空から降ってきた黒い物体
「そういえば、この『モンスターほいほい』って消耗品?」
歩きながらりょーちゃんに聞く。
「消耗品」
「もらえるのは1回?」
「ああ、2つ目以降はドロップ」
「お店で買えないんだ」
モンスターからのドロップ率はどうなんだろう?
産出量によっては、かなり貴重なアイテムになりそう。
無駄遣いできないとしたら、なおさら最初の狙いが重要になってくる。
「ちなみに、ドロップ品は取引できるの?」
「露店で売ってる。1個10k~50k」
「失敗したら、しばらくペットと会えない……」
「ペットクエストを進めれば低コストから1体確定で入手できる」
「あ、そうなんだ」
救済システムはあるようだ。
それなら、最初くらいはチャレンジしちゃっていいかも?
「特殊素材があれば成功確率も上がる」
「特殊素材?」
「各モンスターの好物。スライムならカレー」
「そういった要素もあるんだ」
入手確率なんかは、そのうち検証されて攻略サイトに載るはず。
今はまだ、情報を待ったほうがいいのかもしれない。
モンスターほいほいは温存して、先にペットクエストを進めるのも一つの手。
『なんだアレ?』
『ああん?』
『なんか飛んでる』
『じゃあ、サメだろ』
『なるほど』
町中を歩いてると、空を見上げている人たちの姿が。
つられて空を見上げる。
「……?」
上空を旋回する黒い影。
かなり高いところを飛んでいて、はっきりとした形はわからない。
羽があるから、鳥系のモンスターだと思うけど。
『お? こっち来てる?』
『降りてきたな』
『撃ち落としたほうがいい?』
『誰かチェーンソーある?』
『竹やりしかねぇ』
『なら大丈夫か』
『大丈夫な気がしねぇよwww』
しばらく旋回していたと思ったら、急に降下してきた。
ぐんぐんその姿が近づいてくる。
『……なんか、でかくね?』
『でけぇな』
『ホントにサメか?』
『羽生えてんだけど』
『サメだって羽くらい生えるだろ』
『そりゃそうか』
『手足もあるな』
『ヒレが進化したんじゃね?』
『いや、見た目的にドラゴンじゃね?』
『ドラゴンっぽいサメか』
『新種のサメだな』
『珍しいタイプだ』
『どう見てもサメじゃねーだろwww』
『お前らのサメ推しはなんなんだよw』
だんだんと、その姿がはっきりしてきた。
大きな爪と羽をもった黒いモンスター。
その存在に気づいた人たちが、ざわざわと騒ぎ出す。
『なんかヤバそうなんだが!?』
『なんだ!? 襲撃イベントか!?』
『あんなん見たことねーぞ』
『お? 新しいフィールドボスか?』
『名前が???になってるんだが?』
『イベント?』
『こんな告知あったっけ?』
『とりあえず人呼んで来い!』
人々が騒ぐ中、その何かが町中に降り立った。
3階建ての建物を超すほどの巨体。
見た目はドラゴンっぽい。
名前表記は『???』となっている。
大きな羽をたたみ、獲物を探すように首を動かす。
『こっちきたー!』
『あ、絶対ヤベーヤツだ』
『町の中なら安全だと信じていた巨大物恐怖症ワイ、リアルで太ももの周りが暖かくなる』
『フィルター入れとけって言ってんだろw』
『俺もよく漏らすから気にすんなよ』
『びっくりしたら出ちゃうよな』
『寝返り打つだけでちょろっと漏れちゃう』
『お前らは気にしろwww』
『おむつ履いたらいいんじゃないかな?』
『大丈夫、ペットボトル用意してあるから』
『常に装着してるんか?』
『入らねえだろwww』
『えっ?』
『えっ?』
???が動き始めた。
近くにいる人たちをなぎ倒しながら、こっちに向かってくる。
『うおーぃ! 火力やっべぇ!』
『レイドボスクラスやん!』
『この俺が返り討ちにしてや……うごぉ!』
『よくもギルメンの……名前何だっけ? をやってくれたな! カタキをとってやる!』
『ひでぇw』
『顔と名前くらい覚えてやれよw』
『よく見たらギルメンじゃなかったわ』
『ただの他人じゃねーかw』
『つーか、普通につえーんだが』
『おいおいおい、ボス盾持ちがワンパンで死んだぞ』
『物理型だな』
『相手何属性? 闇?』
『わからん』
『油断してた! 町中だから服着てねぇ!』
『俺もだ』
『くそぅ、ここが町中じゃなければ……』
『町中でこそ服着ろwww』
『人足りねぇ! これじゃ前線作れねーぞ!』
『支援くれー!』
周りにいた人たちが戦い出した。
全体支援スキルをかける。
ブレス以外はスキルレベルが低いけど、一応かけておく。
人はたくさんいるし、高スキルレベル持ちの人が上書きしてくれるはず。
シチューの元を入れてから牛乳がないことに気づきました。
分岐進化でカレーかとん汁目指すので、シチューの元を入れる前まで退化させてください。
サメっぽい何か。
https://twitter.com/yosagenanamae/status/1240642529478889473




