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千里くんのステータスは、どこかヘン?  作者: よさげ
配信デビュー(後編)
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配信準備

 主人公視点に戻ってきました。

「……」


 約束の時間の10分前。

 早めにりょーちゃんと別れてやってきたけど……落ち着かない。

 配信なんてしたことがないし、何をしたらいいのかわからない。

 みぃたんさんから『普段通りでだいじょーぶ☆』というメールが届いていたけど、それでもやっぱり不安。

 ボクなんかで力になれるのかな?

 人前に出ると緊張しちゃうし、うまく話せる自信がない。

 そもそも、たくさんの人に注目されたら、男だってバレてしまうのでは……?

 最近はちょっと忘れかけていたけど、どう見ても女装した男の姿。

 不審に思う人が出てきてもおかしくない。


「……」


 どうしよう。

 いまさら断るわけにもいかないし……。


「あ、SENRIちゃーん!」


 みぃたんさんが走ってくる。


「ごめーん、待った?」

「いえ、大丈夫です」


 ちょうど20時になったところ。


「それじゃぁ、いこっか」

「は、はい」


 みぃたんさんに手を引かれ、撮影現場へと向かう。

 人が集まった場合に備えて、広い場所を確保したとのこと。

 みぃたんさんお話だと、普段の配信で同時視聴者数が数百人。

 多い時には4ケタを超えることも。

 全員が集まることはないにしても、かなりの人数になりそう。


「あの……みぃたんさん」

「なぁに?」

「今日はどのようなことを配信する予定なのでしょうか?」

「んー、基本的にはその場のノリかな?」

「ノリですか?」

「うん、日ごろのグチをだらだら言ったり、新しいカフェの感想言ったり」

「ゲームと関係ない内容でも大丈夫なのでしょうか?」

「まぁ、ゲームのこと知りたかったら攻略サイトや掲示板でも見たほうが早いからね。もちろん、狩り実況することもあるけど」


 これといって決まってないらしい。

 ゲーム以外のことでもいいなら、多少はネタが出やすいかも。

 とはいえ、視聴者さんが喜んでくれそうな話題なんてほとんど思いつかない。

 ボク1人で配信したら、きっと5分もたたずに話題がなくなってしまう。

 途切れることなく話題を提供し続けられる実況者さんは、ホントすごいと思う。


「あたしが司会進行するから心配しないで。SENRIちゃんは適当な質問に答えるだけで大丈夫」

「わかりました」


 みぃたんさんに全部任せよう。

 内心ドキドキしながらついていく。




「あの場所だよ」


 見えてきたステージを指差す。

 思っていた以上に本格的な造りになっていた。

 高さは1メートルくらい。

 木造でしっかりした足場になっている。

 後ろにあるたいまつは雰囲気用かな?

 今からあの場所に行くと思うと、余計に緊張してしまう。


「さーて、人は集まってるかな」


 建物を通り抜けて、ステージの前方が見えてくると……。


「うぉ、やべぇ、なんだこの人数」


 ずらーっと並ぶ人々。

 ここからだと最後尾が見えなくて、どこまで続いているかわからない。

 攻城戦のときより多いかも……?


「いやー、めっちゃ集まってるじゃん。これもSENRIちゃん効果だね♪」

「……」

「ん? どうした? 顔青いぞ?」

「こんなに人がいるとは思わなくて……」

「大丈夫だって。あたしがちゃんとアシストするから」


 みぃたんさんは余裕の表情。

 普段から慣れているだけあって、この人数でも平気らしい。


「あの……みぃたんさん」

「ん?」

「顔を隠してはダメでしょうか?」

「は? 顔隠したら配信やる意味ないでしょうが。サンプルだとモザイクあっても、本編だと顔出しが鉄則でしょ?」

「足がすくんでしまって……」

「あー、どうしても気になるってんなら、その獣でも抱いてれば?」

『グァア?』


 近くを歩いていたきゅーちゃんが、トテトテと寄ってくる。


「きゅーちゃん、一緒にいてもらっていい?」

『グァアアアア!』


 しゃがみ込んで手を差し出すと、腕の中に飛び込んできた。

 きゅーちゃんと一緒なら、ちょっとは安心できる。


「あたしが先に行くから、舞台袖で待ってて」

「わかりました」


 みんなに気づかれないよう、ダッシュでステージの陰に移動する。


「ある程度盛り上げたところでSENRIちゃんの名前を呼ぶから、そしたら元気よく登場してね」

「は、はい」

「オッケー。じゃあ、始めるか」


 そう言うと、力強く飛び出していった。

不審に思う人「こんな可愛い子が女の子のはずがない! 短パンの着用を義務付けるべきだ!」

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