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スケルトンダンジョンクリア

「勝った!」

「うぉっしゃー!」


 ボスを倒して喜ぶみんな。


「フッ、余裕だったな」

「死んだまま言っても説得力ないぞ」

「そんなの床が好きなのか?」

「最後のアレって俺のせいなの!? 同じ位置にいたのに俺だけ殴られたんだが!?」

「運が悪いのが悪い」

「死んだヤツが悪い」

「ひでぇ……」


 このままだとかわいそうなので、リザレクションを使う。


「あざーっす!」

「ところで、この結果画面って何? Bとかって出てるけど」

「俺もB」

「俺D」

「このダンジョンクリアの評価。ランクが高いとクリア報酬の経験値がちょっと増えたはず」

「マジっすか!」

「Bならよさげ?」

「俺D……」

「えーと……Bが標準だっけ?」

「ああ、B以下は一緒。A、Sだけ増える」

「B止まりなのは何回か死んだせいか」

「クリアタイムなんかも関係ありそうか」

「逆に考えるんだ 『B以下で全部同じなら、何回死んでもいいさ』と考えるんだ」

「いくねーよ!」

「SENRIさんに謝れ!」

「すいませんでしたーっ!」

「そういうゲームだから大丈夫だよ」


 りょーちゃんだって当たれば一発。

 フィールドを歩いていても、よく倒れている人を見かける。

 レイド戦なんかに行くと、マップ全体がすごいことになっているし。


「おっ! 宝箱あるじゃん!」

「マジか!?」

「うひょー! お宝だー!」


 報酬部屋に入っていった鈴木くんが、宝箱を見つける。


「5個あるってことは、1人1個ずつ?」

「独り占めもできる」

「それ絶対リアルファイトになるやつ!」

「せっかくだから、俺はこの赤い宝箱を選ぶぜ!」

「全部茶色じゃね?」

「こういうのは残り物のほうがレア入ってるんだよ」

「じゃあ、せーので開けようぜ!」

「オッケー!」


 みんなで宝箱の前に立つ。


「せーの!」


 同時に開ける。


「また短剣かよー」

「こっちは金だ」

「なんたらエンチャントってのが出たけど?」

「なにそれ?」

「当たり」

「マジかよ!」

「田中のくせに!」

「いちいち田中をいじめるのやめて!?」


 田中くんが当たりを引いていた。

 道中でもレアドロップを出していたし、運がいい。


「おめでとう、田中くん」

「あ……ど、どうもっす」

「SENRIさんはどうでした?」

「ボクはポーション」


 りょーちゃんは……。


「ポーション」


 いつも通りの結果だった。

 レアアイテムを見ることができただけでもよかった。


「……SENRIさんって、自分のこと『ボク』って言ってますよね」

「え? ……あっ!」


 あわてて口を押さえる。

 つい、いつものクセで言っちゃってた。

 こんな口調だと、自分から男だと明かしているようなもの。


「いや、変とかそういう意味じゃなくて!」

「そうっすよ! 似合ってます! めっちゃカワイイっす!」

「大丈夫っす! サイコーです! ボクッ娘サイコーっす!」


 あれ?

 バレてない?

 ただでさえ見た目が男なんだし、もっと気をつけないと。


「そんじゃ、次行こーぜ!」

「おう!」

「今日は寝ないで狩るぜー!」

「あ、ボ……私は夕飯の支度があるから、これで落ちるよ」

「そうなんすか!」

「わかりました!」

「おつかれさまっす!」

「誘ってくれてありがとう」

「こちらこそ助かりました!」

「楽しかったっす!」

「また一緒にやりましょう!」


 パーティーから離脱してログアウトする。

 最初はどうなるかと思ったけど、とても楽しかった。

 ウソをつくことになってしまったのは、後ろめたいけど……。

 運営さんがバグを直してくれたら、ちゃんとボクとして参加したいな。




『夕飯作るとか女子力たけーな……』

『絶対うまい』

『毎日みそ汁作ってもらいてぇ』

『裁縫セットとかも常備してそう』

『ささっとボタンとか付け直してくれたら100%ホレるわ』

『裁縫セットや救急セットならナツも持ってるけどな』

『裏山で秘密基地作ってるとよく服を引っかけたりケガしするから、とかいう男らしい理由だけど』

『なお、使っているバンソウコーは可愛いクマちゃんイラスト』

『リョウには絶望的に似合わないからやめてあげて』

『真顔でほっぺたに付けるし』

『しかし女子には好評なもよう』

『田中が付けてるとうわぁ……って顔されるのにな』

『バカにするなよ! バンソウコーなくてもうわぁってされるわ!』

『あ! フレンド登録するの忘れた!』

『しまった! ギルドにも誘ってねぇ!』

『まだ作ってねーけどな』

『でも、なるべく声かけないほうがいいかもな』

『そうだな』

『え? なんで?』

『そりゃアレだよ』

『空気を読もうぜ』

『……あー。リョウとアレコレか』

『くそっ! 応援するとはいえ納得いかねぇ』

『なんでいつもリョウばっかり』

『おい、リョウ! 経験値吸いまくってやるからいいとこ連れてけ!』

『そうだぞ! お前ばっかずるいぞ!』

『SENRIさんが居ない間は寄生しまくってやるからな!』

 このあと、3人は意識を失うまでりょーちゃんに連れ回された。

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― 新着の感想 ―
[一言] しかし主人公はここまで1度も死んだことは無い様子
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