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万能回復"薬"に転生しました!? ~ どうしても飲んでもらえないのでこの子(達)と生きていきます ~  作者: こみやし
06.王都編・最終章

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06-60.お節介

「お茶? いいよ別に。まだ仕事終わってないじゃん」


「まあそう言わず。義姉さんの作るお菓子は絶品ですよ」


「なに? 私の事も狙ってるの?」


「こら、エイヴァ。いいかげんにしなさい」


「だって沢山囲ってるんでしょ? ロロ姉から聞いたよ」


「エイヴァ!」


 あらあら。これは嫌われてしまったものだな。


 そりゃそうか好きな人が他の誰かの側室になったなんて聞けば当然の反応だな。私をいけ好かない貴族や金持ちだとでも思っているのかもしれんな。


 ともすればヴァイス家の窮状にかこつけて家ごと乗っ取りに来た極悪人とでも考えているのやもしれんな。見ようによってはあながち間違いでもないかもしれん。結果はともかく、過程はほぼほぼ同じみたいなものだし。逆か?


『見方次第ですね、そこは』


 実質全部同じだな。私的には程々の所で距離を置くべきだとは思うのだが。


『キャロもいますから。たとえエフィ達と疎遠になったとしても、我々が完全に距離を置く事は無いでしょう』


 だろうな。そしてそれだけの時間があれば必ずリタがやり遂げるだろう。


『そこはなんとも言えません。リタはルシアに対して複雑な感情を抱いていますから』


 なんだ。まだ拗らせていたのか。後は素直に認めるだけだろうに。


『ギンカ。今はそんな事よりも』


 だな。ネル姉さん。



「エイヴァの言う事も尤もだな。先に為すべきことを為すとしよう」


 姉さん。今日だけは存分に力を貸しておくれ。


『喜んで♪』


 姉さんの力でいくつかの転移門が開かれた。事前にルシアから聞いていたポイントだ。私達は手分けして魔物除け魔導具を設置していった。




「ふむ。こんなところか」


「ありがとう、エリクさん。バッチリだよ♪」


 うむうむ。



「……」


 なんかかえってエイヴァの警戒心が高まった気がする。



「……報告に行ってくるよ。それが私の役目だから」


「まあ待て。幾つか注意事項も伝えておかねばならん。席に着いて頂けるかな?」


「……わかった」


 よしよし。渋々だが悪くない。



「……本当に凄い魔法使いだったんだね」


 魔法とは違うのだが……まあいいか。姉さんの力だし。魔導の事とか語り聞かせても鬱陶しがられるだけだろうしな。



「お褒めに預かり光栄だ」


 本当はインチキしてるけどね。まあこれも言わんとこ。



「ロロ姉も同じ事出来るの?」


「流石に無理デェ~スネ♪」


 この中で姉さん以外に転移が使えるのはシュテルだけだ。



「キャロは出来ますよ」


 え!? マジで!?



「シュテーおしえたー♪」


「えへー」


 いつの間に……。いや、教えられたからって使えるもんじゃないぞ? シュテルの力で何かしたのか? 大丈夫? キャロちゃん魔改造とかされてない?


『十中八九されていますね。普通は魔力が足りませんし』


 あかん……。



「シュテル。その件は後で話がある」


「だめ~?」


「うむ。まだキャロちゃんは小さいからな」


「おっきくする~?」


「ダメだ」


 これはしっかり目に言い聞かせる必要がありそうだ。



「キャロに変なことしないでよ」


「すまん。今後は気を付ける」


「もう何かしたってこと?」


「……すまん」


「エフィとルシア姉にも?」


「いいや。二人には何もしておらん」


「ロロ姉には?」


「色々してるな。だがこれに関しては謝らんぞ。互いに納得した上で決めてきた事だ」


「勝手な言い分だね」


「勝手なのはエイヴァの方です」


「エフィ。エイヴァの事はエリクさんに任せておこう」


「無理です。我慢の限界です」


 早すぎる……。いや、エフィにしては保った方だけども。



「義姉さん? 今何か失礼な事考えませんでした?」


 あかん。ピリピリしてる割には冷静だ。



「だいたいロロ姉さんは何故何も言わないんですか? 姉さんこそが当事者でしょう?」


「ハニィーナラ安心デェ~ス♪」


「呑気すぎます!」


「エフィ。そうやって全方位に喧嘩腰になるのはダメだと思うよ」


「ルシアは黙っていてください!」


「私とまで喧嘩したいの?」


「誰にも喧嘩をさせたくないから口を挟んでいるんです! よりによってあなたが私を疑うのですか!?」


「疑うとかそういう話じゃないよ。落ち着いて、エフィ。これは折角のチャンスだ。エイヴァがエリクさんの求めに応じて席に着いてくれた。それを台無しにするつもりかい?」


「そんなつもりは……」


「大丈夫さ。エリクさんなら上手くやってくれるよ。信じて任せよう。ロロ姉さんのようにね」


「……はい」


 流石ルシア。エフィの扱いは誰よりも心得ているな。しかもしれっとエイヴァの事も諭してくれた。慕っているルシアにああ言われればエイヴァも席を立ちづらいだろう。


 当然私もルシアの期待を裏切るつもりはない。別に乗せられたからというわけではないがな。



「エイヴァとロロの思い出を聞かせてくれないか? 私もエイヴァと仲良くしたい。ロロの大切な人との縁は私も大切にしたいのだ。それとも先ずはこちらの話をすべきだろうか。もし興味を持って頂けるのなら話してみても構わんかね?」


「……遠慮しとく」


「そうか。すまんな。いきなり馴れ馴れしくし過ぎてしまったな」


「……」


 今のやり取りはお気に召さなかったようだ。



「エイヴァは魔術に興味があるのか?」


「嫌味? 見たらわかるんでしょ? 私は魔力なんて持ってないじゃん」


「我々は魔術を扱う道具を作成している。先程の魔物除けもその一種だ。もし興味があるなら共に魔導具作りをしてみないか? 我々はいつでも仲間を募集している」


「嫌なやつ。情けでもかけてるつもりなの?」


「いいや。そうではない。魔力の有無は関係無いというだけだ。実際我々の下に加わるまで魔力を持っていなかった者は他にもいるぞ」


「……そうじゃない」


「もちろんわかっているさ。ロロの側に置くつもりなのかと言いたいのだろう。まあそこは気にするな。一度見ればエイヴァも納得するだろうさ」


「なにそれ?」


「そうだな。どう説明したものか。……よし。ならばこう言い換えよう。エイヴァ。私と勝負しよう。ロロを奪い返したいのなら挑んでみるといい。私はその機会を与えよう」


「えっらそーに」


「うむ。実は私は偉いのだ。なにせ二つの王を兼任しておるのでな」


「は? なにそれ? 何の冗談?」


「見たらきっと驚くぞ♪ 我が城も案内してやろう♪」


「本気で言ってるの?」


「エイヴァだけズルいです。私達も見学したいです」


「もちろんエフィ達も招待させてもらおう。なんならエイヴァは二人のボディーガードでもしてみるか。私が妙な事をしないように見張っているがいい」


「勝手に決めないでよ」


「不服か? だが一度見ておく事を勧めるぞ。何せ普段からキャロちゃんも通っておるのだからな」


「ほんと嫌なやつ!」


 ふふ♪ これは効いたようだな♪

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