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二宮金次郎 (Koushi -5)
俺は、いままで以上に学業に打ち込むようになった。
学校では「受験ガチ勢」の仲間入りをし、柚木のことを教えてくれた二人のクラスメイトとは疎遠になった。
二人は相も変わらずに、授業中は寝て休み時間はゲームかアニメの話を大声でしていた。
休み時間にも自習をしているクラスの大半の人たちは、二人を疎ましく感じて非難の目線を送っており、俺もその目線の一つとして加わることになった。
やれやれ、他人の話し声ほど集中力を削ぐ物はないね。
俺は帰宅後に塾に通っていたのだが、授業がない日も閉館までずっと自習室に籠城していた。
シャーペンの持ちすぎで腱鞘炎になり、常時の肩こりに悩まされ、目薬が欠かせなくなった。
九〇〇満点で柚木と並ぶか、あるいは追い越すかして、プライドを保たねばならないのだ。




