田中、鈴木、佐藤です(作者用メモ)
「戦士になってきたぜ!」
しばらく待っていると、3人が帰ってきた。
装備がちょっと変わっていたので、無事に戦士になれたようだ。
「2刀したかったのに1本しかもらえなかったけど」
「2刀なら俺がやるからよこしな。お前には棒で十分だ」
「あ? いつもそこらで拾った木の枝でプ○ゴルファー猿ごっこしてたのはお前だろ。そっちこそ棒がお似合いだ」
「なんだと? お前なんか棒振り回すのが好きすぎて横断旗折って先生に怒られてたじゃん!」
「おいおい、ケンカすんなって。2刀やるのは俺一人だけでいいよ」
「お前が2刀とか冗談はよしてくれ。小刀でエンピツ1本削れないくせによく言うよ」
「そりゃ現実で刃物なんて持ったらこえーじゃん! 指とか切れるんだぜ?」
「どっちでもいいから剣よこせ。俺がアタッカーだ」
「俺だよ!」
「いや、俺だって!」
ドサドサドサ。
りょーちゃんが、剣を地面に落とす。
「使っていいのか?」
「ああ」
「マジか! さすがリョウ!」
「ありがてぇ!」
「愛してるぜ!」
さっそく拾ったショートソードと合わせ、2刀スタイルにする。
「うぉー! かっこよくね!?」
「でも、元が田中だしな」
「は? 何言ってんだよ。SENRIさん、俺かっこいいっすよね?」
「うん、かっこいい」
皮の胸当てが付いた軽戦士風の服装に、ショートソードの2刀装備。
すごくファンタジーっぽくて、かっこいい。
なにより……ズボンがうらやましい!
「そ、そうっすか?」
「似合っていると思うよ」
「お、俺は俺は!?」
「鈴木くんもかっこいいよ」
「じゃあ俺は!?」
「もちろん、佐藤くんも」
いいなぁ。
ボクもこういう服を着たかった。
見習い戦士装備の女性用(※1)だと、やっぱりスカートだし。
「……女の子に初めて『かっこいい(はーと)』って言われた」
「俺も」
「俺もだ」
「夢じゃないよな……?」
「つねってみればわかるんじゃ?」
「なるほど……痛くねぇ!」
「なんでこった!」
「うぉおお! 夢なら覚めないでくれぇえええ!」
田中くんたちが叫び出す。
何かわからないことでもあったのかな?
「どうしたの?」
「な、なんでもないっす!」
「そんなことより狩り行こうぜ!」
「そうだな!」
「SENRIさんも行きますよね!?」
「う、うん」
「いよっしゃー!」
「この俺がしっかり守りますから」
「あ、てめ! 抜け駆けすんなよ!」
「俺に任せとけって!」
一緒に行くことになっちゃったけど、ちょっとくらいなら大丈夫だよね?
変なことさえ言わなければ、このままバレずにいけそうな気がする。
「ドラゴンとか倒しに行こうぜ!」
「いきなりは無理っしょ。まずはスライムから慣らさないと」
「さすがにスライムはザコ過ぎるから、ゴブリンとかは?」
どこに行くかで意見が分かれる。
ある程度慣れるまでは、なるべく簡単なモンスターがいいと思う。
戦い方にクセがあるゲームだし。
でも、最初から強敵に挑むのも、それはそれでおもしろいかも。
「リョウ、よさげな場所ない?」
「ある」
5人でパーティーを組んで、りょーちゃんについていく。
ひざに洗面所の扉のカドを受けてしまって…。
※1、見習い戦士装備(女性用):ロングのワンピースに、皮の胸当てが付いた軽装。
肩の防御力に不安が残る。
ここから上位の装備を狙おうとすると、ハイレグ肩パッドか、ヘソ出しミニスカート肩パッドの2択が待っている。




