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万能回復"薬"に転生しました!? ~ どうしても飲んでもらえないのでこの子(達)と生きていきます ~  作者: こみやし
07.新婚生活編(仮)

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07-16.仲直り

「エリクぅ~~!! エリグぅ~~~!! ごめんなさぁいい!! ごべんなざぁ~~~いい!!!!」


 もうずっとこの調子だ。


 ユーシャとゆーちゃんは海岸まで出迎えに来てくれた。


 久しぶりに再会したユーシャは涙でぐちゃぐちゃになりながら抱きついてきた。二度と離すまいと縋り付いてきた。



「大丈夫だ、ユーシャ。もう怒ってはおらん。ほら。仲直りだ。約束通り次はユーシャの番だ。一緒に行きたいところは考えておいてくれたか? まだなら一緒に考えよう」


「びぇぇぇええええええん!!!」


 だめだこりゃ。




----------------------




「ユーシャにも困ったものね。元々エリクが制御方法を身に着けたら心を閉じられる事だってあったでしょうに」


「だからってあんな方法は想像もしていなかったもの。私だってそうよ。やり方が強引すぎるわ。パティが技術を駆使して解決しちゃうから銀花は感覚を掴めなかったじゃない」


「ユウコ達にそれを責める権利があると思って?」


「本当に悪かったとは思っているわ。私達はやりすぎた。それは謝る。何度でも。けれどそうまでして得たものがこれでは話が違うでしょ。私達は銀花に嫌われてでも手にしてほしかった。その為に決断したの。私達だって本当は」


「全てはあなた達の悪ノリが原因よ。私達を責めるのはお門違いよ。これ以上言い訳を続けるなら私だって怒るわよ」


「……そうね。ごめんなさい。もう二度としないわ」


「なら許してあげる。これで私達も仲直りよ」


「ありがとう、パティ」


「ディアナとアウルムはどこかしら?」


「家で待っているわ。料理をするって張り切っていたわ」


「……え? ディアナが?」


「心配しないで。この日の為にいっぱい練習したの。二人も本当に反省しているのよ」


「反省が足りなかったのはユウコだけなのね」


「ごめんなさい」


「正直もっと取り乱すと思っていたわ。ユーシャみたいに」


「私まで取り乱してしまったら、それこそ向ける顔もないじゃない」


「それもそうね。そう。本当に少しは反省していたのね。私はてっきり逆上でもしているのかと思ったわ」


「銀花は何度もやめてくれと訴えていたわ。私達はそれに耳を貸さなかった。だから私達の言葉が届かなくなるのは当然だった。全て理解しているわ。本当にごめんなさい」


「そうね。流石に何ヶ月もあんなことを続けるのは正気の沙汰じゃないわよね。いくら一つの心を共有する魂の姉妹だからって越えちゃいけないラインはあるわよね。相手の為だからって言い訳するにも限度はあるものよね」


「はい……」


「でも許してあげる。私達は仲直りする為に帰ってきたんだもの。最初から喧嘩をする為に本気を出したんだもの。あなた達を悲しませる為に全力を尽くしたんだもの。悪意を以ってあなた達の言葉を遮断したんだもの。私達も十分にやり返したわ。私は満足よ。エリクもそう。だから手を差し伸べてあげる。悪いことをしたあなた達を許してあげる。抱き締めて慰めてあげる。いらっしゃい、ユウコ」


「パティ……本当にごめんなさい……」


「もういいから。言ったでしょ。仲直りよ。ただいま。ユウコ。また会えて嬉しいわ」


「うん……うん……私もよ……帰ってきてくれてありがとう……大好きよ……パティ……本当の本当に……許してくれてありがとう……」


「ふふ♪ 私も大好きよ、ユウコ」




----------------------




 家に帰るとディアナとアウルムが出迎えてくれた。泣きながら謝る二人を落ち着かせるのにまた少し時間を要した。



「二人の帰還を祝して!! 乾ぱぁい!!」


「「「「乾杯!!」」」」


 ユーシャだけがまだ泣いている。私の腹に顔を押し付けて啜り泣いている。


 私達は好きにさせておくことにした。ユーシャを張り付かせたままディアナとアウルムの手料理を満喫した。



「島は見つかった?」


「いえ。何も無かったわ。ずっと海だけが続いているの。私達が見た限りではだけどね」


「今度追加してもらおうかしら」


「そうね。一つくらいはあってもいいかもしれないわね。今回みたいに家出したくなる時だってあるでしょうし」


「やっぱりやめましょう」


「ふふ♪」


 ゆーちゃんも随分と後悔している様子だ。流石に少しやり過ぎただろうか……いや。いかんな。こんな事を考えては。そうやって甘やかすから調子に乗るのだ。私ならなんでも許すと思われているから道を踏み外してしまったのだ。


 ユーシャも突き放すべきだろうか。こうして縋りつかせていれば、また元通りになってしまうのだろうか。



「それでパティ。えっと、あの。その、ね」


 ゆーちゃんが言い淀んでいる。



「縛りなら解かないわ。エリクの魂はまだ暫くこのままよ」


「……そっか。うん。わかったわ」


「これは別に仕返しってわけじゃないわ。少しだけね。あなた達にも同じ事をしてもらおうと思って」


 それを仕返しというのでは?



「あなた達にも神の力の使い方を教えるわ。自分達で解いてみせなさい。二人で力を合わせれば不可能でもないでしょ」


「……ええ。ありがとう、パティ」


「頑張ってね」


 二人が私にやらせようとした事の再現か。私の心を覗きたくば自分達でこじ開けろと。


 これは仕返しというより罰だな。仕返しという意味では長い事連絡を断っていた件で済んでいる。それがパティの考えなのだろう。



「パティ、エリク。私達にも何か罰を与えて頂戴」


「(こくこく!)」


 ディアナとアウルムにか。



「二人は実験台よ。私の研究に付き合ってもらうわ」


「「はい!」」


 二人にも力を植え付けるつもりだろうか。その辺の仕組みも全くわかっておらんものな。母さん達に聞けば一発だろうけど、それはそれとして気になるのだろう。まだ外に出るまでには何年か掛かることだしな。パティのいい暇つぶしになるだろう。人から聞くだけでなく、自分で調べて使うのも楽しいものだ。

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