建築
『C2鼠(※1)複数』
『C2ってどこや?』
『全体マップ見ろ』
『おお、番号書いてあった。いつものくせでマップOFFにしてたわ』
『東もうちょい』
『西奥やばい』
『召喚今どうよ?』
『み、水……』
自軍の領地に、赤いプレイヤーマークが現れる。
さっきの人たちかな?
近くにいた味方の人たちが集まってきて、1つ2つと点が消えていく。
『東取った』
『オッケーィ!』
『まだ逆転狙えるぞー!』
『西取られる』
『敵の召喚多い』
『今行くから待ってろ!』
『西行くぞ西』
『み……水……』
『どこの砂漠で遭難してるんだよw』
『亀に乗って降りられなくなったか?』
『水がないとくっそ遅いからなw』
『草』
砦を1つ取り返したけど、ゲージ差は相変わらず。
残り時間も少なくなってきたし、これ以上取られたら厳しそう。
「やっほー」
アルパカの人だ。
……と思ったら、違う動物に乗っていた。
今回はカモシカかな?
「運んでる途中で襲われちゃって」
「それは大変でしたね」
操作にも慣れてきたて、スムーズに石を渡す。
「もう時間もないし、このまま前線行くよ」
「わかりました」
カモシカの人を見送る。
この付近の石はだいたい掘ったし、ボクも行こうかな。
道中に石がないか探しつつ、近くの砦を目指す。
『西奥落ち』
『あー、無理だったか』
『敵の城近いからしゃーない』
『こっちの西取るべ』
『んだんだ』
これでまた砦が1つに。
またゲージ差が離れていく。
「誰か手伝ってくれー!」
「?」
呼びかけている人がいた。
近くに行ってみる。
「どうなさいましたか?」
「おぅ、嬢ちゃん。ちょっと手伝ってくれんか?」
「はい、何をしたらよいでしょうか?」
「建造するから近くにいるだけでいい」
ゴゴゴゴゴゴ……っと、建物がせり上がってくる。
建てているのは炊事場。
『C3炊事場』
建造しつつ、自軍チャットで報告する。
「あと犬も置いとく」
炊事場が終わったら『ケルベロス』を召喚。
つぶらな瞳でこっちを見上げていた。
思わず頭をなでると、おなかを出してゴロゴロした。
「石余ってたら、そこの保管庫にぶち込んどいて」
「今は持っていません」
「なら大丈夫だ」
おじさんが石を入れる。
ある程度ためておくことができるらしい。
「そこのお二人、ちょっといいかい?」
旗を持ったおじさんが近づいてきた。
折りたためる仕様なのか、1メートルくらいの大きさに収まっている。
「俺はいいぞ」
「ボクも大丈夫です」
「オッケー、旗立て手伝って」
「あいよ」
「わかりました」
旗を持ったおじさんについていく。
「どこ立てる?」
「D2くらいに立てようかと」
「そうだな。ゲージ稼がないと負けるし」
マップで場所を確認する。
西の砦の奥。
まだ西の砦は取れていないけど、先行して立てにいく作戦のようだ。
『西取り返した』
『いいぞぉー』
『スルト(※2)出す。護衛よろしく』
『歩兵上がってこ』
『まだ逆転いけるぞ!』
旗を立てにいく途中で、西の砦を奪還。
「よし、急ごう」
「あ、嬢ちゃん。この戦場ハイド多いから気をつけて」
「ホントそれな。俺もさっきやられたわ」
「ハイドしてても音と影は消えないから」
「わかりました」
周囲を警戒しつつ、先へ進む。
乗り物に乗ると一定距離進むまで降りられなくなる仕様。
なんだかイメージと違う感じになったケルベロス。
https://twitter.com/yosagenanamae/status/1192810322509385733
※1、鼠:ハイドで陣地に入り込んできた人のこと。
姿を見せずに勝手に人の住処に侵入することから。
たまに段ボールのすき間なんかから出てきて目が合ったりする。
ネズミ以外に、アリ、クモ、G、蚊、クワガタ、ハト、ヘビ、カモシカ、謎のキノコ、ネコのフン、などもやってきたことがある。
※2、スルト:巨人型召喚獣その3。
常時体が燃えている火属性。
建物に抱きついて直接燃やすのが得意。
拠点にも効果が絶大であり、一発逆転狙いでよく召喚されている。
実はタイタンのことが気になっている。
熱い視線を送られているギガンテスが憎い。




