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『自分、気に入ったわ。そのままツケといたるから、浮気するんちゃうぞ』


 ふんぞり返っていた鳥さんが、顔を近づけてくる。


「?」

『ワイの加護や。しょっぼいモンスターなら腰抜かして去ってくで』


 足元のエフェクトを示す。

 鳥さんに触れられるだけでなく、そういった効果もあるらしい。

 無駄な戦闘をしたくないときは便利かもしれない。


「ありがとうございます。大切にします」

『ほな戻るわ』


 大空へと羽ばたく。

 頭上でくるりと旋回し、火山のほうへ飛んでいった。

 手を振ってその姿を見送る。


 ガタガタガタガタ。


「?」


 何かが震えるような音。

 気になって振り返ってみると……。


「!」


 ペタさんがプルプルしていた。


「だ、大丈夫ですか?」


 何かあったのかと、近くに駆け寄る。


「鳥……熱い……おっきい……怖い……」


 鳥さんが怖かったらしい。

 ボクたちから見ても大きかったし、ペタさんならなおさら。


「気さくな方でしたよ」


 話しやすくて親切な鳥さんだった。

 あ、でも、加護がないと近づけないかも。


「おお、ママが帰ってきた!」


 別の小人さんが顔を出す。

 くるくるとした口ヒゲがチャーミング。

 見た目とセリフからすると、お父さんかな?


 ガタガタガタガタ。


 ボクのほうを見るなり、震え出した。


「あの……?」

「ひぃ」


 葉っぱの陰に隠れてしまう。


「不死鳥の加護のせいだと思います」

「……あっ」


 ペタさんからの指摘で、鳥さんが言っていたことを思い出す。

 モンスターを避ける効果が発動しちゃってるっぽい。


「ごめんなさい」

「だ、大丈夫……」


 そう言って顔を出すけど、足がぷるぷるしてる。

 これって、どうしたら止められるんだろう?


「あの程度の相手にビビるとか、だらしねぇなぁ……そこが好き」


 ミパさんがひょいっと抱き上げる。


「ママー! しばらく帰ってこないから心配したんだぞ」

「そんな必要ないってわかってるだろ?」

「それでも心配しちゃう!」

「好き!」


 しっかりと抱き合う2人。

 ラブラブな感じ。


「冒険者様。母を探してくださって、ありがとうございます」

「無事に見つかってよかったです」


 元気そうにしているし、溶岩に入っていた影響もなさそう。


「お礼にこれを」

「?」


 精一杯腕を伸ばして、何かを渡してくる。


『彩にあふれた組みひもを入手しました』


 アイテムをもらったので、説明文を読んでみる。



 彩にあふれた組みひも:手先が器用な小人族が作った組みひも。鼻に入れるとどんな美少女でも本気のくしゃみをする。



 素材系のアイテムかな?

 何十本もの細い糸を組んでいて、見る角度によって色合いが変わる。

 観賞用アイテムとしても価値がありそう。


「ありがとうございます」

「こちらこそ」


 大事に取っておこう。

 身長差カップル(約2メートル)。

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