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千里くんのステータスは、どこかヘン?  作者: よさげ
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111/1588

カイマンパイセン参戦

『おっ! 援軍きたぜ』


 町のほうから歩いてくる集団。

 人数は……10人くらいかな?


『よく来てくれ……アウトォオオオオ!!』


 近くにいた人が叫ぶ。

 なんというか……個性的な見た目をしている。

 基本的に、半裸。

 服らしき服を着ている人がいない。

 パンツ一丁の人もいる。


『待たせたな』


 先頭に立っている人が手を上げる。

 少しぽよんとしているお腹と、もじゃもじゃした胸毛。

 腕毛やワキ毛もすごい。

 そして……何より気になるのは、女性物の下着を顔にかぶっていること。

 あれも装備扱いなんだろうか?


『あきらかに5町の連中じゃねーか!』

『へ、変態だぁー!』

『カイマンパイセンちーっす』

『他にまともなギルドはいなかったのか……』

『ヤダ、もう……セクシーすぎて通報ボタン押しそう』

『おい、近くに子供いたはずだぞ』

『マジかwww子供の教育上不健全すぎるwww』

『5町から出すな! 輸出制限しろ!』

『禁輸品かよw』


 歓迎する声が聞こえる。

 ちょくちょく話題に出てくるけど、5町の人たちは有名な人が多いのかな?


『カイマンパイセン、その格好はまずいっすよ~』

『子供が見てますぜ』

『なぁに、坊やに教えてやるよ。これが大人の男の生き様ってヤツさ』

『かっけぇw』

『性癖ゆがむわw』

『あれ? 小さい女の子だったような……?』

『すみません、誰か服を貸してくれませんか? パンティー以外に持ってないんです』

『パイセンの手のひらぁ!』

『www』

『女の子とわかった途端、コレだよ!』

『靴下でよければ……』

『あ、ネクタイなら持ってます』

『ありがとうございます! 助かります!』

『いやいやいやw』

『なんの解決にもなってねーよw』

『服wwwをwww着wwwろwww』


 ロッドを持っている人も複数いるので、あまり出番はなさそうだ。

 HPが減ってる人がいたらヒールするくらいで大丈夫かも。


『んじゃ、ささっと倒すとするか』

『あいよー』


 援軍の人たちが動き出す。


『本当にあの格好で行きやがった……』

『マジ勇者だわ』

『ところで、女の子ってどこにいるんハァハァ』

『通報されるぞw』

『あっちのほうに……いた』

『どれどれ……おほー』

『マジじゃん。お前らの妄想だと思ってたわ』

『とりあえずPT(パーティー)誘ってくる!』

『通報しておきますね』

『なんでだよ! 俺はただカワイイ女の子とハァハァ』

『もしもし、GM(ゲームマスター)さんですか?』

『ガチな通報はやめて! PT組んでたほうが報酬入りやすいから!』

『というか、イケメンと一緒にいるな』

『PTも組んでるっぽ』

『え?』

『あっ……』

『ですよね』

『しゃーない』

『待ってくれ! もしかしたら兄妹とか親子かもしれないだろ!?』

『どっちにしろお前とは縁がねーよ』

『くそっ、イケメンめ……! あいつらが存在しているせいで、俺たちみたいな善良な一般男子が悲しみに暮れることになるんだよ!』

『あ、俺、嫁と子供がいるんで』

『さらっと同類にしないでもらえます? リアルだと彼女いるから』

『すまんの』

『えっ? ウソだろ? お前らも年齢=彼女いない歴で魔法使いだろ? ゲームだからって見栄を張らなくていいんだぜ?』

『まだ大丈夫だって。80過ぎて結婚した人もいるし』

『そうそう、彼女とか居たって面倒なだけだよ』

『どんまいw』

『……うらぎぃりものぉおおおおおおお!!!!』


 援軍の人に続いて、他の人も動き出す。

 りょーちゃんも突撃していったので、ボクもそのあとに続く。


『っしゃー! こいやー!』


 先頭で突っ込んだ人……『B.Caiman』さんが、ゾンビの群れに飲み込まれる。

 他の人と同じように、一瞬で倒れ……てない?


『そぉい!』


 近くのゾンビをつかんで、投げ飛ばす。

 硬直中に攻撃されて空を舞うけど、すぐに起き上がって別のゾンビを投げる。

 武器は何も持っていない。

 投げ技タイプの人らしい。


『フォオオオオオオ!』


 ほぼ全裸の見た目とは違い、かなりの耐久力。

 投げモーションの一部に無敵時間があるせいかな?

 囲まれているわりに、被弾が少なく見える。


インフェルノ!(アイスフロスト)

FB(ファイアボール)

もっと熱くなれよ!(ファイア)


 集まっているところに、範囲魔法が飛んでいく。

 複数の魔法が重なり合い、大量のゾンビが消滅していく。


『おい、フロスト混じってたぞ』

『あ、Pv(対人)用設定のままだったわ』

『お前か!』

『わざわざ詠唱セリフ変えてんのかw』

『まぎらわしいw』

『カスダメージ出してんじゃねーぞw』

『ほら見ろ! 範囲からはみ出てんじゃねーか!』

『同じとこにばっか重ねるから……』

『やべ、タゲられた!』

『誘導よろしく』

『無理だって! CT(クールタイム)中で何もできねぇよ!』

『あとでまとめて焼き払ってやるから向こうでゾンビ化しろ!』

『見捨てる気か!? 俺たち仲間だろ!?』

『ちょwwwこっちくんなwww』

『腕つかむな! 逃げられねぇだろ!』

『アァアアアアア!!!』


 範囲からあふれたゾンビが、周りの人に襲いかかる。 

 見とれている場合じゃなかった。

 ヒールや支援をかけていく。


『こっちにこいよ! いくらでも相手してやるぜ!』


 女性用下着をかぶった『B.Caiman』さんが叫ぶ。

 ゾンビ化した人たちを挑発して、ターゲットを集めている。


『チガウ……』

『オッサン……チガウ……』

『オッパイ……ヨコセ……』

『オンナ……チチ……モム……』


 かなり聞きづらい声で、何か返事をしている。

 ゾンビ化していても、意識はあるのかな?


『ん? 自慢じゃねぇが、Eカップはあるぜ。たっぷり堪能していきな!』


 周りから支援を受けつつ、生き残ったゾンビに向かっていく。


『チガウ……』

『ヘンタイ……チガウ……』

『コカンガ……モッコリ……』

『ア……ヤワラカイ……』


 こういった戦いに慣れているのかな?

 一度は押し返されそうになるも、しっかり戦線を維持。

 クールタイムが終わった範囲攻撃の人たちが、順次なぎ払っていく。

 数で有利だったダンシングゾンビーズだけど、次第に追い詰められていく。


『仕上げだー!』

『っけー!』


 全員で総攻撃。

 ボス自身のHPは高くないようで、範囲攻撃に巻き込まれて消えていった。

 頭用装備の下着には、頭にかぶるタイプと、顔にかぶるタイプの2種類があります。

 私はどちらかというと顔派です。

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