗うのか』
『とても参考になります』
『スポンジになりたい』
『いや、ヘチマ派かもしれんぞ』
『ヘチマなんて使ったらSENRIちゃんの繊細な肌が傷ついちゃう!』
『使い始めはカチカチだよな』
『おじさんがくったくたになるまで使ってあげよう』
『いくら洗ってもぬるぬるが落ちなさそう』
『大事な部分はもっと慎重に洗わないと。毎日擦ってたら指紋がなくなってつるつるになった俺の指とか使って!』
『なめ落としたほうが丁寧では?』
『妖怪かな?』
『風呂のイスになりたい』
『……ふぅ』
『お前らキモすぎるw』
『いい歳したおっさんが想像だけではしゃいでんじゃねぇよw』
「お風呂は1人で入ってるの?」
「母と一緒に入ることも多いです」
「パパとは?」
「時間が合えば一緒に入ります」
「えー! まだ一緒に入ってるの? 恥ずかしくならない?」
「?」
「マジか」
『うぉおおおおお!!』
『パパと一緒に入っているだと!?』
『なんだってー!?』
『反抗期はまだだった!』
『天使かよ!』
『うちの娘は小1から入ってくれなくなったよ……』
『家に帰ったらこんな娘が一緒に風呂入ってくれるとか、人生楽しいだろうな』
『勝ち組すぎる……』
『ワイ、一生結婚しないで生きていくと誓ったが、ここに来て大きく揺さぶられる』
『お金をやるからパパと呼んでくれ!』
『事案です』
『逆に考えるんだ、パパと結婚したら娘が手に入るんだと』
『その手があったか!』
『娘さん! お父さんを僕にください』
『錯乱してんじゃねぇ!w』
「パパと一緒の下着と洗濯するとか、なんか嫌じゃない?」
「なぜでしょうか?」
「わぉ」
『天使はやはり天使だった』
『パパになりてぇ』
『一緒に洗おうとすると怒られる』
『毎日自分で自分の靴下とパンツ洗ってます……』
『うちの娘は最近は口すらきいてくれない』
『娘が3人もいるのに誰も話してくれないのからペットのカメに話しかけてる』
『娘がいるだけでうらやましいわ』
『娘どころか女房もいねぇ』
『よく考えたら恋人もいなかった』
『そもそも人生で女性と付き合ったことが一度もなかった』
『俺もだ』
『実は俺も』
『俺もそうなんだよ』
『お前ら……』
『おぉ……もう……』
「ちなみに、みぃたんは足から洗うよ♪」
『あー』
『一番きつい部分ですからね』
『わかるー』
『俺も帰ってきたらすぐに足だけ洗うわ』
『同じ靴を履き続けると悪化するから、毎日履き替えたほうがいいっすよ』
『乾燥は大事』
『俺も一時期大変だったけど、朝夕薬塗ってたら治ったよ』
『きっと治るから、みぃたんさんもがんばって!』
「おい、勝手に変な病気にすんな。臭くねーし。フローラルな香りするし」
『鏡に映る自分の姿を誤認するだけでなく、鼻まで……』
『30過ぎたころからいろいろと体にボロが出てくるからね』
『みぃたんさんの年齢なら五感がおかしくなってもしゃーない』
『フローラル……ラフレシアかな?』
『サイズ的にもみぃたんさんにぴったりだね!』
『便所の臭いがしちゃうんですが……』
『ラフレシアが臭いのは開花してるわずかな時期だけだから! 枯れ果てたラフレシアは臭くないから!』
『枯れ果てた言うなしw』
『フォローと見せかけた全力のディスりw』
『www』
『花生える』
私は素手で体を洗う派です。
たまに指が『ずぶりっ』と刺さってしまい『あぁんっ』となります。




